Art / Editor’s Post

【動画公開】バナナの小泉今日子さんが生まれた舞台裏をお見せします。

バナナの着ぐるみを着ても可愛い小泉今日子さん。じゃがりこ案はご本人のアイデア。
バナナの着ぐるみを着ても可愛い小泉今日子さん。じゃがりこ案はご本人のアイデア。

5月号(#146号)の「セルフラブ =自愛」特集の編集会議で、「『セルフラブ =自愛』を体現している人って誰だろう?」の問いかけに満場一致で小泉今日子さんの名前が挙がりました。メディアから距離をおいてしばらく経つ今日子さんですが、以前、小誌にご登場いただいたのもデビュー30周年企画を掲載した2012年9月号(#59号)と実に9年前。そのときもYOUにスタイリングをお願いをして、小誌でしか形にできなかった稀有な祝30周年特集が形になりました。

こちらが以前ご登場いただいた59号ですが、このときも大胆なボディスーツを着てもらってますね。

それから幾度となく本誌ご登場の打診は続けてきたものの、今日子さん自身がプロデューサーという裏方のポジションになられたことも相まってなかなか表舞台には立たれずでした。今回の特集は今日子さんなしでは形にならない! という強い思いもあり「自分を大切に、自分に嘘がなく、飾らずにいながらも強い存在で、言葉にも重みがある今日子さんにぜひこの企画にご登場いただきたい!」と思いの丈をぶつけたところご快諾いただきました。今日子さんの中でも何か変化があったようですが、そのあたりはインタビューでしっかり語ってくださっているのでぜひ、本誌をご覧ください。

事前にYOUと打ち合わせをして、スタイリングには“らしさ”も折り込みながら、ちょいワルキョン2も漂わせ、最後にはやっぱり、“さすが!”と唸らせる内容にしなくてはご一緒する意味がない! ということで、準備万端で撮影当日を迎えました。


キャストの入り時間より30分前にスタジオに入ると、すでにコーデイネートルームにはYOUの姿が。誰よりも早くスタジオに入って撮影衣装のスタイリング確認に余念がない。プロフェッショナルです。


グッチ、ルイ・ヴィトン、サンローラン、ステラ・マッカートニー、アンダーカバーなどブランドのコレクションがずらりと並ぶ中に、小泉今日子Tシャツや、バナナの着ぐるみも一緒に並んでいます。


そこに小泉今日子さんがスタジオ入り。次の役作りのために髪にフラッパーのパーマをかけてイメージチェンジをしたそうですが、すでにオーラがすごい!


さっそく、本日の撮影の流れを説明。打ち合わせの時から着ぐるみ着てくれるかな〜の心配に「大丈夫。キョンちゃんは絶対に着てくれるから!」とYOUよりお墨付きをいただいていましたが、ご本人のOKが出るまでドギマギしていました。「もともとそら豆を準備してたんだけど、届かなかったのでバナナにしました〜」のYOUの説明に、「ふむふむ、届かなかったんだ〜」と動じず返答。そのあと試着までしてくれるのですが、そんな一部始終はぜひ動画をご覧ください。


サンローランではパティ・スミス、グッチではBTSのテテに扮してオマージュをしたり、アンダーカバーのパジャマスタイルで楽しい今日子さんを表現したり、


キョンキョンTシャツで今までの小泉今日子を賛美したりと、いろんな今日子さんに扮していただいております。


スタッフが見守る中、撮影は順調に進んでいきます。


バナナの着ぐるみは、想像以上によく似合っていて、「ちょっとやさぐれたバナナがいいかも〜」のYOUの言葉に、じゃがりことかタバコみたいにして持つのどう? と今日子さんより提案が!!


もちろんバナナは、今は亡き伝説のエディター川勝正幸氏が企画、構成、編集を担当した書籍「小泉今日子無責任編集『裏小泉』(ワニブックス/1992年 刊)」へのオマージュです。


表紙候補はほかにもいろいろあったのですが、撮影終了後、「いろいろ事情はあると思うので、素人の独り言だけど表紙にバナナもアゲだな〜」と笑いスタンプとともにYOUからLINEが。まったく想像していなかったのですが、確かに群を抜いて、強い! まさかバナナのコイズミさん、ご本人的にOKがでるものやらどうやら?? 「絶対問題ないと思うよ!」とYOU。

後日、ドキドキしながら今日子さんに打診すると、「なんと! バナナを表紙に!!! 大胆なご決断ですね(笑)。私の方でも異論はございません。」と返事が届きました。この懐の深さ、さすがです。あまりの愛らしさと潔さと強さに、スタッフ一同感動しまくりの企画でした。


今日子さんは常に自分を大切に嘘がなく、飾らずにいながらも強い存在で、言葉にも重みがある人です。また、撮影スタッフにすべてを委ねられる人。それは言い換えればスタッフを信じ自分自身を信じているから「どうぞ、お好きに料理をしてください!」と丸腰でチームに委ねられるのだ。その器がキョンキョン伝説を生み出し、いまだにファンの心を魅了してならないのだと思う。

Photographer:Takao Iwasawa
Styling : YOU
Styling Assistant: Rieko Sanui
Hair: Tetsu
Make-up: Kouta


最後に、小泉今日子さんが絶賛する女優、芋生悠さんが現場に遊びに来てくださいました。プロデューサーであり裏方の今日子さんが常だった彼女にとって、今日子さんが撮影されている姿は初めてだったようです。「何やっても可愛くて今日子さんの新たな一面を見ました!」と感激の言葉を残してくださいました!

本誌に寄稿してくださった「セルフラブの方法 テテ子の夜」は、とってもコイズミ節で、なんだかちょっぴり涙が出そうになりました。いいお話だ! みなさまぜひ、本誌をご覧くださいませ。

小泉今日子が表紙の特装版はこちら

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Profile

田中杏子Ako Tanaka 編集長。ミラノに渡りファッションを学んだ後、雑誌や広告に携わる。帰国後はフリーのスタイリストとして『ELLE japon』『流行通信』などで編集、スタイリングに従事し『VOGUE JAPAN』の創刊メンバーとしてプロジェクトの立ち上げに参加。紙面でのスタイリングのほか広告キャンペーンのファッション・ディレクター、TV番組への出演など活動の幅を広げる。2005年『Numéro TOKYO』編集長に就任。著書に『AKO’S FASHION BOOK』(KKベストセラーズ社)がある。

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