日本のことばからアートを創作するプロジェクト、いんすぴ これやん展 vol.2がスタートしました。
昨年にも開催された「いんすぴ これやん展」のvol.2が今年もパークホテル東京Corridor Galleryにて開催されています。もともとこちらの展覧会は「いただきます」や「よろしく」「おかげさま」「すっきり」など、日本語特有の言葉をもとにアート作品を創作して販売するという、倉本美津留が企画する”言葉” x ”おもしろ” x ”アート”の展覧会。今年は、展示アーティストも全72名と増え、前期、後期2回にわけて、各回36人が36の言葉を使って創作した作品が展示されています。
いんすぴVOl.2は2回にわけて、同じ36の日本語を36人の参加者が作品に仕上げています。前期に集められた作品から数点、ご本人のコメントとともに紹介しますね。 げんかつぎ by 前田恭兵 ¥80,000(+税)
おかえり by 松本亮平 ¥80,000(+税)
「楽しい絵にしたいと思っているので友好的に迎える、『おかえり』は迎える側もいることなので、軽いタッチで怖くなく明るく描きました。動物の種類はこだわりなく描いていますが、対でいるようで対でなかったり、ペアをわざと崩して多様性を表現しています」
「見てもらってかわいいなとか楽しいなとか、直感的に感じてもらったり、この絵の中の多様性を発見してもらえたらうれしいです」
おすそわけ by 北奥美帆 ¥150,000(+税)
「おすそわけって良い物をもらうとか、美味しいものをもらうというイメージで『あげる』と『くれる』と、両方の意味なのかなと思いました」
「バクとお釈迦様の逸話を思い付いて、マレーバクに夢の餌付けをして、夢を食べている感じにしようと思いました。これはバクは悪夢を食べてくれますが、おすそわけの“両方”の意味を考えて、良い夢だけは残してくれたらいいなと思って作りました」
あそびごころ by 内田 有 ¥100,000(+税)
「モンドリアンの1920年頃の作品『コンポジション』をもとに、イヴ・サンローランが1965年に制作したドレスが好きで覚えていて、そのパロディ化したドレスを自分の作品に落とし込んでみようと思いました。絵画からドレス、そして僕のシロクマに着せることで、また新しくパロディになったかなと。パロディは元ネタがわかっていることで面白さが増します。有名なアート作品の著作権が切れてTシャツやエコバッグになったりして、現代の消費社会に入り込んでいる面白さも連想して見てもらえたらうれしいです」
うちみず by 佐野景子 ¥60,000(+税)
「室内で『うちみず』ってどんなかな?と考えました。調べていったら気化熱を利用して熱をさますこと以外に、お清めといったおもてなしの意味もありました。そこから連想してみずたまりの座布団です」
おだやか by しりあがり寿 ¥50,000(+税)
たくさんの参加者がそれぞれに表現をした「いんすぴvol.2」展。みているだけでプッと笑えたりほっこりしたり、癒しの時空間が広がっています。ぜひ会場へ出向いてみてください。もちろん行けない方は下記の特設サイトへ!
[前期]は3月6日(土)~4月4日(日)
[後期]4月6日(火)~5月5日(水・祝)
[会場]パークホテル東京 Corridor Gallery34
特設サイト(前期)はコチラのいんすぴ VOl.2よりご覧いただけます
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