日々のスタイルの参考になるのは、リアルなストリートスナップ。Numéro TOKYO統括編集長の田中杏子が、オフランウェイで見つけた着こなしから、今すぐ取り入れたくなる着こなしのヒントをわかりやすく解説する。トレンドアイテムからスタイリングのコツまで、見逃せないポイントが満載!vol.9は「ニュアンスカラー」。
何気ないのに洗練されて見える理由

ベージュからグレージュにかけてのニュアンスカラーを上下でまとめたスタイリング。シャツはボタンをラフに開け、袖を軽くまくることで抜け感を演出。インナーにはさりげなくパールのネックレスがのぞき、上品なムードを添えている。
【Ako’s Point】
「全体をニュアンスカラーでまとめながら、どこかこなれた印象に見えるのは、バランスの取り方がとても上手だから。ボタンを少し開けてラフに着たり、袖をまくったりと、あえて“整えすぎない”ことで自然な抜けをつくっています。
中に仕込んだパールもポイントで、見せるというより“のぞかせる”くらいの分量がちょうどいい。こういうさりげなさが全体の空気感につながっています。
色合わせも難しいトーン同士ですが、髪やバッグ、シューズまでを同じ延長線でまとめているので、スタイリングに一貫性がある。頑張っている感じが出ないのに成立しているのは、自分のスタイルをよく理解しているからこそですね」
同系色でまとめながら、単調に見せないコツ

ダスティトーンのニットとチェック柄スカートを合わせたスタイリング。フロントだけをタックインし、後ろはラフに出すことでシルエットに動きをプラス。足元や小物もトーンを揃え、全体にやわらかな統一感を生んでいる。
【Ako’s Point】
「シンプルな組み合わせですが、色の選び方とバランスが秀逸です。ニュアンスの異なる同系色でまとめながら、単調に見えない仕上がりになっています。
フロントだけタックインして後ろを出す着こなしもポイントで、きちんと感とラフさのバランスが絶妙。こうしたちょっとした工夫で、スタイリングに動きが生まれます。
足元やバッグもあえて黒で締めすぎず、全体のトーンに寄せているのが印象的。強くコントラストをつけないことで、自然になじみながら洗練された雰囲気に仕上がっています」
デザインは強く、色は抑える

構築的なシルエットのトップスに、アシンメトリーなスカートを合わせたスタイリング。カーキとグレージュのニュアンスカラーで全体をまとめつつ、パイソン柄のシューズとバッグでシャープなアクセントをプラス。
【Ako’s Point】
「デザイン自体はかなり強いアイテム同士の組み合わせですが、色をニュアンスカラーで揃えていることで、全体がまとまっています。カーキとグレージュのような曖昧なトーンでつなぐことで、攻めたシルエットも自然に見せているのがポイントです。
そこにパイソン柄のシューズとバッグを合わせて、スタイリングを引き締めているのも印象的。あえて柄でアクセントをつくるという上級者テクですね。
ヘアをタイトにまとめているのも重要で、ボリュームのあるシルエットとの対比で全体がより洗練された印象に。強さのあるアイテムを使いながらも、引き算で整えている好バランスな着こなしです」
【連載】田中杏子が読み解くおしゃれスナップ
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Photos: Aflo Edit & Text: Yukiko Shinto
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