「ハイアット ハウス 金沢」で体感する、“愛犬と暮らすような旅” 【前編】 | Numero TOKYO
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「ハイアット ハウス 金沢」で体感する、“愛犬と暮らすような旅” 【前編】

こんにちは! ヨークシャーテリアのエルトン・清原くん(2歳♂)と暮らす、ファッション・エディターの清原愛花です。今回の旅は、子どもの頃の思い出が詰まった石川県・金沢へ。金沢駅西口に佇む「ハイアット ハウス 金沢」に、エルトンくんと一緒に宿泊させていただきました。まさか愛犬と金沢を旅できるなんて——! そんな驚きと喜びから始まった、“暮らすような”2泊3日の滞在。キッチン付きのお部屋で叶う自由なステイや、姉妹ホテル「ハイアット セントリック 金沢」での美食やアートとの出合いを通して、エルトンくんとともに“今”と“伝統”が交差する金沢の魅力を五感で味わってきました。愛犬との旅だからこそ見えてくる、金沢の新しい一面を——。前編・後編に分けてお届けします。

旅のはじまりと、金沢という街

今回の金沢行きは仕事がきっかけでした。が、この2泊3日は、ただの“出張ついで”では収まりきらない、特別な時間となったのです。私は富山県の砺波市で生まれ、小さな頃から、週末になると家族と金沢に出かけるのが楽しみのひとつでした。香林坊や片町のデパートやショップでお洋服を見て、抹茶のスイーツを食べて……。当時の私にとって金沢は「都会」で「憧れの街」だったのです。そんな思い出の詰まった場所に、大人になった今、愛犬のエルトンくんと一緒に帰ってこられたことに、感無量の気持ちでした。

愛犬とともに。駅前に広がる“暮らすように滞在する”金沢


今回の滞在先「ハイアット ハウス 金沢」が位置するのは、金沢駅西口に誕生した複合施設「クロスゲート金沢」。ツインタワーのようにそびえる「ハイアット セントリック 金沢」と「ハイアット ハウス 金沢」を中心に、商業施設は食のゾーン、分譲レジデンスまでを内包するこの場所は、旅行客にも地元の方にもひらかれた“金沢の今”を体現する新たなランドマーク。 駅から徒歩2分というアクセスの良さ、駅直結のような感覚で移動できるこの立地は、荷物の多い愛犬連れの旅でも本当に助かりました。


姉妹ホテルの「ハイアット セントリック 金沢」とは、3階の屋上庭園「みらいの丘」を通じてゆるやかにつながっており、それぞれ異なるコンセプトを持ちながらも、それはまるでひとつの“ハイアットワールド”を形成しています。 さて、エルトンくんのお顔が出ないようにスリングバッグに入れて、さっそくチェックイン。「ハイアット ハウス 金沢」は、中長期滞在を前提とした“暮らすように泊まれるホテル”。私が宿泊したのは、約41㎡のスタジオタイプ「ドッグフレンドリー キッチン スタジオ」。リビング、ベッド、そしてキッチンがひとつにつながった開放的なレイアウトで、まるで誰かのセンスの良いお部屋に遊びにきたかのような心地よさ!

このお部屋は、ツインベッドとソファベッドを備えた設計で、大人4名まで宿泊可能。

キッチンには、IHコンロや電子レンジ、調理器具や食器も揃っていて、まさに自分たちのペースで暮らすように滞在できます!

そして何よりうれしいのは、このお部屋がドッグフレンドリー仕様であるということ! 「ハイアット ハウス 金沢」には、41㎡と53㎡の2タイプ、計2室のみ、特別なドッグフレンドリールームが用意されており、今回はそのうちのひと部屋に宿泊させていただきました。

お部屋には、犬用のベッド、ケージ、トイレトレー、シート、犬用食器、ゴミ箱など、必要なアメニティがひと通り揃っていて、荷物の多くなりがちな犬連れ旅でも安心。家具やインテリアも落ち着いていて、ペット同伴でも“落ち着き”と“心地よさ”のあるホテルステイがきちんと叶うのが、このホテルの素晴らしさだと。 また、ホテルのすぐ近くには、金沢の台所・近江町市場があり、ホテル階下の商業施設にはスーパーマーケットも。私は、ホテルに隣接する金沢百番街の中にある、地元の方に愛されるお肉屋さん「肉のマルチョウ神戸屋」で、ササミや軟骨、砂肝を調達。さらに、スーパーでブロッコリーなどの野菜も仕入れて、エルトンくんのためにキッチンで手作りごはんを用意することができました。犬の手作りごはん派には、まさに天国のような立地ですよ!


フローリングは、滑りにくいシートが敷かれていて、エルトンくんは元気いっぱいに走り回ることができました。

街にひらかれた“今”の金沢のリビング


お部屋でひと息ついた後は、館内を少しだけお散歩。「ハイアット ハウス 金沢」のロビーは、いわゆるホテルらしいかしこまった静けさではなく、どこかひらかれた空気が流れています。自然光がふんだんに差し込むラウンジには、旅行客だけでなく、ノートパソコンを開いて作業するビジネスパーソンや、外国人のファミリー、コーヒー片手に談笑する地元の方の姿も。まるで“街のリビング”のような雰囲気にびっくりしました。

このラウンジは宿泊者なら無料で自由に利用でき、電源やWi-Fiも完備。気分に合わせて選べるよう、低めのソファ席や、テラスに続くカウンター席、スタイリッシュな長テーブルなど、さまざまなスタイルの座席が用意されています。このラウンジが高校時代にあれば、毎週末ここに来て勉強していたのに…!と思いました(笑)。

さらにうれしいのは、ラウンジ内の「Hバー」では、石川県の地酒がフリーフローで楽しめること! 「加賀鳶」や「手取川」など、石川を代表する日本酒がワンタッチで注げるマシンが提供されていて、飲み比べも楽しめるという夢のようなサービス!!

Hバー
営業時間/11:00-20:00
料金/ソフトドリンクフリーフロー付 ¥1,000(税込)
アルコールを含むフリーフロー付 ¥2,500(税込)
※おひとり様 120分間 ※ハイアット ハウス 金沢ご宿泊者は無料


また、ラウンジの一角には、地元のクラフト作家によるガラス作品や焼き物がディスプレイされた、ミニギャラリーのようなスペースも。地域に根ざした文化をホテル内で自然に感じられる、そんなさりげないけれど、豊かな体験がこのホテルの魅力でもあります。

また、ラウンジと同じフロアには、「Hレストラン」という多目的スペースもあり、セミナーやワークショップ、展示会などのイベントの開催も可能。天井が高く、温かみのあるアットホームな空間は、地元の憩いの場所にもなっているのが印象的でした。

エルトンくんは館内のロビーを歩くことができないのですが、テラスエリアではのびのび。ゆっくりお散歩したり、私は石川の地酒を片手に風に吹かれてくつろいだり──そんなひと時がこの上なく贅沢に感じられました。

北陸ではまだ数少ない外資系ホテルは、どこか敷居が高い印象もありますが、「ハイアット ハウス 金沢」は、そのイメージを軽やかに裏切ってくれます。国際的で、地元民にもひらかれていて、あたたかくて、街に寄り添うように佇むホテル。25年以上前の金沢しか知らなかった私にとって、この地にこんなにも国際的な風が吹いていることは、まさに目からうろこ。とてもうれしい発見でした。

まちのりで巡る、愛犬と歩く金沢時間

金沢の街は、ギュッと魅力が凝縮されたコンパクトシティ。観光地のほとんどが自転車圏内に収まっているから、バイクシェアサービス「まちのり」を活用するのが断然おすすめです。街のあちこちに点在するライムイエローの自転車は、目にも鮮やかで気分も上がる存在。ドコモ・バイクシェアと連携しているので、東京で使い慣れている方なら、そのままスムーズに利用できます。

今回の金沢旅では、エルトンくんをスリングバッグに入れて、“まちのり観光”へ! ホテルで配布されていた「KANAZAWA TOURIST MAP」を片手に、近江町市場→ひがし茶屋街→金沢21世紀美術館→石川県政記念しいのき迎賓館→香林坊→片町→竪町→にし茶屋街→そして長町武家屋敷跡まで。どの場所も歩けば10分とかからず、自転車ならさらに快適で、エルトンくんと一緒に軽やかに巡ることができました。


金沢市民の台所として親しまれている「近江町市場」では、“抱っこ”か“カート”でペット同伴OKという案内が。なんとも愛犬家にはうれしいスポット! 今回は食事をしませんでしたが、ペット同伴可能な飲食店もあるそうなので、次回はぜひトライしてみたいです。



「ひがし茶屋街」は、金沢観光で外せない人気スポット。伝統的な茶屋建築が軒を連ね、どこを切り取っても絵になる美しい街並み。エルトンくんもお気に召したようで、“ぼく、この道知ってる!”とばかりに、ぐいぐいリードを引っ張って歩いてくれました。スリングバッグに入っていればペットも入店できるお店もあり、ショッピングも楽しむことができました。


「金沢21世紀美術館」は、館内こそペットNGですが、屋外のアートや芝生広場は自由に楽しめます。広々とした緑の中で、エルトンくんがるんるんと歩き回る姿に、私までうれしくなりました。

またすぐ近くの「石川県政記念しいのき迎賓館」のある芝生エリアでは、犬のイベントも開催されるそうで、地元の方々とわんちゃんたちがのびのびと過ごしている様子に癒されました。

そして、「まちのり」で街を巡る中、ふと思い出して向かったのが……竪町商店街にある「野田茶屋店」。調べもせずに訪れたのに、変わらずそこにあって、思わずうれしくなりました!



創業は1859年。金沢を代表する老舗の日本茶専門店で、子どもの頃にこの抹茶ソフトクリームが大好きで、金沢を訪れるたびに立ち寄っていた思い出の場所です。今回はなんと約25年ぶりに、エルトンくんと訪れることができました。
趣のある店構えはあの頃のまま。店内の石臼で挽いたを抹茶を使ったソフトクリームは、ほろ苦く香り高くて、記憶の味がふわりとよみがえりました。

野田茶屋店
住所/石川県金沢市竪町3
TEL/076-221-0982

子ども時代の思い出が詰まった金沢の街を、こうしてエルトンくんと一緒に歩けたこと——そのひとつひとつの景色が、私にとっては宝物のような時間となりました。

地元の恵みとアートが彩る「FIVE-Grill & Lounge」でのディナータイム

3階の屋上庭園「みらいの丘」を抜けた先に広がるのは、まるで別世界のような洗練空間。「ハイアット セントリック 金沢」は、街のアートやカルチャーを巧みに取り入れた、モダンで遊び心ある世界観が広がっています。

この夜は、そんなセントリックのメインダイニング「FIVE-Grill & Lounge」でディナーをいただくことに。店名の「FIVE」は、石川の伝統工芸である加賀友禅や九谷焼に用いられる“加賀五彩”“九谷五彩”からインスピレーションを得たそう。さらに、店内には異なる5つの空間が設けられ、食事と通じて多彩な表情に出合えるのも魅力です。 ペット同伴はできないため、今回は信頼できる知人にエルトンくんを短時間だけ預け、久しぶりに“人間だけの夜時間”を堪能することに。こうしたひとときのために、事前に預け先を確保しておくのも、愛犬との旅をより豊かに楽しむコツかもしれません。

店内に一歩足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるが、加賀野菜をモチーフにした巨大な日本画。アーティスト・栗原由子氏による《加賀野菜図》は、色鮮やな表現でこの地の恵みを描き出し、レストラン全体に躍動感とアーティスティックさを添えています。モダンな内装に映えるこのアートが、まさに“金沢の美意識”を体現しているようで、ディナーの期待も高まります。

おしゃれな空間でいただくのは、金沢の恵みをたっぷりと活かした一皿たち。今回はコースも魅力的でしたが、気分でアラカルトを選ぶことに。前菜は「魚介のマリネ あんがとう農園のサラダ」。目の前に置かれた瞬間、魚介の迫力に思わず声が出ました! エビもサバもホタテも、とにかくぷりっぷりで大ぶり! 東京で慣れたサイズ感の倍以上ではあろうかという存在感に、“あぁ、北陸に帰ってきたんだなぁ”とうれしくなりました。

メインは迷わず「能登牛サーロインのグリル」。じっくり焼き上げられたお肉は、柔らかくて甘く、噛むほどに旨味があふれて、これはもう今年の“牛部門”個人的優勝です(笑)! 地元野菜のグリルも添えられていて、素材そのものの味がしっかり感じられる贅沢さ。ソースには「金沢玄米甘糀のマスタードソース」をセレクト。コクがありながらも、後味はキリリと辛みが効いていて、脂の旨味を引き立ててくれました。

そして最後は、「トロピカルフルーツタルト ホリ乳業のヨーグルトシャーベット添え」でフィニッシュ。フルーツの瑞々しさ、ココナッツクリームのまろやかさ、タルト生地のサクサク感…もう全パーツが驚くほど美味しくて、こちらもまさかのタルト部門、新記録更新レベルの美味しさ! 地元・ホリ乳業のシャーベットも、味に清涼感を添えてくれて、最後のひとくちまで感動的な一皿でした。

北陸の恵みをこんなにも洗練されたかたちで味わえるなんて——。地元出身として、改めてこの土地の豊かさに心がほどけるような夜でした。今度は、富山の家族と一緒に再訪したいです。

金沢の夜をアートとともに。大人の隠れ家「ルーフテラス バー」

ディナーの余韻に浸りながら、エレベーターで向かったのは「ハイアット セントリック 金沢」の最上階。そこに広がる「ルーフテラス バー」は、晴れた日には、遠く日本海まで見渡せるという、開放感あふれる特等席で、まさにこのホテルのハイライト!


バーの扉を開けると、まず目に飛び込んでくるのは、金沢出身の陶芸家・中村卓夫氏による大型アート《表面波 ―ゆらぎー》。その波打つようなダイナミックな造形に、しばらくその場に佇んでしまうほど。そこに続く空間を手がけたのは、世界的なデザインファーム「BOND DEIGN STUDIO」。赤を基調にした空間は、金沢の茶屋文化に根付く、おもてなしの部屋”朱の間”がモチーフになっているんだとか。伝統と現代が混ざり合うこの空間は、まるで金沢の街そのものを表現したような美しさで、まさに大人の隠れ家という表現が、しっくりと馴染むようなバーです。

マティーニやブラッディマリーなど、正統派なメニューも並びますが、この夜はとことん金沢を味わいたかったので、選んだカクテルは、「漁火 コスモポリタン」。子どもの頃から親しんできた加賀棒茶を使ったカクテルで、ライムとクランベリーが心地よく弾ける、香ばしくも華やかな一杯でした。そして、地元のクラフトジン「ハチバン」を使った「ジンコリンズ」も。夏の夜風にぴったりのキリッとした味わいで、とても印象に残りました。


眼下に広がる金沢の街並みは、東京のような高層ビル群はないけれど、どこまでも空が広く、風がやさしく、開放的でリラックスできる景色であり時間でした。 印象的だったのは、バーに集う多国籍なゲストたちの姿。海外からの旅行客も多く、会話が飛び交うその空間はまさに“今の金沢”を象徴する場所のひとつなのだなぁと。地元の素材と記憶を味わいながら、都市としての多様性も感じられる不思議な夜でした。

静かな夜風に吹かれながら味わう、金沢という土地に宿る美意識。空間も味も、心に残るような夜でした。この街が秘める魅力を、少しずつ肌で知っていくような感覚です。さて、旅はまだ折り返し地点。次は、エルトンくんと迎える金沢の朝に参ります──。

ハイアット ハウス 金沢
住所/石川県金沢市広岡1丁目5−2
TEL/076-256-1235
URL/https://www.hyatt.com/hyatt-house/ja-JP/kmqxk-hyatt-house-kanazawa

Profile

清原愛花Aika Kiyohara コントリビューティング・ファッション・エディター/スタイリスト。大学時代よりさまざまな編集部を経て、2009年より『Numéro TOKYO』に参加。田中杏子に師事後、独立。本誌ではジュエリー&ファッションストーリーを担当。フリーランスのスタイリストとしては、雑誌や広告、女優、ミュージシャンの衣装を手がける。最近は、愛犬エルトン・清原くん(ヨークシャテリア)のママとして、ライフをエンジョイ中。Instagram @kiyoai413
 

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