VEJAのブランド哲学と世界観を体験するフランス・トリップ vol.2 【ロジスティクス編】 | Numero TOKYO
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VEJAのブランド哲学と世界観を体験するフランス・トリップ vol.2 【ロジスティクス編】

シンプルなローテクスニーカーに“Vロゴ”。海外はもちろん、日本でもファッショニスタの愛用者が多い、フランス生まれのスニーカーブランド「VEJA」。SDGsをスニーカーに取り入れ、社会的な活動をするブランドとしても有名なVEJAの、ブランド哲学と世界観を体験するフランス・トリップに参加させていただきましたので、レポートいたします。

>> vol.1【未来型ストア、ダーウィン編】はこちら!

障がい者を支援するVEJAのロジスティクス

さて、次の日に向かったのが、パリの南30kmくらいに位置する「Log’ins(ロギンズ)」という物流倉庫。Log’insとは、物流業界のリーダーであるXPO Logisticsと非営利団体ARES Groupeとの合弁会社で、障がい者や社会的経済的困難を抱えている人々と一緒に働き、従来の雇用の市場にカムバックできるように支援している会社です。VEJAは、そんなLog’insをフランスにおける物流のパートナーに選んでいるということなのです。

 

Log’insのプログラムでは、フォークリフトの操作、注文の準備、その他の物流業務に加え、職場での対人スキルなど、参加者一人一人のキャリア計画に沿って訓練し、それぞれのプロフェッショナルな未来を見つけられるようにサポートしているとのこと。15ヶ月間の期限付き雇用で、現場で働きながら仕事を覚えることができ、週に35時間と仕事のリズムも適度にゆっくりで、体に負担がかからないように配慮もされているんだそう。

なぜLog’insで働くのか?働く意味とは?

今回、実際にLog’insで働く方たちにお話を伺う機会がありました。サポートマネージャー(社会復帰をサポートする側)の方々は、「もともと大企業に勤め良い給料で働いていたけれど、給料よりも大事なものがここにはあって、得たものの方が断然大きい」とか、「困っている人を助けること以上のことはない」、「誰かのために働けることの素晴らしさ」など、やりがいや自分の使命のようなものを感じて、ここで働いていらっしゃるんだ!という熱い思いを感じました。

また、社会復帰を目指しサポートを受ける側の方々も、「今まで面接しても全然受からず仕事を諦めていたけれど、ここで自信がついた」「まったく知らない分野で不安だったけれど、たくさんの新しいことを学ぶことができた」「何度も失敗しているけど、その度にいつも優しく教えてくれる」など感謝の言葉や、「今後も物流の仕事をやっていきたい」と前向きに語っていらしたのがとても印象的でした。

この会社を退職することは、自立に向けてのスタートとなるので「退職を喜ぶ会社なのです!」という言葉にとてもインパクトがありました。2020年からこの支援を受けて、これまで438人の方がLog’insのプログラム終了後、新たな仕事を見つけ、自立し、安定した生活を送っているということでした。

またしても美人プレスのMARIKOさんを後ろから隠し撮り(笑)
またしても美人プレスのMARIKOさんを後ろから隠し撮り(笑)

これまでさまざまなブランドさんのプレストリップに参加させていただいたことはありましたが、物流倉庫を見学したのは今回が初めて! 広さと商品数に圧倒されます。


VEJAは、創業以来、非営利団体の国境なきアトリエ(Ateliers Sans Frontière、ASF)に物流を委託してきたそうなのですが、VEJAの成長とともにそれだけでは足りなくなり、Log’insとタッグを組み、7000m2もある広い倉庫を建てたとのこと。約20人のチームで、27万足のスニーカーを管理し、全世界のオンライン注文とヨーロッパ4店舗の物流をこの倉庫で担当しているんだとか。

移動できるコンテナ式の靴修繕工房。
移動できるコンテナ式の靴修繕工房。

物流倉庫にも独立して靴修繕工房がありました。ここでは、お客様から返送されたシューズの欠陥をスピーディーに修理し、また再販できるようにしているとのこと。


20年以上のキャリアがある靴修繕職人さんがこちらで働いていらして、左のようなボロボロな状態のスニーカーも、右のような状態にまで、クリーニング&修理できるんだとか! また、靴職人になれるように同時に訓練も行っているとのことでした。

VEJAのすべてが詰まったパリ本社


その後、パリ市内に戻り、10区にあるVEJA本社を見学させていただきました。とても素敵なオフィスを丁寧にご案内していただき、このトリップを通じて感じたのは、社員の一人一人がVEJAの企業精神を尊敬し共有していて、本当にVEJAのことが大好きで、仕事にやりがいを感じて、意欲的に働いていらっしゃるんだなということ!

カフェテリアもあり、美味しいビーガンランチをいただきました。こんな社食があれば間違いなく、毎日が健康的で幸せになるはず!

オフィスにもスニーカー回収ボックスが!
オフィスにもスニーカー回収ボックスが!

VEJAとÉtudesのコラボを記念したローンチパーティ

今回のトリップの締めくくりは、VEJAと同じくフランスを拠点とするブランド「Études(エチュード)」とのコラボレーションした新作スニーカーのローンチパーティ。VEJAのHQで開催され、アットホームで素敵なパーティでした。

目にも鮮やかなオーガニックのお野菜たち。ケータリングもVEJAのカフェテリアで作ってらっしゃいました。ホームメイドがありがたい! ライブパフォーマンスも!
ライブパフォーマンスも!
Étudesは2012年に創設され、アート、写真、モダンカルチャーからインスピレーションを受けた、メンズウェアやアーティストとのコラボレーションアイテムなどを展開する注目のブランド!  VEJA X Études SHARK ¥40,700
VEJA X Études SHARK ¥40,700
VEJAの存在感のある“V”と両ブランドの“E”のロゴをトレッキングシューズに配したグラフィカルでモダンな一足!! ファブリックのベースには、VEJAの新しいテクニカル素材「トレックシェル」を採用。これは100%リサイクルポリエステル素材で、環境への影響が懸念されるフッ素系化合物(PFC)不使用の撥水加工が施されています。また、安定感と滑り止め機能を備えたソールを採用し、尖った石から足を守る頑丈なロックプレートで内側を補強するなど、トレッキングシューズとしての機能性もキープ。スタイリッシュなデザインに加え、雨の日でも履ける汎用性の高さにもご注目を!

スニーカー業界のサステナブルリーダーへ

というわけで、VEJAの哲学や世界観を体験するトリップに参加させていただき、自分の中ですぐに改善しなければいけないと思ったこと。それは、今までスニーカーというものは消耗品で履き潰すもの、汚れたら何にも考えずにポイッと捨てていたわけですが……そんなこれまでの自分の行いを深く深く反省……。今あるものを長く愛用すること、そして長く愛用できそうなものだけを厳選して購入しなければ……! と考えを改めました。(スニーカーだけでなく、もちろんお洋服も!)

VEJAのスニーカーは、一見、環境に配慮されて作られたとは思えないほど、デザイン性やファッション性が高いアイテムです。そこがファッションアイテムとしては一番重要な部分かとも思うのですが、今回のトリップで、デザイン&機能面と環境や人権への配慮は、完全に両立できるもの!ということを学ぶことができました。まさに、これからの時代を牽引する、環境と人を守るスニーカー! これから買うならば、そんな先進的なスニーカーを選ぶべき。そして、街でおしゃれな“Vロゴ”を見たときに、VEJAのビジネスや環境に対する取り組みについても、思いを馳せたいな……と。VEJAの皆さま、素晴らしい学びの機会をありがとうございました。

最後に美しいMARIKOさんと2ショットを。珍道中の1日で着替えることができず真っ黒なパジャマ姿の私(涙)
最後に美しいMARIKOさんと2ショットを。珍道中の1日で着替えることができず真っ黒なパジャマ姿の私(涙)

EMME
TEL/03-6419-7712
URL/www.veja-store.com

Profile

清原愛花Aika Kiyohara コントリビューティング・ファッション・エディター/スタイリスト。大学時代よりさまざまな編集部を経て、2009年より『Numéro TOKYO』に参加。田中杏子に師事後、独立。本誌ではジュエリー&ファッションストーリーを担当。フリーランスのスタイリストとしては、雑誌や広告、女優、ミュージシャンの衣装を手がける。最近は、愛犬エルトン・清原くん(ヨークシャテリア)のママとして、ライフをエンジョイ中。Instagram @kiyoai413

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