ファッション好きなら絶対に読んでほしい!これが真実のココ・シャネル!!
えーーーーーーー! 今まで私が知っていたココ・シャネルの人生や人となりは一体なんだったの〜〜〜〜!!!!!!と思うような衝撃的!な一冊に出会いました。それが「素顔のココ・シャネル」。ココ・シャネルが本当の息子のように育てた甥・アンドレ・パラスの娘、ガブリエル・パラス=ラブリュニさん(名前が長いので次からは、ラブリュニさんにします)が、初めてココ・シャネルについて語った本なのです。ちなみに、ラブリュニさんは1926年に生まれ、ココ・シャネルさまがお亡くなりになる1971年まで、約40年以上もの間、身近で暮らしていたという、唯一の直系子孫。彼女の語った真実、おもにココさまの私的な生活やプライベートな一面なのですが、それが衝撃的!で、なおかつ、この本があまりにもおもしろいので、若干偏った読み方ではあるかもしれないですが、心に残った本のポイントを勝手にですが、ぜひご紹介させてくださいませ!
①愛称ココと呼ばれ始めたのは、舞台からではなかった!
まず、本を開いて数ページ目で、衝撃的な事実がありました。ガブリエル・シャネルが初めて舞台に立ち歌った曲「トロカデロでココを見たのは誰」から愛称ココと呼ばれるようになった・・・というのが当然の話だと思っていたのですが、どうやら真実は少し違ったようで・・・! 子ども時代から父親に”ココ”とか”可愛いココ”と既に呼ばれていたそうなんですよ!びっくりです!!
②シャネルの基本色、黒・白・赤の秘密
時を超えて愛され続けるシャネルの絶対的な色、黒と白。それは、不幸な子ども時代に過ごした修道院から影響を受けていたことは有名な話ですが、“赤”の色の話に衝撃を受けました。
“私たちが身体のなかに持っているこの赤を外に出してみせなければならない”とココさまは言っていたそうで、それは母親が吐いた血、血まみれになった母のハンカチ(母親は結核でココさまが12歳の時に死去)、最愛の人ボーイ・カペルの事故死の時の彼の車についた血(しかもココさまが5の次に好きな数字2である12月22日朝2時に死去という・・・)、二人の姉妹の血(二人の姉妹は自殺)・・・と、シャネルの”赤”には血との関わりがぬぐいきれないということ。そして、赤の型見本には数字5番とつけられており、彼女にとって幸運の数字5で悪魔払いをしていたのではないかという見解・・・。さすが伝説のお方です。とびきり謎めいています。
ちなみに、下の写真のように、彼女の初期のバッグは、常に赤の裏地が使用されていたそうで。ショーの5番目のルックにも赤が登場することが多かったとのこと。なんだか赤にまつわる話が深すぎて重すぎて・・・。これからはシャネルの赤を見る目が変わってしまいます。個人的には休みができたら、当時のランウェイルックの写真を探したり、ヴィンテージ屋さんで赤の裏地のバッグを探しに行こうと思っています!(笑)
表紙裏も美しい赤!
③本当は子どもが好きだった!? 自己プロデュース能力に長けた人物
表面上は、子供には興味がないと公言していたココさまですが、本当は子どもといることが大好きだったという事実が発覚。とにかく、わたしたちが見たり聞いたりして知っている”ココ・シャネル”像というものは、ココさま自身が完璧に”ココ・シャネル像”を作り上げ、プロデュースしていたということなのです。だから、ココさまは、そのときの状況や話し相手に合わせて、真実をいとも簡単に変えていたということ! 子どもの頃の話なぞや特にそうみたいでして・・・。唯一の直系子孫であり、仲良しだったラブリュニさんには、素顔を見せていたそうですが、そんなラブリュニさんにまでもミステリアスな部分は残していたそう。いやーそれが、伝説の人たる所以なのですね。
Photo by ホルスト・P・ホルスト
ポージングもスタイリングもネックレスの流れ具合もタバコも、そしてロケーションも・・・全部が素敵です❤️ でもわたしたちが知っているのは、ココさま自身が作り上げた”ココ・シャネル像”だったのか・・・!?
④とにかくおしゃれすぎるココさまの写真! 圧巻のインテリアと貴重な手形にもご注目を!
こちらの本は、未発表のものを多く含む、185点の貴重な写真を贅沢にオールカラーで掲載されています。とにかくココさまの写真が素敵すぎるので、ぜひ隅から隅まで見ていただきたいです!
戦争がはじまった頃、カンボン通りを歩くココさま。
まずはこのスタイルが戦争時代だということに驚くとともに、頭のてっぺんからつま先まで完璧すぎてさらにびっくりです。このファーコートもこのシューズもいま欲しくてたまりません!(笑) シャネルのスタイルは、苦しみに打ち勝った彼女のシルエットであり、彼女のアイデンティティであり、彼女の真実。”女性は常に愛の逢瀬に備えておかなければいけない”というココさま。本当になんて素敵なんでしょう❤️
カンボン通りのアパルトマンのインテリアの写真。
ココさまのインテリアの素晴らしさは圧巻です! 西洋と東洋のを入り混ぜたスタイル、ゴールドとクリスタル、生涯の友であるライオン、そして、麦穂、つがいの動物たち・・・“インテリアは一つの魂の延長”というココさまのすべてがインテリアに表現されているのです! 生涯の恋人ボーイ・カペルから影響を受けたとされる、信仰や考え方、精神世界の話も驚きなのですが、こんな日本の仏像がインテリアとして飾られていたとは・・・!
ココさまの貴重な手形写真も👀!!!!
伝説の方の手形って興奮ものです。生命線の濃さ、ハンパないです!!
とにもかくにも、こちらの本、今まで知らなかったココさまの新たな発見がありすぎて、本当に驚きの連続でして。ココさまは、インテリアや宝飾品、洋服など、贅を尽くした素晴らしい多くのものたちに囲まれて、最後まで暮らした印象がありましたが、実はそんなに物に執着心がなく、特に50代後半からは数着のスーツとドレス、コートを着古すまで着るなど、質素で簡素な生活をしていたこと。だけれど、生涯の恋人ボーイ・カペルやウェストミンスター公からのプレゼントや家族の写真などだけは、それはそれはとてもとても大事にしていたということ。仕事に生きたココさまが日曜日に亡くなったこと。そして、亡くなった夜にカンボン通りの金庫が何者かに開けられて、ジュエリーの大半が消えてしまったこと・・・。この本には、ココさまの秘密の世界を覆ったヴェールが、少しだけ剥がされて、可愛らしくて心優しいココさまにお目にかかることができたような印象を受けました。
そうそう、こちらの本、途中で登場人物の名前やココさまの人生の歴史がわからなくなっても、年表や家系図、約220項目の人命索引もありますので、とっても親切ですよ。とにもかくにも、ココさまの人生が深すぎて、感想非常に書きづらいです!(笑)ぜひ、ココ・シャネルに少しでもご興味あれば、絶対に読んでいただきたいです! そして、ぜひ一緒に感想を語り合いましょう!!(笑)
「素顔のココ・シャネル」はこちらです。