本展の目玉は、展覧会タイトルとして掲げられた日本初公開の作品『五百羅漢図』。釈迦の教えを広めた500人の聖人 “五百羅漢” が、煩悩を滅して人々を救済したという物語は、数多くの絵師によって描かれ続けてきた。かねてより圧倒的なスケール感と完成度の高さで人々を感嘆させてきた村上だが、今回はこの伝統的な主題を、なんと全長100メートルに拡張! 青竜、白虎、朱雀、玄武——中国の古代思想の四神をモチーフにした4面で構成される大画面に、ダイナミックに描かれた五百羅漢たちの姿が、“宗教と芸術” “死と限界” など人類の永遠のテーマを問いかける。世界の絵画史上最大級の超大作からあふれるばかりのエネルギーは、他のどんな作品にも類を見ないはず。展覧会をまだ見ていないというそこの貴方(あなた)、“世界のムラカミ” に圧倒される覚悟はできただろうか?
村上隆の五百羅漢図展
会期/2015年10月31日(土)〜 2016年3月6日(日)
会場/森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
開館時間/10:00〜22:00(火曜10:00〜17:00)*最終入場:閉館30分前
TEL/03-5777-8600(ハローダイヤル)
WEB/www.mori.art.museum
村上 隆《五百羅漢図》(部分) 2012年
©2012 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.
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Text: Kahlua Tsunoda