HANAインタビュー「自信をなくしてしまったあなたに聴いてほしい『Slidin』」

従来のガールズグループの枠に囚われず、ありのままで生きるセルフラブを体現し、変革を起こし続けている7人組ガールズグループ、HANA。約7カ月ぶりの新曲「Slidin」は、HANAにとって初のR&B楽曲だ。初のホールツアーに加えて海外での活動も活発化し、世界中を飛び回るHANAの現在地と、「私たちは最高!」とお互いをエンパワーし合う7人の深い絆が歌われている。新曲について、またBTS、keshi、ILLIT、サカナクションといった敬愛するアーティストたちとの出会いを通じて感じたこと、そしてこれからの展望についてを聞いた。

大人っぽいR&Bで魅せるHANAの新境地
──新曲の「Slidin」を聴いたとき、まずどう思いましたか?
MAHINA「思ってもみなかった曲調で。でもとてもかっこいいし、HANAが次のステージに進める曲なんじゃないかなって思いました」
NAOKO「デモを聴いたら元気になりました。この曲を自分が歌ってる姿を想像してみたんですが、未知の姿だったので、めっちゃワクワクしました」
YURI「自分がずっと聴いているタイプの曲で、ちゃんみなさんも『YURIのどんぴしゃでしょ?』って。HANAでいつかR&Bを歌ったらヤバいだろうなって思っていたので、それが叶ったこともうれしかったですね」
JISOO「『HANAは全部のジャンルの曲をやっていくんだ』ってうれしい気持ちになりました。私は今はバンドサウンドが一番好きなんですが、昔はヒップホップとR&Bばかり聴いていたので、『当時のことを思い出しながら歌おう』と思って、すごくワクワクしました」
CHIKA「HANAはこれまでロックやポップス、ヒップホップ系の曲が多かったのと、7人それぞれ好きなジャンルも歌声も違うので、『7人でR&Bを歌うことって難しいことなのかな』って思ってたんですが、デモを聴いたらちゃんとHANAのR&Bになっていて……。ちゃんみなさんの才能ってやっぱりすごい!」
KOHARU「今までのHANAの曲と比べて大人っぽいので、『大人っぺー』って声に出しちゃいました(笑)。『まだ足りない 見ないと all around the world』っていうリリックは『私そのものだな』って思ってたら──」
JISOO「私も思った(笑)」
KOHARU「案の定私のパートでした(笑)」

「大人ぶるな」「生き急いでない?」
ちゃんみなのディレクションでより“自分らしい”歌に
──7人それぞれにぴったりな歌割も秀逸だなと思いました。
MAHINA「デモを聴いたときに『こことここは私だな』って思いました(笑)。レコーディングはNAOKOとYURIと一緒だったんですが、2人がチルい感じで歌っててかっこよかったので、頑張って2人に寄せて歌ったら、ちゃんみなさんに『ちょっと違うな』って言われて(笑)」
NAOKO「『大人ぶるな』って言われてた(笑)」
YURI「あと『色気出すんじゃない』って(笑)」
MAHINA「(笑)。ディレクションをしていただいてよかったなって思います。ちゃんみなさんはYURIとNAOKOの歌を聴いて、頭抱えたりしながら、最上級の喜び方をしてました」
NAOKO「『R&Bのこの感じをHANAでできるんだ!』って思ってめっちゃうれしかったです。デビューからの1年半でいろんな歌い方を習得したおかげで、確実に上手くなっているなって実感できて、レコーディングがすごく楽しかった。声色も増えているので、『どれを使おうかな』って考えながらアレンジするのも楽しかったですね」
YURI「私も自分の歌入れの順番が回ってくる間、『どうやって歌おう?』って考えるのが楽しかったです。私のパートは、ちゃんみなさんが“YURIにこうなってほしい”という像らしくて『YURIのパートの歌詞、めっちゃ良くない?』って言われました。この歌詞からイメージできる自分の像を想像しながら歌に落とし込みました」
JISOO「それぞれのメンバーらしい歌詞を書いてくださいました。歌詞の内容的に、スタジオで私たちが音楽を作ったり、いろんな話をしたり、それぞれが努力をして、これまで見たことのない景色をみんなで一緒に見たいっていう気持ちを込めて歌いました」

MOMOKA「『Pull upいつものspot 集まるsisters she like “girl you look so hot”』っていう私のパートは、『今日の私たち最高じゃん!』『もっと行こうよ!』って鼓舞する意味合いがあります。みんなが割とチルい感じで歌ってるなかでアクセントになるパートなので、ちゃんみなさんから『強めのバイブスで歌って』っていうアドバイスをいただきました」
CHIKA「最初のレコーディングで私の歌を聞いたちゃんみなさんに、『どうしたの? 生き急いでる気がする』って言われてしまって。『all my girls up, up so high 今やmy whole life is a flex』っていう私のパートの歌詞を見たときに、人生いろんなことがあったけど、HANAのおかげですごく良い起承転結の物語にしてもらったなって思ったんです。でもちゃんみなさんにそう指摘されて、ちゃんみなさんに自分の気持ちを話したり、メンバーとごはんに行ったりした後、家で昔の日記を読み返したり、喉のことを気にせず好きなだけ歌ったり、音楽をとことん楽しんでいた初心を思い出す時間を取りました。初のホールツアーの開催期間中にも、フェスの出演や、いろいろなお仕事があって。全部がやりたくてやらせていただいているお仕事だけど、どこか追い立てられているような感覚があって。デビュー2年目でわからないことも多くて、『どうしよう、どうしよう』っていう気持ちが続いていたので、それが歌に出たんだと思います」
KOHARU「CHIKAだけでなく、みんな生き急いでたんじゃないかな」
CHIKA「そうなのかな。でも、2回目のレコーディングではちゃんと地に足を付けて、気持ちを入れて歌うことができました」

自信をなくした人に聴いてほしい
──「Slidin」から力をもらう人も多いと思いますが、どんな人に聴いてもらいたいと思っていますか?
CHIKA「私はつらいときは家にこもりがちなんですが、手をつないで外に引っ張り出してくれる力を持っている曲だなって思います」
KOHARU「素敵!」
CHIKA「曲のなかに強い女の子の仲間がいて、『あなたって最高じゃん』って言ってくれる気がする。自分のことが最高だと思えるし、一緒にいる人たちも最高だって思える曲だと思いました」
JISOO「CHIKAの意見に近くて、『私たちはあなたの仲間です』『あなたは素敵です』って思わせてくれる力を持っている曲だと思うので、自信がなくなってしまっている人に聴いてもらいたいですね。私も自分の仲間を想像しながら歌っています」
MOMOKA「自分の気持ちを引っ張ってくれる曲だと思うので、どうすればいいか悩んでいて、人の意見に左右されてしまいがちな人に聴いてほしいなって思います。そういう人には特に沁みる曲だと思います」
YURI「みんなが良いことをたくさん言ってくれたので、私はシンプルに、音楽で気持ちよくなりたい人が聴いてください」
全員「(うなずく)」
KOHARU「本当そう。もやもやしたときに聴いてもらったら、とりあえず気持ち良くなってもらえる曲だと思います」
YURI「そう。来てほしいところに来てほしい音が来るんだよね。サビもそうだし」
MAHINA「音楽が好きな人に聴いていただきたいですね」
NAOKO「音が良すぎるよね。この前YURIと、“『Slidin』を聞くと、胸のあたりがすごく揺れるよね”っていう話で盛り上がって。すごく気持ちいい曲なので、私も音楽が好きな人に聴いてもらいたいです。私とJISOOとKOHARUとMOMOKAは自分でビートを作っていることもあって、一個一個の音にどれだけ愛が込められているかがよりわかるようになったと思っています」

敬愛するアーティストから刺激を受けて
──「SUMMER SONIC 2026」でkeshiさんと共演されていましたが、keshiさんの楽曲にも通じるR&Bの気持ち良さがあると思いました。
MOMOKA「keshiさんの曲ってなんであんなに気持ちいいんだろうね?」
MAHINA「声もサウンドもすべてが聴き心地が良い。私は寝る前に聴いてます」
JISOO「サマソニでイヤモニを通して歌を聞いたとき、ヤバかったよね」
KOHARU「溶けそうになったし、ずっと聴いてたかった」
──NAOKOさんはkeshiさんの楽曲がダンスのインスピレーションになっているとおっしゃっていましたよね。
NAOKO「私も含めてHANAのメンバーって真面目だし、気を張ってパフォーマンスしているところがあるので、力の抜き方がわからなくなることがあって。keshiさんの曲を聴くと、何かの蓋がぽんって取れた感覚になって、自分の世界が解放されていくので、良いものができるんですよね。そこで『最高!』って思うんですが、やがて『最高!』を通り越して泣いてしまうんです(笑)。でも、それを超えたときに成長できる。なので、keshiさんの曲を聴く度に私は考えごとをして、成長に向かおうとしています」
YURI「本物のアーティストでありながら、すごく謙虚な方でした。サマソニで自分がステージに出る前、ステージ袖で歌を聞いて号泣しました。『私はなんてありえない場所にいるんだろう』って。支えてくれている方々への感謝も混ざり合って、いろんな気持ちになって涙が出てきました」

MAHINA「あの映像を観返したいんですが、自分の泣き顔が嫌すぎて観返せてません(笑)。自然と涙が出てくるっていう初めての体験でした」
YURI「私もkeshiさんの歌をステージ袖で聴いてるとき、勝手に涙が出てくる感覚を初めて味わった」
MAHINA「そう。勝手にあふれ出てくる。目の中が涙であふれて顔が見えなくなっちゃって」
CHIKA「もったいない(笑)」
MAHINA「あの感情は何なんだろう? 歌詞が書けそうです!」
全員「(笑)」
MAHINA「でも一緒に踊らせていただいたときはちゃんと集中できて」
JISOO「それができるのがすごい」
MAHINA「夢のような時間だったので、もっと頑張ろうと思いました」
──CHIKAさんは敬愛するサカナクションの山口一郎さんと共演されていましたが、どんな刺激をもらいますか?
CHIKA「とにかく優しい方で。keshiさんもそうなんですが、たくさんの人に評価されているのにすごく優しいし、仲間を大事にしているところが本当にかっこいい。『絶対自分もそういう人になろう』って思いました」

──MOMOKAさんとJISOOさんはILLITさんの「I Got Your Back (Feat. JISOO, MOMOKA of HANA)」に参加されましたが、どんな経験になりましたか?
MOMOKA「それぞれのグループが大事にしているものを肌で感じさせてもらいました。いちばん自分らしくいられるHANAのMOMOKAとして共演させていただいたことが本当にうれしかったです」
JISOO「MOMOKAが言った通り、いちばん自分らしい姿で韓国に戻ることができたことがすごくうれしかったです。ILLITさんはコメント一つひとつにプロ意識が感じられて、見習わなきゃいけないなって思いました」
──それぞれのグループが大事にしているものというと具体的にどういうところだと思いましたか?
CHIKA「CHIKAは『I Got Your Back』の歌詞にそれが出てるなって思った」
JISOO「確かに。仲間や絆がテーマの曲で、MOMOKAと一緒に歌詞を書いているとき、『私が苦手なことだけど、仲間のためにやってることってあるかな?』って相談したんです。私は昔はスキンシップがあまり好きじゃなかったんですが、HANAになってからメンバーが元気になるなら気にせずハグをするようになりました。MOMOKAが『そのことを歌詞に書くのはどう?』って提案してくれて、『気にしないでハグするよ A million times』っていう歌詞が生まれました」
MOMOKA「私は遠慮なくJISOOにハグしてるんですけどね(笑)」
JISOO「私からもハグしてる(笑)。今はスキンシップに慣れちゃって全く気にしなくなりました」
MAHINA「JISOOは私にくっついてきます!(笑)。みんな支え合って生きてます」
CHIKA「急に深い話!(笑)」
JISOO「締めようとしてる?(笑)」

ガールズグループ新時代の幕開け!
──(笑)。来年1月から2月にかけて、タイの4EVE、フィリピンのBINIとの3マンライブ『ASIA POP GIRL FEST 2027』がそれぞれの母国で開催されることになりました。
MOMOKA「4EVEさんとは 『MUSIC EXPO LIVE 2025』でご一緒させていただいたことがあって、BINIさんとはまだ会ったことがないんですが、個人的にめちゃくちゃ曲が好きなので、本当に楽しみです。HANAにはNAOKOとYURIっていうタイとフィリピンにルーツを持つメンバーがいますし、3つのガールズグループが国を背負ってこういうイベントを開催するのは、歴史的にも大きいことなんじゃないかなって思います」
CHIKA「言うね〜!」
MOMOKA「(笑)。ガールズグループシーンの新時代の幕開けかなって」
──おっしゃる通り、アジアのガールズグループがさらに躍進する大きなきっかけになる3マンだと思います。タイにルーツを持つNAOKOさんはどんな想いがありますか?
NAOKO「4EVEさんとEXPOの現場でTikTokコラボをさせてもらったんですが、近いバイブスを感じたんですよね。私はタイから日本に行って、いろんなことを経験して今の自分が形成されているけれど、『もし私がタイの学校に通ってたらこういう感じだったのかな?』って想像して感慨深くなりました。アジアのガールズグループをさらに盛り上げないといけないなっていう個人としての使命もグループとしての使命もアジア人としての使命も感じていますし、企画してくださった方に感謝の気持ちがあります」
YURI「フィリピンの方たちって、小さい頃からカラオケで歌う文化があるからか、歌が上手い人が本当に多いんです。そういうフィリピンの魅力を日本の方にも知ってもらえるきっかけになったら私もうれしいなって思います。あとは、いつも通り『伝えたい』っていう気持ちを強く持って、楽しみたいです」
「Slidin」
2026年10月29日デジタル配信
配信リンク:https://hana-brave.lnk.to/Slidin
Photos:Sasutei Styling:Remi Kawasaki at Tron Interview & Text:Kaori Komatsu Edit:Mariko Kimbara
Profile

