パリのカフェ文化を東京流に再解釈。青山「LA & LE」の魅力とは?| 東京の“いま行きたい”最新スポット探索 vol.2 | Numero TOKYO
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パリのカフェ文化を東京流に再解釈。青山「LA & LE」の魅力とは?| 東京の“いま行きたい”最新スポット探索 vol.2

週末に足を伸ばしたり、ウィークデーにふらっと立ち寄りたい最新アドレスとは? Numero TOKYO編集部が、東京の注目すべきスポットをジャンルレスにピックアップ。ショップやギャラリー、カフェ、ウェルネススポットなど、感度の高い人たちが集まる場所をレポートする。第二弾は、東京・青山にオープンした「LA & LE(ラ・エ・ル)」へ。フランス・パリの老舗カフェ「Café de Flore(カフェ・ド・フロール)」で約23年間、ギャルソンを務めた店主のこだわりとは?

パリのカフェ文化を東京流に

フランス・パリでギャルソンとして働き、カフェ文化を熟知した山下哲也さんが、東京・南青山にカフェビストロ「LA & LE」をオープン。フランスの文化と日本独自の美意識を融合させた、東京ならではの新しいカフェのかたちを提案する。

東京に戻った山下さんが、この街で実現したかったのは、パリの再現ではない。フランスのカフェ文化を受け継ぎながら、日本人としての感性を掛け合わせ、東京から新しいカフェの魅力を世界に発信することだ。

「カフェの素晴らしさって、実はまだ十分に伝わっていないんじゃないかと、ずっと思っていたんです。朝のコーヒーから夜の一杯まで、時間を気にせず過ごせる場所が東京にもあったら。そんな思いを形にしました」

山下哲也さん
山下哲也さん

フランスではカフェで過ごす文化が無形文化遺産に登録されている。しかし、山下さんはその背景に、フランスでも日常に根付いていたカフェのあり方が失われつつある現状があるのではないかと話す。カフェとは、コーヒーを飲むだけの場所ではない。食事のラストオーダーを逃した夜にも、悪天候で帰宅が困難になったときにも、人がふらりと立ち寄り、食事や休息を得られる場所。街のなかで人の心身を回復させる存在でありたいという。哲学者の、ジャン=ポール・サルトルは、カフェを“避難所”と表現したそう。

メニューと内装に滲み出る店主のこだわりは?

ホットドッグ ¥3,200
ホットドッグ ¥3,200

山下さんのこだわりは、ユーモアたっぷりのメニューに表れている。フランスのカフェで親しまれるクロックムッシュやクロックマダムに加え、バゲットに北アフリカ由来のスパイシーなソーセージ、メルゲーズを挟んだオリジナルメニューのホットドッグや、クスクスなど。さらに、日本人が独自に育んできた洋食を一つのテーブルに並べる。

「カレーライスやポテトサラダのような日本の洋食も、海外から入ってきた料理を日本人が咀嚼して築き上げてきたもの。それを今、東京から世界に発信できたら面白いと思うんです」

ミルフイユ ¥1,800
ミルフイユ ¥1,800

さらに、アルコールのおつまみには柿ピー、フランスのビストロを思わせるラディッシュ(ミニ大根)、デザートには米を使ったフランスの伝統菓子リ・オ・レ(米のミルク煮)など、定番からマイナーヒーロー的な品々も。

「フランス人にも日本人にも懐かしいメニューと、一方で新鮮に映るメニューがあると思います。せっかく新しいお店をするなら、驚きがあったほうがいい。既存のイメージにハズシを加え、食の楽しみ方を広げていきたいんです」

店名の「LA & LE」にも、フランスと日本を掛け合わせるという思想が込められている。フランス語の冠詞、フランスの女性名詞と日本の男性名詞から命名した。フランスのカフェ文化への敬意を持ちながら、東京という街の個性を表現する。その挑戦が、この店の根底にある。

インテリアデザインを手がけたのは、森田恭通さん。赤を基調としたクラシカルな家具や、パリの街灯を思わせる照明が、現代の青山のムードに無理なく馴染んでいる。山下さんはこの広い贅沢な空間を「舞台」と捉えているそう。訪れる人、働く人、皆が主役になれる場所になって欲しいという願いも込められている。

営業時間は11時30分から23時30分まで。奥のバーカウンターでは、日本では珍しく、エスプレッソを飲むこともできる。もちろんアルコールのラインナップも豊富。テーブルでゆっくり食事やワインを楽しむこともできる。ワインのラインナップも、日本ではなかなか出会えない、フランスのカフェで親しまれている庶民的な銘柄が揃う。

(左)カフェクレーム ¥1,500 (右)シャンパーニュ ¥1,600

それから嬉しいのは、グラスシャンパーニュやドン ペリニヨンを一杯から味わえること。これは「LA & LE」が、Moët Hennessyと非常に深い信頼関係にあるからこそ。フランスと深く関係性のある店主だからこそ、なせる技だ。

特別な日にも、何でもない日にも、気分に合わせて使える懐の深さ。パリのカフェ文化を、東京の感性で再構築する「LA & LE」。日常のなかに、大人が謳歌できる自由と遊び心をもたらしてくれる、新しい青山のカフェスポットだ。

LA&LE
住所/東京都港区南青山3-8-35 表参道 Grid Tower 1F
TEK/03-6804-3075
営業時間/11:30~23:30(FOOD L.O.22:30、DRINK L.O.23:00)
URL/https://la-et-le.jp/
Instagram/@la.et.le

Photos:Kouki Hayashi Text:Aika Kawada Edit:Aika Kawada, Naomi Sakai

 

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