ロルカの傑作を現代の家族の物語へ。咲妃みゆ主演『Yerma イェルマ』上演 | Numero TOKYO
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ロルカの傑作を現代の家族の物語へ。咲妃みゆ主演『Yerma イェルマ』上演


『血の婚礼』『ベルナルダ・アルバの家』などで知られるフェデリコ・ガルシーア・ロルカの戯曲を起点にした新作舞台『Yerma イェルマ』が、2026年9月21日(月・祝)より東京・シアタートラムで上演される。本作を手がけるのはオノマリコ、構成・演出は稲葉賀恵。ロルカの世界を、現代社会で自らの居場所や価値を見出そうともがく女と男たちの物語として立ち上げる。

原作『イェルマ』は、1930年代スペインの閉塞的な寒村を舞台に、抑圧された女性の苦悩と孤独を描いたロルカの傑作。本作ではその物語を、現代の都市近郊にある一軒家へと移し替える。心身の不調を理由に仕事をあきらめ、結婚したイェルマ。夫との子どもを望みながらもかなわず、壊れそうな夫婦関係、同居する義理の姉、家の一室を借りる幼馴染のビクトル、そして妊娠にも仕事にも成功している友人たちの存在が、彼女の孤独をいっそう際立たせていく。

ベースとなるロルカの作品は1930年代のスペイン。しかも閉塞的な寒村が舞台とされているにもかかわらず、背景が現代の日本に移っても、結婚、出産、仕事、家族といったものに対するもどかしさや憤りは、いまだに人を縛り続けている。こうした中、オノマリコは、ロルカの戯曲をベースに「現代の都会に生きる人々の孤独」を描くとコメント。稲葉賀恵は、現代のイェルマが「彼女なりの一つの突破口」を見つける物語にしたいと語る。それぞれが、家族やマイノリティに対する社会課題などをテーマにしてきたクリエイターたちだ。

自らの存在価値に深く悩むイェルマを演じるのは、咲妃みゆ。家庭生活に非協力的な夫フワンに渡邊圭祐、イェルマの幼馴染ビクトルに小林亮太、そしてイェルマの内的な存在であり、物語に鮮烈なアクセントを刻む老婆役に渡辺いっけい。さらに樋之津琳太郎、大場みなみ、青山祥子、前東美菜子が出演する。

30代で読売演劇大賞・最優秀演出家賞を受賞し、深い戯曲解釈と現代的な空間演出で注目を集める稲葉賀恵が、ロルカの悲劇をどのように現在へ接続するのか。家族とは何か、自分とは何か。観る者自身の価値観にも静かに刃を向ける一作となりそうだ。

舞台『Yerma イェルマ』

作/オノマリコ
構成・演出/稲葉賀恵
出演/咲妃みゆ 渡邊圭祐 小林亮太 樋之津琳太郎 大場みなみ 青山祥子 前東美菜子 渡辺いっけい
チケット一般発売/2026年7月19日(日)10:00〜
チケット料金/一般9,000円 高校生以下4,500円
※東京公演・全席指定・税込

<東京公演>
日程/2026年9月21日(月・祝)〜10月12日(月・祝)
会場/シアタートラム
主催/公益財団法人せたがや文化財団
問い合わせ/世田谷パブリックシアターチケットセンター 03-5432-1515(10:00〜19:00)

<兵庫公演>
日程/2026年10月17日(土)〜10月18日(日)
会場/兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
主催/兵庫県、兵庫県立芸術文化センター
問い合わせ/芸術文化センターチケットオフィス 0798-68-0255

<宮城公演>
日程/2026年10月31日(土)〜11月1日(日)
会場/多賀城市民会館 大ホール(多賀城市文化センター内)
主催/ニイタカプラス
問い合わせ/ニイタカプラス 022-380-8251(平日11:00〜15:00)

<愛知公演>
日程/2026年11月7日(土)〜11月8日(日)
会場/東海市芸術劇場 大ホール
主催/メ〜テレ、メ〜テレ事業
問い合わせ/メ〜テレ事業 052-331-9966(平日10:00〜18:00)

公式URL/https://setagaya-pt.jp/stage/32248/

Text:Reiko Nakamura

 

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