
マームとジプシーの新作『dusk dark dawn』が、2026年5月、LUMINE0で上演される。作品は、夕暮れ(dusk)、真夜中(dark)、夜明け(dawn)という三つの時間帯を、それぞれ約30分の章として構成したものだ。
藤田貴大は近年、日本各地やイタリアでのフィールドワークをもとに、土地の記憶や出来事を扱う作品を制作してきた。そうした「実像」や「現実」に依拠する手法を経たうえで、本作では明確にフィクションへと回帰している。
モチーフとされるのは、「夢」や「声」といった可視化されてこなかったもの、あるいは共有されなかった感覚だ。それらに光を当て、舞台上に立ち上げる試みといえる。
「ひとりの人の身体が、その記憶とともに、いかにして消えていくか」藤田は、言葉の在りかたそのものを問い直す。言葉があること、そして言葉がないこと。その両方に身体を通して迫ろうとする意志が、この作品の核にある。
『Curtain Call』から約1年。言葉を探求し続けてきた藤田の関心は、いま、発語と身体の関係へと広がっている。
本作では、言葉だけでなく、身体的なシーンが重ねられる。語られるものと、語られないもの。そのあいだに立ち上がる“気配”を、観客は受け取ることになるだろう。
マームとジプシーは、これまでの作品でも子どもを含めた幅広い層が触れられる公演を実現してきた。今回も未就学児や長時間静かに座りるづけることに不安のある人などが安心して鑑賞できる「リラックス・パフォーマンス回」を設けている。ぜひ、幅広い人に触れてほしい作品だ。
舞台 マームとジプシー「dusk dark dawn」
作・演出/藤田貴大
出演/髙宮梢 仲宗根葵 中村未来 成田亜佑美
共催/LUMINE0
企画制作・主催/合同会社マームとジプシー
公演日程/2026年5月2日(土)〜6日(水)
会場/LUMINE0
※5月4日(月) 13:00リラックス・パフォーマンス回
チケット料金(日時指定/整理番号付き/自由席)/一般6,000円 60歳以上5,000円 25歳以下4,000円 18歳以下1,500円
URL/mum-gypsy.com/wp-mum/archives/news/dusk-dark-dawn
問い合わせ/マームとジプシー mum_gypsy@yahoo.co.jp
Text: Reiko Nakamura
