みなさんこんにちは、ワインブロガーのヒマワインです!
ワインに興味をもって、飲み始めようかなと思うとき、最初にぶつかるのが「ワインって種類が多すぎて、どれから飲めばいいかわからない!」という壁です。赤ワインひとつをとっても、渋くて濃いものから、軽くてフルーティーなものまで、その味わいは千差万別。しかも、最初はどれが濃いのか、どれが軽いのかすらさっぱりわかりませんよね。わかります、私もそうでした。
そこで今回は、「これさえ飲んでおけば赤ワインの世界がわかる」という基本中の基本のワインを5つに絞ってご紹介。ワインマーケット・パーティー店長の沼田英之ソムリエにワインの世界の入り口の扉を開いてもらいました!

赤ワインの基本を知るための5本とは?
ヒマワイン(以下、ヒマ) 「今回は『赤ワインの世界を知るための5本』というテーマです」
沼田店長(以下、店長) 「悩みに悩みましたが、まずはこれさえ知っておけば赤ワインの基本的な世界観がわかるという5つの品種と産地の組み合わせを選び抜きました」
ヒマ 「赤ワインというと『渋い』『濃い』みたいなイメージを持つ人も多く、初心者の方が居酒屋などでとりあえず頼んで、想像と違うものが出てきて、苦手意識を持つこともありますよね」
店長 「そうなんです。だからこそ、いろいろな品種を飲んで自分の好みのベースを知っておくと、ワインの世界が楽しめるようになると思います。今回はニュージーランド、イタリア、オーストラリア、フランス、アメリカの5カ国から、それぞれ代表的な品種をご用意しました」
ヒマ「世界中を旅するように赤ワインの基本を学べるわけですね! では、さっそく1本目からお願いします」
まずはこれ! ニュージーランドの「ピノ・ノワール」

ヒマ「まず最初に試してもらいワインというと、なんでしょうね」
店長 「世界中のワイン好きが最終的に行き着く品種である“ピノ・ノワール”はどうでしょうか」
ヒマ「いいですね、私も大好きな品種です。ただ、ブルゴーニュ産は最近すごく高価ですし、当たり外れがそこそこある『ギャンブルみたいな品種』でもありますよね」
店長 「悲しいかな、おっしゃる通りです。そこでおすすめしたいのが、ピノ・ノワールの『Aクラス産地』といえる、ニュージーランドのピノ・ノワールです」
ヒマ「おお、いいですね! ニュージーランドのピノ・ノワールはとにかくハズレが少ない印象です。スクリューキャップで開けやすいのも初心者には嬉しいポイントですね」
店長 「ですよね! 味わいはキュートで可愛らしく、アメリカンチェリーやイチゴのように明るい果実味が特徴です。赤ワイン=渋くて濃い、というイメージを覆すような鮮やかさがあります。マグロのお刺身や焼き鳥といった日本食にも合わせやすいですよ」
ヒマ「赤ワインってこんなに軽やかでチャーミングで、飲みやすいんだ! って思ってもらえそうですね」
店長 「今回紹介したブランコット・エステートは、ニュージーランドに初めてピノ・ノワールを植えた生産者の一人で、非常に代表的な造り手。香りが良くて、味もいい。おすすめできる1本です」
記念日のギフトにも! イタリア・ピエモンテの「ネッビオーロ(バローロ)」

店長 「2杯目は、イタリアのピエモンテ州で造られる『バローロ』を紹介させてください。『マルゴー』とか『ナパ・バレー』とか『ドンペリ』といった言葉と並び、“なんとなく聞いたことがあるワイン用語”のうちのひとつかと思います」
ヒマ「ネッビオーロっていう、この土地の有名な品種で造られた、イタリアを代表する赤ワインのひとつですね。 グラスに注ぐと、優しいオレンジがかった色合いがとても美しいです。でも口に含むと……しっかりとした渋みもあります」

店長 「そうなんです。ドライフラワーや紅茶のような良い香りがする一方で、強いタンニンを持つのが特徴です。バローロは『ワインの王であり、王のワイン』と呼ばれるイタリアを代表するワインで、牛肉の煮込み料理やトリュフなどと合わせると最高のマリアージュを見せてくれます」
ヒマ「赤ワインって、単独で飲んでおいしいものと、料理と合わせるとおいしく感じられるものの2タイプがありますが、このワインは後者ですね」
店長「はい、このワインは単独でもおいしいですが、『渋い』と感じるワインはぜひ料理と合わせてみてください。とくに、土地の食材と合わせるのは最高のやり方。ピエモンテ州はトリュフが有名なので、おみやげでもらって戸棚の奥に眠っているトリュフ塩をかけたお肉のローストなど合わせると、思わず目を見開くような体験ができると思います」
ヒマ 「イタリアワインの魅力ってどんなところにあるんでしょうか?」
店長 「イタリアには20の州がありますが、もともと独立国家だったこともあり、州ごとに独自の歴史とぶどう品種があって、それぞれが独自に進化しています。イタリアワインの魅力は、その州ごとの魅力とも言うことができるんです。たとえば旅行で訪れた都市のワインを飲んでみたり、行ってみたい土地のワインを飲んでみるなどすると、とても楽しいですよ」
スパイスと相性抜群! オーストラリアの「シラーズ」

店長「3本目はオーストラリアの『シラーズ』です。フランスでは『シラー』と呼ばれる品種です」
ヒマ「なぜこのワインを選んだのでしょうか」
店長「やっぱり、基本の品種だからですね。シラー、シラーズと呼ばれる品種は世界中で造られていますが、とくに『シラーズ』と呼ばれる場合、なんといってもオーストラリアが世界を代表する産地です」
ヒマ「ジューシーで、濃くて、飲みやすいんですよね。このワインはとても鮮やかな紫色をしていますね」

店長「子どものころによく噛んだ『ブルーベリーガム』の懐かしい香り。ただ、それだけではなくユーカリやミントのような清涼感もあるのが特徴です」
ヒマ「濃くて飲みやすいワインが飲みたい、という人には間違いなくおすすめできる1本です」
店長 「オーストラリアのような基本的に暖かい産地のワインは、栽培条件が良いことからアベレージが高くハズレが少ないのも魅力です。価格も総じて安めですしね」
ヒマ 「オーストラリアといえばバーベキューですが、いかにもバーベキューに合いそうですね」
店長 「カンガルーや羊肉、牛肉などの赤身の肉をグリルして、タイムやローリエなどのハーブを効かせた料理と完璧に合います。ワインの持つスパイシーさやハーブのニュアンスが、お肉の臭みを消して旨味を引き出してくれるんです」
ヒマ「改めて、ワインっていうのは料理と合わせて真価を発揮するお酒ですね」
まるで球体! フランス・ボルドー(サンテミリオン)の「メルロー」

店長「4本目はフランスのボルドー地方、サンテミリオン地区の『メルロー』です。メルローを機にワインにハマったという人もいるくらい、定番のおいしい品種なんですよ」
ヒマ 「おお、これも美味しい! 柔らかくて旨味がたっぷりです」
店長 「メルローの特徴は『角がない』こと。このあと紹介するカベルネ・ソーヴィニヨンが長方形だとしたら、メルローは楕円形。ラグビーボールや球体のようなイメージです。渋いワインが苦手な人でも『これは美味しい!』というのではないでしょうか」
ヒマ 「フランスのボルドーも、覚えておきたい基本の産地ですよね」
店長「ボルドー色といったら赤ワインの色というくらい、ワインと深く結びついた土地ですよね。メルローは、今やこの土地を代表するといっていい品種になっています」
ヒマ「このワインそのものもとてもおいしいですね。2015年のヴィンテージで、熟成感も味わえます」
店長 「2本目に紹介したバローロにも言えることですが、ボルドーもこのような“バックヴィンテージ”のワインを比較的容易に入手することができます。お子様の誕生日や結婚記念日が2015年だという方は、このワインを買って記念日に乾杯するというのも、とても豊かな選択肢だと思います」
ヒマ「ちょっとマニアックな楽しみ方ですね!」
王道の濃い赤! アメリカ・カリフォルニアの「カベルネ・ソーヴィニヨン」

ヒマ 「最後は、世界で一番有名といっていい赤ワイン品種『カベルネ・ソーヴィニヨン』ですね」
店長 「はい。スーパーでもコンビニでも、この品種のワインはほぼ確実に見つけることができる。定番中の定番の赤ワイン品種です」
ヒマ「濃いワインになるイメージが強い品種ですよね」
店長「そうですね。世界中で造られる品種で、オーストラリアやチリ、南アフリカなどでも盛んに造られていますが、なんといっても代表的な産地はフランスのボルドー、そしてアメリカのカリフォルニア。今回はカリフォルニアのカベルネをご用意しました。この『フランシスカン』は、レストランでリストに載せるとこればかり注文されるほどの人気ワインです」
ヒマ 「グラスからバニラやプラムの黒い果実の香りが溢れてきますね。しっかり濃くて渋みもあるのに、とても飲みやすいです」
店長 「シラーズが『ギザギザのナイフとフォークで食べるバーベキュー』なら、カリフォルニアのカベルネは『テーブルクロスが敷かれたレストランで、綺麗なナイフとフォークで食べるヒレステーキ』のイメージです。シラーズと同じように果実味が強いですが、どこか上品な印象も併せ持ちます」
ヒマ「やっぱり、カリフォルニアのカベルネはおいしいですね!」
店長「温暖化の影響でボルドーではカベルネからメルローに主役の座が移りつつあるなか、カリフォルニアがこの品種の代表的な産地になっているのかもしれませんね。ステーキだけでなく、スパイスの効いたメキシカン料理や、少し甘みのあるソースを使った肉料理などとも非常に相性が良いですよ」
ヒマ「同じ『濃い赤ワイン』でも、シラーズとはキャラクターが違って面白いですね!」
ワインは「人生の扉」を開くツール

ヒマ 「今回はニュージーランド、イタリア、オーストラリア、フランス、アメリカと、5つの国の代表的なワインを飲み比べましたが、本当にどれも個性的で美味しかったです。ワインのことを知りたい! という人も、この5本のワインを飲めば、必ず自分の好みが見つかるのではないでしょうか」
店長 店長 「ワインって、実は難しく考える必要はないんですよね。まずはいろいろな味わいを試してみて、『このワイン美味しいな』と思っていただくのが一番。好きな国が生まれたら、そこの国のワインをリピートしたり、現地の料理と合わせてみたりすることで、次第にその国に行ってみたくなる。そんな風に、ワインを通じて行きたい国ができたり、興味の幅が広がったりするのが一番の魅力だと思います」
ヒマ 「冗談抜きで、ワインって人生の扉を開く飲み物ですよね……。みなさんもぜひ、気になった品種や産地から、赤ワインの世界へと足を踏み入れてみてくださいね」
ワインマーケット パーティ
住所/東京都渋谷区恵比寿4-20-7 恵比寿ガーデンプレイスB1F
営業時間/11:00〜20:00
TEL/03-5424-2580
URL/winemart.jp
Photos & Text: Hima_Wine
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