世の中に渦巻くありとあらゆる“不都合”な出来事や日常の些細な気づき、気になることなどをテーマに、人気クリエイターのパントビスコがゲストを迎えてゆる〜くトークを繰り広げる連載「パントビスコの不都合研究所」。第22回は、4月3日公開の映画『黄金泥棒』で主演を務める田中麗奈が登場。

パントビスコ「はじめまして。今日はお会いできて本当にうれしいです。僕が田中さんと同じ久留米出身で、お会いするのがずっと夢だったんです」
田中麗奈「こちらこそお招きありがとうございます。同郷の方とお会いできるなんて、光栄です」
パントビスコ「対談の前にお互いの似顔絵を描き合い、そのイラストをアイコンとして使用します。絵はよく描かれますか?」
田中麗奈「子どもの手紙に絵を添えたりということはありますが、取材で描くのは初めてです」
似顔絵、完成!

(左)田中麗奈が描いたパントビスコ
(右)パントビスコが描いた田中麗奈
(田中麗奈)「わぁ、おりんに入ってる!うれしい」
(パントビスコ)「お上手ですね! 可愛く描いていただいて、ありがとうございます」
主婦が金のおりんを盗む!? 人間ドラマに引き込まれる『黄金泥棒』

「『黄金泥棒』、一足先に拝見したのですが、本当に素晴らしい映画でした。めちゃくちゃ短かったです。一瞬で終わりました。面白くて」
「本当ですか! うれしいです」
「あらすじを軽く拝見してから観たのですが、思っていた内容とまったく違いました。単なる泥棒の話だけではなく、人間模様の部分にフォーカスされていて、ドキドキしました。」
「私が演じた美香子は、もともと金(きん)を盗むような人には見えない性格なんですけど、最初は精神状態もあまりよくないところから始まっていて。そこから、金を盗むという生きがいを見つけて、どんどん生き生きとしていくんです。その変化を、面白く感じていただけたらうれしいです」
「確かに。最初はどこにでもいる、どこか冴えない主婦というか、活力を見いだせないような印象でしたよね。よくないことではあるんですけど、目的を見つけてからのほうが、キラキラと輝いていて。演技として見ていても、とても面白かったです」
「よかったです」
「主人公の美香子は金の魅力に取り憑かれて、大胆なことをしてしまいました。今、田中さんが取り憑かれているというか、ハマっているものはありますか?」
「冬はふわふわモコモコしたもので寝てました。敷き布団も掛け布団も枕カバーも、全部ふわふわモコモコにしていて。隣に置いているカーペットも、もう全部なんです。寝室がこう満たされる感じがするんですよね」
「そういう可愛らしい甘い要素も取り入れてるんですね。暑くなりすぎたりしないんですか?」
「暑くて脱ぐぐらいがいいんですよ。娘が着ているのももこもこしたポンチョで、ちょっとファンタジックな感じになっています(笑)」
「いいですね。ファンタジック、つまり幻想つながりで質問です。1カ月自由な時間があったら、何がしたいですか? お金も時間もエネルギーも全て満タンだったとして」
「何もかも全てが叶うとしたら夢のような話ですが、スティーヴン・スピルバーグ監督と映画を作りたいです。娘と『E.T.』や『グレムリン』を一緒に観ていると、やっぱりすごいなって思います。自分が子どもの頃に感動した作品を、今は娘と一緒にまた観て、同じように感動できる。何度でも出会える映画というか、世代を超えてもいいと思えるところが、本当に素晴らしいなと感じます」
「色褪せないですよね。しかも、子供の頃見たときと今観たら、また違って見えますしね。それこそ、今回共演された森崎ウィンさんは、『レディ・プレイヤー1』でスピルバーグ監督の作品に出演されていますよね」
「そうなんです! だから、ウィンくんを撮影中ずっと尊敬のまなざしで見ていました(笑)」
「彼もすごく役にハマってましたよね。もともと印象がいいじゃないですか。性格もすごく良さそうだし、爽やかだし。だから、『こんなにいい男のままいるの?』って思ったんですけど、それが後半につながっていくんですよね。今回、田中麗奈さんも含めてキャストがとても豪華で、より映画を楽しめました。」
「うれしいです〜!」
チーム・久留米でいつか作品を作りたい!

「スタッフさんも含めて、九州にゆかりのある方も多く参加されているんですよね」
「そうなんです。カメラマンさんは、久留米市出身ですし、監督は大分出身ですが、福岡で映画を撮ることをご自身のスタンダードにされていて。今回も美香子が住んでいる場所は福岡に設定したので、お家のシーンは福岡で撮って、天神の街でも撮影しました。チームにもやっぱり福岡の方がたくさん参加されていたので、福岡の力を見せていけたらなと」
「実際に福岡でのロケもあったのですね。これまでにも、お仕事で地元に戻られる機会ってあったのでしょうか」
「そういう機会はあったのですが、天神で撮影することはなかなかなかったので。やっぱり、映画作品を自分が住んでいたり、よく通っていた場所で撮るというのは、なんだか不思議な感覚だなと思いました」
「僕も同郷の久留米出身ということもあり、ずっと田中さんのご活躍を拝見していたので、本当に今日は楽しみにしていたんです。こういう機会がいつか自分の人生で来ればなって思っていたのが、今日来ました。めちゃくちゃうれしいです」
「いや、そんなそんな……。恐縮です」
「本当にそのくらい、地元の誇りだと思いますし、田中さんがいらっしゃるからこそ、久留米のブランドが築かれている部分もあると感じています。今後、久留米でやってみたいことや、久留米と関わって実現してみたいことはありますか?」
「そうですね。カメラマンの宗さんも久留米出身ですし、今日ご一緒しているビスコさんも久留米出身で。そういうクリエイターが集まって、何か映像作品を撮れたら面白いのになって思いますね」
「いいですね! ぜひ参加させてください。田中さんがそういう風に言ったら、すぐに集まりそうですけど」
「いや、うれしいですね。久留米の方がこんなにご活躍されていて」
現代人なら誰しも思い当たるあの“不都合”とは
「最近、この映画に合わせたように、金がすごいブームじゃないですか。値上がり幅もすごいし。映画の中では1万7000円ぐらいの相場だったのに、もう今はその1万円ぐらい高くなってますもんね」
「そうですね。映画を作る前と作った後で、金の値上がりの状況もまた変わっていたりして」
「不思議な現象ですよね。では、最後に不都合についてお伺いできたらと思うのですが、どんな小さなことでも結構です。不都合に感じていることってありますか?」
「充電をするのがすごく面倒なんですよね。充電器もどんどん増えて、コンセントに挿すものが増えていくのが結構嫌ですね。AirPodsにiPad、携帯もですし、なんだか充電に振り回されている感じがします。ほんと、太陽光発電でもしてくれないかなって思うくらい。コードも苦手ですね」
「あとゲーム機とかもね、そうですし。家の中に配線があるのって、ちょっと萎えますよね」
「そうなんです。こんなにパソコンや携帯も発展しているんだったら、充電器もいらないようにできるんじゃないかなって思っちゃいますよね(笑)」
「これ、本当にみんなが思ってます」

衣装(田中麗奈):ジャケット¥68,200、スカート¥41,800、下に履いたパンツ¥35,200/すべてHYKE(BOWLES 03-3719-1239)、ネックレス¥105,600/END CUSTOM JEWELLERS x HYKE(BOWLES 03-3719-1239)
『黄金泥棒』
平凡な日々に退屈していた専業主婦・美香子は、ある日、百貨店で数百万円もする金のおりんを盗んでしまう。そこから金の魅力に取り憑かれた彼女の世界は一変。「自分にしかできないことをしたい」という幼い頃の夢が蘇り、やがて100億円ともいわれる秀吉の金茶碗を狙う大胆な計画を企む。一方で、美香子を利用しようとするSGC社員・金城との駆け引きや、思わぬ形で共犯者となる夫の問題など、トラブルも次々と発生。果たして彼女は、一世一代の大博打に挑み、金茶碗を手にすることができるのか。
監督・脚本/萱野孝幸
出演/田中麗奈、森崎ウィン、阿諏訪泰義、石川恋、岩谷健司、中村祐美子、勝野洋、宮崎美子
2026年4月3日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
https://ougondorobo.jp
配給/キノフィルムズ
Ⓒ2025『黄金泥棒』製作委員会 125301
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Photos: Ayako Masunaga Hair & Makeup: RYO Styling: Maki Iwata Edit & Text: Yukiko Shinto
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