
ミニマルアートの潮流をけん引した巨匠ドナルド・ジャッドによる、アメリカ・マーファの町での伝説的な活動に焦点を当てた展覧会が開催中。「ジャッド|マーファ 展」は、東京・神宮前のワタリウム美術館にて、2026年6月7日(日)まで。
20世紀の最も重要なアーティストの一人として知られているドナルド・ジャッド(1928-1994)。1959~65年に美術評論家として活動し、60年代前半まで絵画を中心に制作したのち、三次元の作品へと移行。生涯を通してアートと芸術表現のあり方を問い続け、土地保全や積極的な市民参加の重要性についても幅広く論じた彼の活動は、アートのみならず建築やデザインの分野にも大きな影響を与えてきた。
本展「ジャッド|マーファ」では、初期の絵画から、60年代以降の立体作品までを展示するほか、ドローイングや図面、映像、資料を通して、70年代以降の活動拠点であるマーファの町に残した空間を取り上げる。複数のユニットを垂直に配置する通称「スタック」と呼ばれる代表作や、日本初公開作品も見どころだ。
また、展示会場のワタリウム美術館の前身「ギャルリー・ワタリ」で開催された「ジャッド展」(1978年)に関する資料、当時収蔵された作品やドローイングも見逃せない。

展覧会名にもあるマーファとは、テキサス州西部に位置する小さな町の名。73年以降、亡くなるまで同地を活動の拠点としたジャッドは、この地に建つ既存の建物を生活や制作の場へと作り変え、自身を含むアーティストらの作品を恒久的に設置した。作品と空間の関係を不可分のものとする彼の姿勢を実践したその空間は、半世紀を経た現在もジャッドが意図した状態のまま残されており、彼の思想を体現する場所として位置づけられている。
マーファを通して、ジャッドの思想に迫る本展。ぜひ、会場に足を運んでみてはいかが。

※掲載情報は3月2日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。
ジャッド|マーファ 展
会期/2026年2月15日(日)~6月7日(日)
会場/ワタリウム美術館
住所/東京都渋谷区神宮前3-7-6
料金/大人 1500円、大人ペア 2600円、学生(25歳以下)・高校生・70歳以上 1300円、小・中学生 500円
時間/11:00〜19:00
休館/月曜日(5月4日は開館)
TEL/03-3402-3001
URL/watarium.co.jp/
Text:Manami Abe
