愛犬と泊まれるホテルの最高峰!? 全室ペット同伴可&温泉付きの「RETONA HAKONE」へ|Numero TOKYO
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愛犬と泊まれるホテルの最高峰!? 全室ペット同伴可&温泉付きの「RETONA HAKONE」へ

近年増えてきている愛犬やペット同伴OKの宿泊施設。とはいえ一部の客室のみで館内の移動はケージの使用が必須だったり、ドッグランはなかったり、食事のクオリティは望めなかったり、まだまだ制約が多いのが実情だ。そんな中「ドッグファースト」を掲げるラグジュアリーホテルが2025年12月15日、箱根の桃源台に誕生した。「RETONA HAKONE(リトナ箱根)」だ。

「愛犬ファースト」に加え、デザイン性も追求されたラグジュアリーホテル

エントランスに足を踏み入れると、天井が高く開放的で、やわらかい印象のロビーラウンジが広がる。館内は「風」をイメージしたという曲線的なデザインが多用され、視界を遮る角ばった壁が極力排除されている。これは、愛犬が死角からの刺激に驚かないための配慮だという。人間にとっても、肩の力を抜いて深呼吸したくなるような柔らかな空間だ。

特筆すべきは、床材へのこだわり。一部のエリアでは、まるで土の上を歩いているかのような感触を得られる特殊な素材が採用されている。これは古来の日本家屋にある「土間」を彷彿とさせ、アスファルトやフローリングに慣れてしまった現代の犬たちの足裏に、本来の自然な刺激と心地よさを思い出させる仕掛けだという。

滑りにくく、関節への負担も少ないこの床は、「愛犬ファースト」を掲げる「リトナ箱根」の哲学を象徴するディテールだ。

スタッフにはペット栄養管理士、愛犬飼育管理士、ペット災害危機管理士などの資格を持つ愛犬専門家が多い。何かあった際にも安心して過ごせる体制が整っている。

全室60平米以上の温泉付き。ドッグランやウッドデッキ付きの客室も

全15室というスモールラグジュアリーな客室は、すべてが温泉付き。源泉は元箱根温泉で、カルシウム・マグネシウム・ナトリウムー硫酸塩・炭酸水素塩温泉だ。

箱根の名湯を、愛犬の様子を見守りながら客室で心ゆくまで堪能できるというのは、愛犬家にとってこの上ない贅沢だろう。愛犬専用の洗い桶も貸し出しがあり、外遊びで汚れた足を優しくケアできるのも嬉しい。

中でも注目したいのは、1階に位置する客室タイプだ。ラグジュアリーA-Typeは、窓の向こうにウッドデッキを含む144平米のプライベートドッグランが広がっている。愛犬だけでなく、子連れにもやさしい空間だ。

客室のアメニティにも、心憎い演出がある。飼い主用の館内着と、愛犬用の館内着が用意されているのだ。しかも飼い主には館内着とは別で、パジャマも用意されている。お揃いのウェアに身を包みリビングで寛ぐ夜は、旅のアルバムに新たな1ページを刻むことになるはずだ。

室内は愛犬に優しいフラットな空間で、ベッド脇にはステップも用意されている。ベッドやソファも、愛犬OKの仕様だ。床は愛犬が滑りにくい素材、客室内は防音・消臭・防臭対策も徹底されている。

愛犬用のベッドやトイレはもちろん、抜け毛対策粘着ローラーや掃除機、エチケット袋、お散歩グッズ、虫よけグッズなど客室備品も充実。数量限定だが、ペットカートやクレート、ケージなど貸し出し備品もある。

飼い主のアメニティの充実ぶりも見逃せない。コーヒーやお茶はもちろんのこと、ウェルカムスイーツの箱根銘菓や、客室内冷蔵庫にあるビールや足柄茶、湘南あきさわ園のミカンジュースなども宿泊費に含まれている。

ちなみに愛犬と一緒に味わえるお茶も用意されているので、ぜひ一緒にご賞味を。

愛犬家のガストロノミーに着目した、地産地消のダイニング体験

「RETONA HAKONE」の滞在で白眉だったのが、ダイニング体験だ。まず、驚かされたのがピラミッドを連想させるようなユニークな建築構造を持ち、天井が高く開放感にあふれた空間。

ここでも「風」をイメージした曲線的なパーティションが巧みに配置され、他のゲストや犬たちの視線が気にならないようプライベート感が保たれている。

提供されるのは、「自然への回帰」をテーマに、箱根西麓野菜や発酵食品をふんだんに取り入れた「モダン懐石」だ。

コースの幕開けを飾る「旬菜七種盛り」は、箱根名物の黒たまごを和風タルタルで表現した一品や、キャビアを添えた蓮根豆腐など、視覚と味覚で箱根のテロワールを感じさせる。

スープに続きお造りには、本マグロや白身魚、牡丹海老といった極上の海の幸が並ぶ。ワンちゃんを模した大根飾りもあしらわれており、ここでも愛犬ファーストな姿勢が垣間見える。

焼き肴には甘鯛の松笠焼きが登場。あおさのヴァンブランソースという和洋折衷なアプローチが、淡白な白身の旨味を一層引き立てている。

メインディッシュは、好みに合わせて3種からセレクト可能だ。炭火で香ばしく焼き上げた「大山阿夫利牛ロース」には自家製塩麹ラビコットを添えて。

「鮑ステーキ」は、木の芽味噌サバイヨンでコク深い味わい。小田原片浦レモンソースで爽やかにいただく「合鴨ロースグリル」も選べる。

食事の締めくくりとなるご飯ものも、「和牛時雨煮」を添えた白飯、季節の香りを閉じ込めた「ずわい蟹炊き込みご飯」、「安納芋炊き込みご飯」から選べるという贅沢さだ。

デザートは3段のティースタンドで供される、雅なプレゼンテーションだ。酒粕ムースの生チョコや抹茶羊羹、わらび餅など、発酵と和の甘味が優しく胃を満たしてくれる。

料理の味わいを深めるドリンクのセレクションも、実に表情豊かだ。「アヤラ ブリュット マジュール」などのシャンパンや、ブルゴーニュ、ボルドーなどの銘醸ワインはもちろん、山梨の「フジクレール」といった日本ワインもグラスで気軽に楽しめる。また、「箱根街道」や「丹澤山」といった神奈川の銘酒や地元のクラフトジン、「小田原クラフトコーラ」や「湘南ゴールド」のジュースなど、ノンアルコールドリンクに至るまで地産地消へのこだわりが貫かれている。

翌朝の朝食もまた、身体が喜ぶメニューが並ぶ。まず運ばれてくるのは、箱根西麓ほうれん草と豆乳、ブルーベリーを使ったスムージー。御膳には富士レタスや、箱根西麓人参のドレッシングを使ったサラダが並ぶ。洋朝食を選べば、箱根西麓「日の出たまご」のオムレツとともに、紫蘇を練り込んだソーセージや相模豚ローストポークなどが供される。

一方、和朝食では、小田原「はるみ米」の釜炊きご飯を主役に、蒲鉾のわさび漬けや小田原曽我の梅、自家製豆腐、箱根西麓「日の出たまご」のだし巻きなど、ご飯が進む「ご飯のお供」がずらりと並ぶ。刺身にはマグロのほか、「天城のあまご」というサーモンピンクのブランド川魚が並び、朝から滋味深い日本の朝食を堪能できる。

もちろん、愛犬用のメニューも充実。ペット栄養管理士の資格を持つ料理長監修のもと、安心安全な食材で見た目も華やかな料理がオプションで用意されている。同じ目線で、同じようにおいしい時間を共有する。これこそが、「RETONA HAKONE」が提案する「共生」の形なのだろう。

関東最大級の天然芝ドッグパークやドッグガーデン、屋内ドッグランなども充実

広大な敷地を活かしたアクティビティも見逃せない。ホテルの目玉とも言えるのが、約2,200平米もの広さを誇る「ドッグパーク」と「ドッグガーデン」だ。天然芝が敷き詰められたドッグパークは、関東最大級のスケールだという。

リードを外して全力で駆け回る愛犬の姿を見ることは、飼い主にとっても何よりの喜びだろう。一方、木々の間を縫うように散策できるドッグガーデンは、森林浴をしながらゆったりと過ごすのに最適だ。

雨の日でも遊べるインナードッグランも完備されており、天候に左右されずに滞在を楽しめる配慮がなされている。

また「リトナ箱根」では、犬同士のコミュニケーションにも独自の配慮がなされている。それが「マナーカラー」システムだ。チェックイン時に、愛犬の性格に合わせて「フレンドリーな性格」の青、「その都度ご家族に確認」の黄色、「デリケートな性格」の赤という3色いずれかのリボンが配布される。これによりスタッフは臨機応変に接客をしてくれ、飼い主同士も無理なく距離感を保つことができるわけだ。

館内には、グルーミングルームも完備。セルフシャンプーができるほか、マイクロバブルバスで極上のリラックス体験をさせてあげることも可能だ。

グルーミングルームの脇には、愛犬と一緒に寛げるラウンジもある。コーヒーや紅茶、緑茶のほか、ビールやハーゲンダッツのアイスクリームもあり、これらは客室に持ち帰ることもできる。湯上りの一杯、デザートにかなりありがたいサービスだ。

この他、館内にはショップもあり、愛犬グッズやお土産にピッタリな品も販売されている。

便利な都市生活の中で私たちが忘れかけていた「動物としての感覚」を呼び覚ましてくれる「RETONA HAKONE」。愛犬が本来の姿で生き生きと過ごす様子を見ることで、私たち自身もまた、深い癒しを感じられるはずだ。

RETONA HAKONE(リトナ 箱根)
住所/神奈川県足柄下郡箱根町元箱根164
TEL/0460-84-0107(受付時間10:00〜19:00)
URL/www.retona-hakone.jp/

Photos & Text:Riho Nakamori

Profile

中森りほ Riho Nakamori 東京生まれ、東京在住のフリーランスライター・編集者。食や旅などライフスタイルを中心とした各種メディアで活躍。年間100日ほど仕事やプライベートで国内外を旅している。Instagram: @tokyo.and.elsewhere
 

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