不思議の国のアリスとピーター・パンの世界が交錯する『ピーターとアリス』 | Numero TOKYO
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不思議の国のアリスとピーター・パンの世界が交錯する『ピーターとアリス』

『ピーター・パン』と『不思議の国のアリス』といえば、どちらも子どもの頃から慣れ親しんだ童話だが、その主人公のモデルとなった二人が数十年後に出会ったらどうだろう。

そんな世界観から生まれた舞台が『ピーターとアリス』だ。トニー賞やオリヴィエ賞で数々の受賞歴を持つマイケル・グランデージの演出によって、2013年にロンドンウエストエンドで初演。脚本は、世界を熱狂させたミュージカル『ムーラン・ルージュ!』や映画『ラストサムライ』『007 スカイフォール』など多数の名作を生み出したジョン・ローガンが書き下ろしている。

今回の上演は、『夜への長い旅路』『MISHIMA~班女~』『陽気な幽霊』ほか、数々の戯曲を元に唯一無二の世界観を作り上げる熊林弘高が演出を手掛ける。また『インヘリタンス-継承-』『陽気な幽霊』などで熊林とタッグを組んだ早船歌江子が翻訳を担っている。

不思議の国のアリスを演じるのは、古川琴音。数多くの映画やドラマ、舞台に出演し、独特の存在感が魅力の女優だ。舞台『Touching the Void タッチング・ザ・ヴォイド ~虚空に触れて~』(24)では第32回読売演劇大賞の女優賞にノミネートされている。

ピーター・パンを演じる青木柚も、若手実力派俳優として注目の存在。昨年は映画『秒速5センチメートル』(奥山由之監督)、ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS)などで存在感を見せた。

『不思議の国のアリス』の作者であるルイス・キャロル役を数々の映画やドラマで硬軟自在の演技を見せる飯田基祐、『ピーター・パン』の作者であるジェームズ・バリーを近年、映像だけでなく『来てけつかるべき新世界』(24/演出:上田誠)、『No.9-不滅の旋律-』(24/演出:白井晃)、『君のクイズ』(25/演出:小林顕作)など、舞台での活躍が目覚ましい岡田義徳が演じる。

また、不思議の国のアリスのモデルとなったアリス・リデル・ハーグリーヴスを麻実れいが、ピーター・パンのモデルの一人であるピーター・ルウェリン・デイヴィスを佐藤寛太がそれぞれ演じるのも期待が高まる。

1932年、ロンドンのとある書店で開催された「ルイス・キャロル展」の開幕式で、モデルとなった二人が出会い、何を語るのか。そして、現実の世界と物語の世界が交錯してゆく。

この二つの物語は一見すれば、夢のような物語である一方、どちらも物語のタイトルを冠した病が認知されるなど、その裏に描かれたものにも注目が集まってきた。

今回はまさに、物語の「影」の部分であるモデルの二人をクローズアップする。強い光の裏には、またその分濃い影が生まれるものだ。この舞台を体感した後、慣れ親しんだ物語たちはどのように見えてくるのだろうか。

舞台『ピーターとアリス』
作/ジョン・ローガン
翻訳/早船歌江子
演出/熊林弘高
出演/古川琴音 青木 柚 飯田基祐 岡田義徳 簡 秀吉 山森大輔 佐藤寛太 麻実れい
公式HP/https://www.umegei.com/peteralice2026/
公式X/@peteralice2026
企画・制作・主催/梅田芸術劇場
共催/公益財団法人東京都歴史文化財団 東京芸術劇場(東京公演)

<東京公演>
会場/東京芸術劇場 プレイハウス
日程/2月9日(月)~2月23日(月祝)
チケット料金(全席指定・税込)/S席 12,000円 A席(2階サイド席)9,500円

<大阪公演>
会場/梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
日程/2月28日(土)~3月2日(月)
チケット料金(全席指定・税込)/全席指定12,000円 

Text:Reiko Nakamura

 

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