「六本木クロッシング2025展:時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」開催@森美術館 | Numero TOKYO
Art / Feature

「六本木クロッシング2025展:時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」開催@森美術館

「私たちは、現代社会が課す圧倒的なスピードと時間の抑圧から逃れることができるのでしょうか?」*――日本の現代アート×時代状況の定点観測シリーズ展。分断が進む2025~26年の世界で、アートがつなぐ共感や対話の可能性に光を当てる。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2026年1・2月合併号掲載

*本展の開催に寄せたキュレーターチームの言葉より。

北澤潤『フラジャイル・ギフト:隼の凧』2024年 展示風景:ARTJOG 2024、ジョグジャ国立美術館(インドネシア、ジョグジャカルタ) Photo:Aditya Putra Nurfaizi
北澤潤『フラジャイル・ギフト:隼の凧』2024年 展示風景:ARTJOG 2024、ジョグジャ国立美術館(インドネシア、ジョグジャカルタ) Photo:Aditya Putra Nurfaizi

廣直高『無題(解剖学)』2024年 Courtesy:Misako & Rosen, Tokyo Photo:岡野慶
廣直高『無題(解剖学)』2024年 Courtesy:Misako & Rosen, Tokyo Photo:岡野慶

“アートの街”六本木の一翼を担う森美術館。「六本木クロッシング」は多様なメディア表現が交差し合う日本の現代アートの展望を描くべく、開館の翌2004年より3年ごとに館外との共同キュレーション形式で開催してきたシリーズ展だ。コロナ禍からの交流回復に寄せた22年の「往来オーライ!」に続く、第8回目のテーマは「時間」。ゲストキュレーターとしてインドネシア出身のレオナルド・バルトロメウスと韓国出身のキム・ヘジュを迎え、国籍を問わず日本で活動、または日本にルーツを持ち海外で活動する全21組のアーティストを紹介する。

A.A.Murakami『ニュー・スプリング』2017年 展示風景:「Studio Swine x COS, New Spring」ミラノサローネ2017
A.A.Murakami『ニュー・スプリング』2017年 展示風景:「Studio Swine x COS, New Spring」ミラノサローネ2017

桑田卓郎『無題』2016年
桑田卓郎『無題』2016年

沖潤子『甘い生活』2022年 Courtesy:KOSAKU KANECHIKA, Tokyo Photo:木奥惠三
沖潤子『甘い生活』2022年 Courtesy:KOSAKU KANECHIKA, Tokyo Photo:木奥惠三

出展作品は絵画、彫刻、映像などはもとより、工芸、手芸やコミュニティプロジェクトに至るまで。建築、デザインとの領域を超えて注目を集めるアーティストデュオA.A.Murakamiによる体験型インスタレーション、海外メゾンとの協働など陶芸に新風を吹き込む桑田卓郎の大型作品、抽象画を思わせる沖潤子の刺繍作品etc.。
インドネシアの現代詩人サパルディ・ジョコ・ダモノの詩の一節「時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」を副題に、「時間の交差をとおして、世界や社会の複雑さに対する多角的な解釈」*を導く試み。“今”という時間に宿る多様な生、対話と共感の可能性を展望したい。

*本展の開催に寄せたキュレーターチームの言葉より。

「六本木クロッシング2025展:時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」
現代アートから日本の今を考察するシリーズ第8回。「時間」をテーマに21組の作品で構成する。最新情報はサイトを参照のこと。

会期/12月3日(水)~2026年3月29日(日)
会場/森美術館
住所/東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
TEL/050-5541-8600(ハローダイヤル)
URL/www.mori.art.museum/jp/exhibitions/roppongicrossing2025/

Edit & Text : Keita Fukasawa

 

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