トレンドを先取りシーズンを表すようなユニークなデザインが選ばれる“旬顔”バッグ。今季はそれだけではない。もちろん各ブランドが表現するトレンドを感じさせながらも、エターナルなシルエットやデザインが特徴だ。ブランドのコードを反映したアイコニックなバッグの復活も見逃せない。上質な素材にこだわり、長く使い続けたいと思わせるバッグこそ今っぽい。
Chanel|シャネル

今年登場したホーボーバッグ「シャネル 25」は、キルティングやレザーが編み込まれたチェーン、2つの大きなサイドポケットといったメゾンのコードを受け継いだ新たなアイコンバッグ。タフな現代女性に寄り添う、エレガントでいて機能性も併せ持つバッグは多くの人を魅了してやまない。さまざまなカラーバリエーションに、ラージ、ミディアム、スモール、ミニの4サイズで展開する。
Louis Vuitton|ルイ・ヴィトン

タイムレスなデザインの「スピーディ」は、1930年に前身の「エクスプレス」からスタートし1960年代には現在の「スピーディ 25」が誕生。「スピーディ・バンドリエール 25」はコンパクトながら収納力も充実した、旅を由来とするメゾンらしい逸品。時代を超えて愛される定番バッグは、多様なデザインがラインナップするのも魅力の一つ。定番のモノグラム・キャンバスはワードローブに欠かせない。
Celine|セリーヌ

フィービー・ファイロがクリエイティブ・ディレクターを務めていた2010年に発表され、セリーヌを象徴するデザインとなった「ファントム ラゲージ」。今年7月、マイケル・ライダーはこのアイコニックなラゲージバッグを再解釈、「ニュー ラゲージ」が登場した。セリーヌのデザインコードを継承しつつ、横長のフォルムやシャイニーラムスキンなどモダンなエッセンスを加えた独自の佇まいで目を引く。
Balenciaga|バレンシアガ

2001年に誕生、多くのセレブリティが愛用しその人気は瞬く間にストリートへ拡がった。そんな2000年代を牽引した「ル・シティ」が2024年に復活。「ル・シティ バッグ スモール」はエッジィで洗練されていてどんなシーンにも似合う。新たな世代をも夢中にさせる名作バッグの一つだ。10月に発表されたばかりの、ピエールパオロ・ピッチョーリのデビューとなった2026サマーコレクションでも表情を変え登場し、引き続き目が離せない。
The Row|ザ・ロウ

ミニマルで優美なシルエットに幅広い世代から愛されるザ・ロウ。世界中から熱視線を浴びる「マルゴー」が進化した「マルロ」が今年デビュー。長めのハンドルに加え、収納力もたっぷりで内側にはジップポケットとスリップポケットが配され機能性も兼ね備える。アクセントになるような装飾要素を削ぎ落としたシンプリシティに、究極のラグジュアリーが宿る新定番バッグはおさえておきたいところ。
Phoebe Philo|フィービー ファイロ

多くのモードラバーに影響を与えるデザイナーの一人、フィービー・ファイロが2023年に自身のブランドを立ち上げた。トートバッグ「カバ」は、柔らかなカーフレザーを採用した横長のフォルムに、ブラックとゴールドクロージャーの絶妙なコントラスト、そして知的でいてどこかセンシュアルに魅せる。ラップトップも入るくらいのサイズ感で、お仕事バッグにもぜひ迎え入れたい。
Chloé|クロエ

アイコニックなバッグの復活が目立つ昨今、クロエの名品「パディントン」もまたその一つとして外せない。20年の時を経て2025年FWコレクションのランウェイに登場した。ソフトなレザーやオーバーサイズのパドロック、ゆったりとしたシルエットなどはそのままに、軽量化や開閉しやすいデザインで機能性をアップデート。クロエらしいホーボースタイルに合わせるのはもちろん、シックなスタイルにも馴染む。エフォートレスなフェミニンさをコーディネートにプラスして楽しんでみては。
Edit & Text: Nozomi Urushibara
