体や性をめぐるあれこれ、人間関係や恋愛、社会についてなど、読者の抱える「モヤモヤ」をバービーが一緒に考えます。正解は見つからないかもしれないけど、チャクラは開放できちゃうかも?!(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2025年12月号掲載)

【今月のモヤモヤ】
「仕事はお金とやりがい、どちらが大事だと思いますか?」
憧れのファッション業界で働き、刺激的な毎日ですが、頑張っても給料が上がらず、欲しいものが買えるようになりません。20代の頃はやりがい優先で良かったけど、そろそろお金も大事だなと。でも、せっかく手にした憧れの仕事を手放すには抵抗がある。お金とやりがい、どちらが大事だと思いますか?(モガ子 32歳 会社員)
【バービーからのメッセージ】

必要なのは一歩踏み出す勇気と発想の転換
「夢物語に聞こえるかもしれないけど、やりがいもお金も両方とも手に入るぞ! と伝えたいですね。だってせっかく手に入れた憧れの仕事。捨てるか続けるかの二択にしなくていいと思う。モガ子さんはファッションが好きという気持ちを仕事に変え、10年以上頑張ってきたから、実績と実力は十分ある。でも、お金がついてこないのは、能力が足りないのではなく、一歩踏み出す勇気と発想の転換が必要なんだと思う。
私自身、このまま努力し続けても結果を出せるかわからないと感じていた時期がありました。お笑いの能力だけで生き残るのは難しそうだと見切りをつけ、これまでとは違う努力をすることにしたんです。でも何をすればいいのかわからない。なので、急にガーデニングを始めたり、夜の街をさまよってみたり。経営者と飲みに行ったりもしていました(笑)。
当時は『時間の無駄だった…』と思うこともありましたが、そこから視野が広がり、道が開けたと思っています。同じ芸人でも、くすぶったまま、事務所のせいにしたり、お客さんのせいにしたり、愚痴を吐くだけの集団もいました。傷の舐め合いは一時の慰めにはなるけど、そこから新しい扉が開くわけではない。その集団から一歩抜け出して、新しい活動を始めると『あいつ、芸人のくせによくわからんことして』と言われる。でも、人生の満足度は自分で走り出した人のほうが高い気がします」
新しい可能性を模索して、自分の呼吸しやすいほうを選んでみて
「お金の不安とどう向き合うかも大事。 私は若い頃から、やれることは全てやっていました。節約もしていたけど、限界があるので、飛び込みで証券会社や銀行へ行って、金融の知識を教えてもらっていたんです。そこで得た情報は今でもかなり役立っています。やっぱり、先立つものがないと不安で行動できなくなるから。
あとは、モガ子さんが身につけているファッションの知識や経験を生かして、SNSで発信したり、個人スタイリストやアドバイザーなど副業をして、お金を生み出す可能性もあるのではないでしょうか。大事なのは自分の才能を掛け合わせ、人とちょっと違うことをすること。見せ方や表現を変えるだけでも、新しい可能性が生まれる。そして、未来を見通す視点も必要だと思う。
今後はファッションやコスメがアバター化する時代が来るかもしれない。そのとき、どう動くか。今は、いち早く、人と違うことをすれば、努力が実りやすい時代だと思う。もちろん、一本の道を極めて頂点を目指す道もある。どちらに進もうかと悩んだら、自分が楽しくいられて、呼吸しやすいほうへ。そんな選択をしてほしいです」
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Photo:Kisimari Hair & Makeup:Izumi Hashi Styling:Yuuka Sano Interview & Text:Mariko Uramoto Edit:Mariko Kimbara
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