体や性をめぐるあれこれ、人間関係や恋愛、社会についてなど、読者の抱える「モヤモヤ」をバービーが一緒に考えます。正解は見つからないかもしれないけど、チャクラは開放できちゃうかも?!(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2025年11月号掲載)

【今月のモヤモヤ】
「出産で変わったと思われるのが怖くて、言いたいことが言えません」
「妊娠・出産すると女性は変わってしまう」「何にも動じない強靭メンタル(わがまま)になる」みたいによく言われますが、実際、自分が子育てしているとそうならざるを得ない状況が多々あります。旦那や職場に言いたいことがある。でも、言ってしまうと、自分が変わったように扱われるのかと思うと、躊躇してしまいます。(くりーむぱん・36歳・会社員)
【バービーからのメッセージ】

産後の変化は誇っていいものだし、変わらざるを得ない
「確かに、妊娠・出産を経て『変わったね』と言われるのって、どこか『図太くなった』とか『強くなった』みたいなニュアンスで語られることがありますよね。私も産後にメンタルが強くなったと感じていますが、それは『怖いものが少なくなった』という意味で、ポジティブに受け止めています。赤ちゃんの命を守る日々を乗り越えていたら、ちょっとやそっとじゃ動じなくなる。それはむしろ誇っていいものだと思っています。
くりーむぱんさんが強くならざるを得ない状況になった背景には、家庭や職場の中で、強い責任を背負い、一人で我慢してきた時間があるんだと思います。そんな中で、腹が立つことがあっても、それをストレートに言えば、『やっぱり女性は母親になると変わっちゃうね』なんてレッテルを貼られそうで怖い。だからといって、感情にシャッターを下ろして、平静を装わなくていいと思います。
私はどちらかといえば、言いたいことがあれば我慢せずに口に出してきたタイプ。ただ、言い続けても相手が変わらないなら、しょうがないと諦めるようになった部分もあります。キャパのない人に『あれやって、これやって』と言っても、無理なものは無理。苦しくなるのは自分だから、相手に期待し過ぎないようになりました。でも、言い続けて相手に変わってもらわなきゃいけないこともある。だから、声を上げるべきこととそうでないことと、見極めることも大事だと思います」
後に続く人のために声を上げよう
「くりーむぱんさんは優しいから、本来、我慢しなくていいことが言えずに、自分の中に押し込めているような気がします。産後なんて体も頭もボロボロ。そんな状態で職場に戻り、家事も育児もこなしてるだけで十分すごい。そんな状況下で我慢ならないことがあれば、『私は強くなったんじゃなくて、必死に頑張ってるだけなんだ』ってはっきり言っていいし、もっと感情をあらわにして怒っていいと思います。
それに親になれば変わらざるを得ないということを夫も理解すべき。その上でやってほしいこと、変わってほしいことを言う。職場でも無理なことは無理、と声を上げていいと思う。勇気が出なかったら、後に続く人のために声を上げるんだと考えるのはどうですか? そうすると勇気が出ると思うし、一人で伝えるのが心細かったら、同じような思いをしてきた先輩や同僚に助けを求めてみるのはどうでしょう。
言いたいことを言うとわがままだと言われそうだから、我慢するのではなく、矢印を外に向けてみて。私が変わってしまったのではなく、周囲が変わるべきなんだって」
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Photo:Kisimari Hair & Makeup:Izumi Hashi Styling:Yuuka Sano Interview & Text:Mariko Uramoto Edit:Mariko Kimbara
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