京都の世界遺産・東寺(京都市南区)にて、インドを代表するアーティストの一人、バッジュ・シャームの展覧会「Bhajju Shyam KYOTO 2025 いのち の かたち」が開催中だ。

インドの国民栄誉賞に相当するパドマ・シュリ賞を受賞したアーティスト、バッジュ・シャームの展覧会シリーズ「Bhajju Shyam KYOTO」。2023年8月に同じく東寺にて初開催され、わずか19日の会期にも関わらず約1万人が訪れ、話題となった。
また同年秋には北鎌倉の東慶寺(神奈川)にてポスト・サテライト展が開催。自然と呼応する作品体験に多くの反響があったことも記憶に新しい。
(参考)絵本『夜の木』で知られるインドの至宝、バッジュ・シャームの展覧会@北鎌倉
バッジュ・シャームは中央インドの先住民族・ゴンド族出身のアーティストだ。部族に伝わる神話や自然観を、現代的なビジュアル表現へと昇華させた作品で知られ、南インド・チェンナイの出版社・タラブックス刊『The Night Life of Trees』(邦題『夜の木』)では共同著者を務めている。本書は日本をはじめ8ヶ国語に翻訳されるなど、国際的に高い評価を得ている。
(参考)“奇跡の出版社”タラブックス 心を動かす本の秘密とは
本展では、新作を中心とした約40点が公開。ゴンド族の伝統や、“Signature”と呼ばれるゴンド・アート独自の表現手法も紐解き、さまざまなスケールで表現される「生命の輝き」を体感できる。

またジェイアール京都伊勢丹 3F ザ・ステージ#3(京都市下京区)では、原画や複製原画・オリジナル商品を扱う特別展示販売が10月20日(月)まで開催。京都駅ビル2F南北自由通路に面するショーウィンドウでも同日まで作品展示が行われる。
Gallery SUGATA(京都市中京区)では、10月22日(水)〜11月9日(日)の期間中、サテライト展示を開催。京都で100年以上の歴史を持つ老舗紙器メーカー初の貼箱ブランド「BOX&NEEDLE」が協力し、シャームのアート作品と和紙を掛け合わせたコラボレーション商品が披露される。

秋深まる京都と、呼応するシャームの作品を堪能したい。会期は10月28日(火)まで。
「Bhajju Shyam KYOTO 2025 いのち の かたち」
会期/2025年10月10日(金)~10月28日(火)
時間/9:30~16:30
会場/世界遺産 真言宗総本山 東寺[教王護国寺]・食堂
住所/京都市南区九条町1番地
入場料/無料
URL/https://www.bhajjushyam-japan.com
Text:Akane Naniwa
