クリーンなラインに、華やかに膨らむフォルム。この秋冬は、装いをもっとデコラティブに、大胆に。ダンススタジオを舞台に、動きとともに表情を変えるスタイルが、内に秘めたダイナミズムを映し出す。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2025年11月号掲載)

誇張されたパフショルダーと高めのネックラインが際立つコートは、クラシックでありながら反骨精神が漂っている。凛としたまなざしが重なり、芯の強さを印象づける。

2017年にロンドンで誕生したミロ・マリアは、厳選した上質な生地を用い、英国にて手作業で仕立てている。コンパクトなジャケットにミニショートパンツを合わせた、洗練のコンテンポラリースタイル。

オランダ出身のデュラン・ランティンクが2016年に立ち上げ、アップサイクルやリメイクへの革新的なアプローチで注目を集める。シルエットの可能性を突き詰めた構築的なミニドレスが、視線を奪う。

ボリュームのあるシープファーコートに、ミニショートパンツで抜け感を。脚をすっと引き立てるベージュのピンヒールが、スタイリングに緊張と軽やかさをもたらす。

イエローベージュのミニマムなセットアップ。ウエストを絞ったディテールが柔らかな曲線を引き立て、ダンススタジオにしなやかな輪郭が浮かぶ。

顔を肖像画のように縁取るフードは、美の輪郭を隠しながらも際立たせる。曲線とパッドが形作るシルエットは、身体を包み込み、守りながら、フェミニティと内なる強さを響かせる。

胸元にPUMA Catのアートワーク刺繍をあしらったジャケットに、トップスを巻きつけたようなデザインのスカートを合わせて。テクニカルなスポーツウェアが、ラグジュアリーへと昇華する。

香港生まれ、ロンドン育ちのデザイナー、セリーヌ・クワンは、世代を超えて受け継がれる服作りを軸に、唯一無二の世界を描く。バルーンのようにふくらむドレスが、ドリーミーな空気を放つ。

ブラックレザーのジャケットとパンツのワントーンコーデは、素肌を大胆に覗かせて軽やかさを演出。「解放」の象徴であると同時に、装飾としてのジュエルボタンが視線を引きつける。

ロンドン生まれのデザイナー、リチャード・クインは、鮮やかなプリントと革新的なファブリックで、圧倒的な魅力を放つ。贅沢に重ねられたドレスの生地が、ダイナミックな動きとともに舞い上がる。

シンプルな装いを格上げするのは、存在感を放つアクセサリー。光沢のある上質なトップに、クリスタルディテールが輝くロングチェーンイヤリングで煌めきを添えて。

逆三角形のシルエットが印象的なコートを主役に、秋を彷彿とさせるバーガンディカラーの小物を差し色に。洗練されたドラマティックな彩りが、光の中で輝きを放つ。
Photos:Brendan Freeman Styling:Sofia Lazzari Hair:Maki Tanaka Makeup:Riona O’Sullivan using Merit Model:Michelle Laff at Rich MGMT Ltd Casting Director:Marina Fairfax Production:Raw Production Photo Assistant:Damien Hockey Styling Assistant:Ruby Raine Edit & Text:Maki Saito
