ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)は2026年春夏ウィメンズ・コレクションを、フランス王妃アンヌ・ドートリッシュのかつての夏の住居であったルーヴル美術館で開催。テーマは“アール・ドゥ・ヴィーヴル(暮らしの美学)”。親密さとプライベート空間の自由を讃え、服を通じて個性を表現するラグジュアリーを追求している。
さまざまな時代の家具や作品が調和した、モダンなアパルトモンを思わせる空間が広がる会場。アンバサダーのBLACKPINKのリサやStray Kidsのフィリックス、日本からは穂志もえかや向里祐香らが来場し、華やかなゲストたちがショーの雰囲気を一層盛り上げた。
コレクションは、いわゆる“インドア向け”の服を新しい形で提案。ジャケットとパンツのセットアップは室内でも外出でも着られる洗練されたデザインで、肩やラペルは丸みを帯び、リラックス感と上品さを両立。透け感のあるシルクドレスには胸元や袖に控えめな刺繍やフリルが施され、着る人の内面の繊細さや個性を自然に引き出す。さらに、ビジューがきらめくローブ風コートや、フラワーモチーフのビーズ刺繍が施されたシアードレスなど、丁寧な手仕事が光る華やかで繊細なアイテムも揃う。
全体のカラーはホワイト、アイボリー、パステルカラーを基調に、ブラックやブラウンをアクセントに配置。シルエットはゆったりとしたドレープラインが中心で、ウエストを絞ったり、ショルダーラインをやや落としたり、丸みのあるカットを施すなど、身体のラインを美しく見せる工夫が随所に見られる。服は「秘密を語る存在」として、着る人の個性を静かに、しかし確実に表現している。
バッグは、伝統的なモノグラムをあしらったデザインのほか、ファーのクラッチやニットのショルダーバッグなどが揃い、柔らかな質感がコレクション全体の穏やかなムードを引き立てる。シューズは、レザーのスリッポンやサンダル、ルームシューズのような軽やかなシルエットで登場。テーマに調和したラインナップは、快適さとエレガンスを兼ね備えている。
音楽も演出の一部で、タンギー・デスタブル作曲の楽曲にトーキング・ヘッズのデヴィッド・バーンの歌詞「This Must Be the Place」を引用。ケイト・ブランシェットの朗読が加わり、視覚と聴覚の両方で観客を引き込む演出となった。
究極のラグジュアリーとは、他者に見せるためではなく、自分のために服を纏い、個性を表現すること。ルイ・ヴィトン 2026 春夏コレクションは、その思想を体現し、ファッションを通じて暮らしの美学を再定義するものとなった。
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