万博パビリオン、ジュエリー、高層ビルまで。建築家・永山祐子個展開催中 | Numero TOKYO
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万博パビリオン、ジュエリー、高層ビルまで。建築家・永山祐子個展開催中

建築のみならず、さまざまな業界から注目を集める建築家・永山祐子。作品集および新書の出版を記念した「永山祐子個展 確かにありそうなもの」が、東京・新宿のAWASE galleryにて開催中だ。

提供:永山祐子建築設計
提供:永山祐子建築設計

大阪・関西万博の「ウーマンズ パビリオン in collaboration with Cartier」「パナソニックグループパビリオン『ノモの国』」や「2020年ドバイ国際博覧会 日本館」、「東急歌舞伎町タワー」などを手がける建築家として、各界から注目を集めている永山祐子。
12年ぶりの個展となった本展では、万博パビリオンに関する展示をはじめ、ジュエリーから高層ビルに至るまで、スケールや領域を横断し続ける永山のデザインプロジェクトを、模型や素材、実際のプロダクトなどを通じて紹介する。

提供:永山祐子建築設計
提供:永山祐子建築設計

会場は二つの部屋で構成。ひとつ目の部屋には、作品集の「レシピページ」を彷彿させる発想の種や、思いがけないブレイクスルーをもたらしたものが並ぶという。永山の頭の中を垣間見るような空間だ。

提供:永山祐子建築設計
提供:永山祐子建築設計

ふたつ目の部屋には、作品集の1章「動く建築」をテーマに、万博をはじめとするリユースのプロジェクトを実物のモックアップや映像を通して、かたちを変えながら未来へとつながっていく建築の姿として展示する。なお展示写真はタペストリーやTシャツとなっており、会期終了後も廃棄されることなく誰かの手に渡り新たに活かされるよう、チャリティオークションを行う。

チャリティオークションの売上は、能登半島地震で崩壊した黒瓦をアップサイクルする建材プロジェクト「Textone NOTO-KAWARA」(〈CACL〉・〈LIXIL〉・永山祐子建築設計の三社共同プロジェクト)の共同者であるCACLに寄付される。寄付金は、倒壊した家屋から瓦を回収し、保管するために役立てられる。

提供:永山祐子建築設計
提供:永山祐子建築設計

本展をさまざまな角度から楽しめるよう、永山自身による音声ガイドも無料配信されている。ぜひお見逃しなく。

※掲載情報は10月1日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

「永山祐子個展 確かにありそうなもの」
会期/2025年9月20日(土)〜10月12日(日)
場所/AWASE gallery
住所/東京都新宿区新宿3丁目32-10 松井ビル8F
時間/12:00〜19:00
休廊/月・火曜
URL/awase-gallery.com

写真撮影:Daici Ano、OMOTE Nobutada、Satoshi Takae、新建築社写真部 ほか
映像制作:Takamitsu Miyagawa、ARCHI CAPTURE
協力:グラフィック社、集英社、モリトアパレル、ナレッジビート、YAMAGIWA、インテリアズ、能作、UNION、LIXIL
主催:AWASE gallery、永山祐子建築設計
企画構成:永山祐子建築設計
お問い合わせ:info@awasegallery.com

Text:Akane Naniwa

 

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