東京の新たな魅力が集まる、注目スポット6選 | Numero TOKYO
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東京の新たな魅力が集まる、注目スポット6選

「ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)」2025年9月号のファッションストーリー「岸本佳子のモード24/7 vol.9 time and place」では、今東京で注目の集まるスポットを舞台に撮影を行った。ここでは、本誌では伝えきれなかったロケーションの魅力をご紹介。今らしい感性とエネルギーが集まる場所に、ぜひ足を運んでみて。

HOME/WORK VILLAGE
廃校から生まれた複合施設

旧池尻中学校跡地をリノベーションした複合施設、HOME/WORK VILLAGEが、2025年7月24日にグランドオープンした。 Home(=暮らし)、Work(=仕事)、Home Work(=宿題・社会課題)をキーワードに、商業施設、教育・文化施設、オフィスなど、さまざまな機能が集まる。どこか懐かしく心地よい空気が流れるこの場所には、人々が自然と集い、緩やかにつながりを生む。

学校の造りを生かした美しい施設内
学校の造りを生かした美しい施設内

校舎棟には、飲食、物販などの商業店舗のほか、シェアキッチンや配信スタジオ、コワーキングスペース、ギャラリーなど、最新の施設が揃う。屋上には会員制の都市型菜園「IKEJIRI ART FARM」が誕生し、仲間とともに野菜や果物を育てることができるスペースも。

体育館練には誰でも気軽に集える場所として、コーヒーを片手に本を楽しみ、ゆったりと過ごせるブックラウンジを展開するほか、ランニングステーションをはじめとしたスポーツコミュニティを育むスタジオ、これまでの機能を保持した体育館を備える。

「洋食api」
「洋食api」

1階フロアには、今注目の人気店がずらり。「三茶呑場マルコ」や「食堂かど。」、「下北六角」などを運営する株式会社2TAPSによるレストラン「洋食api」をはじめ、250平米超の食堂「Marked池尻 / GOOD TEMPO -MUSIC, BAR & PLANTS-」、クラフトビール醸造所「After School Brewery」などの新業態店舗や、下北沢から移転オープンとなるレストラン「namida」、フラワーショップ「浪漫花店」など、個性ある店舗が並ぶ。

さまざまな人たちが集い、楽しめるオープンな場所。都内でほっとひと息つける場所が欲しくなったら、ぜひ立ち寄ってみて。

ホーム/ワーク ヴィレッジ
住所/東京都世田谷区池尻2-4-5
TEL/03-6450-8131
営業時間/8:30〜23:30 *各店舗、テナントにより営業時間は異なる
URL/http://www.homeworkvillage.com/
Instagram/@homeworkvillage

NANZUKA TAKEN
宇宙空間のようなアートバー

アートギャラリーNANZUKAが2024年7月に渋谷に新しくオープンしたのは、ギャラリーではなく、お酒を愉しむことができるアートバー。オーナーの南塚真史自らアートディレクションを担当した空間では、NANZUKAらしい近未来的な作品に囲まれながら、豊富なウィスキーやワインをゆっくりと堪能できる。

薄暗い室内の中心で光り輝くのは、空山基の作品を取り込んだスタンディングテーブル。バーカウンターの大型モニターにも同じく空山基の映像作品が上映されるほか、ダニエル・アーシャム、佃弘樹らの作品が展示されている。中村哲也が制作したというソファーやバーカウンター、カウンターチェア、ドアノブなどの家具にも注目してほしい。

店内の隠し扉の奥には、会員制の個室も。メインバーの近未来的な空間からは想像できない、温かみを感じられる店内が広がっている。アートピースを目の前にお酒を愉しめる、贅沢な時間を過ごしてみては。

ナンヅカ テイクン
住所/東京都渋谷区渋谷2-17-1 渋谷アクシュ2階
TEL/03-6712-6155
営業時間/18:00〜26:00(日曜定休、月曜不定休、詳しくは公式Instagramをご参照ください)
URL/https://nanzuka.com/ja/taken
Instagram/@nanzuka_taken

Ginza Sony Park
都会の中の公園

Photo: Ginza Sony Park
Photo: Ginza Sony Park

1966年、ソニーのファウンダーのひとりである盛田昭夫によってつくられたソニービル。“街に開かれた施設”という設計思想を受け継ぎ、親しみやすい銀座の公園として建て替えられ、今年1月にグランドオープンを迎えた。

驚きなのは、地下3階のカジュアルダイニングレストランを除き、常設の店舗が全く入っていないということ。都会に「余白」を生み出すというユニークなアプローチで、密集する街の中で人々がゆったりと自由に時間を過ごすことができる場所を作り出した。

Photo: Ginza Sony Park
Photo: Ginza Sony Park

日光や風を取り込むことができる吹き抜けの空間は、晴海通り・外堀通り・ソニー通りに面し、地下部分の入口は地下鉄コンコースや地下駐車場とシームレスにつながっている。日光や風を取り込むことができる踊り場や幅広い階段、街に溶け込む打ちっぱなしのコンクリート建築など、建物の中にいながら息苦しさを感じさせない、開放的なスペースが広がる。

カレーとカツサンドが盛り付けられた、「カツカツ交差点」 ※メニューは変更の可能性あり
カレーとカツサンドが盛り付けられた、「カツカツ交差点」 ※メニューは変更の可能性あり

ソニーが企画・運営するカジュアルダイニング「1/2(Nibun no Ichi)」は、銀座の街中にある数々の飲食店でも楽しんでほしいという思いから、一人前の約1/4サイズの料理を2品盛り付けたプレートを提供。ここでも、銀座の街を楽しむための「余白」が感じられる。

また、体験型のプログラムやさまざまなアクティビティも随時開催している。過去には、6組のアーティストのクリエイティビティとテクノロジーを掛け合わせた体験型プログラム「Sony Park展 2025」や、「しいたけ占い」で大人気のしいたけ.とコラボレーションし、12星座ごとに「やってみてほしいアクション」を園内で体験できる「しいたけ.の空間占い」、スヌーピーたちの言葉にフィーチャーした「スヌーピーは、今日も語る。」などを実施。現在は、音楽シーンに絶大な影響を与え続けている音楽ユニット「TM NETWORK」とコラボレーションし、ヒット曲『Get Wild』『Self Control』などをモチーフとした体験型エキシビション『TM NETWORK 2025 IP』を10/3まで開催中。今後のクリエイティブな企画にも期待が高まる。

Photo: Ginza Sony Park
Photo: Ginza Sony Park

銀座ソニーパーク
住所/東京都中央区銀座5-3-1
営業時間/11:00〜19:00 *アクティビティにより変更になる場合があります
1/2 (Nibun no Ichi) は21:00 まで(L.O. 20:00)
URL/https://www.sonypark.com/
Instagram/@ginzasonypark

AKAI BAR/CAFE DANCE/MARUYAMA
「K5」1階フロアがリニューアル

渋沢栄一が設立した第一国立銀行の別館をリノベーションし、2020年に誕生した「HOTEL K5」。今年で開業5周年を迎え、1階がリニューアルオープンした。新たに登場したのは、バー「AKAI BAR」、カフェ「CAFE DANCE」、そして居酒屋「MARUYAMA」。

「AKAI BAR」は、架空のキャラクター「アカイさん」がオーナーを務めるという個性的なコンセプトのバー。真っ赤な店内には、希代の蒐集家だという「アカイさん」がキュレーションしたオブジェや雑貨が並び、幻想的な空間が広がる。日本のウイスキーやジンを中心に、こだわりの一杯が味わえる。

アカイ バー
住所/東京都中央区日本橋兜町3-5 K5 1F
TEL/03-5962-3485
営業時間/17:00〜23:00
URL/https://k5-tokyo.com
Instagram/@akaibar_k5


カフェ「CAFE DANCE」は、落ち着いた空間で一日中ドリンクや料理を楽しむことができるオールデイカフェ。朝食やブランチにはホームメイドワッフルを中心にしたカフェメニューを、夜はナチュラルワインとタパスを提供する。少し特別なモーニングにも、1日の締めくくりの一杯にもぴったりの場所だ。

カフェ ダンス
営業時間/ブレックファスト: 8:00~11:00、ブランチ: 12:00~18:00、イブニング: 19:00~22:00
Instagram/@cafe_dance_k5


「MARUYAMA」は、フレンチビストロ「メゾン サンカントサンク」や居酒屋「ランタン」など、数々の人気店を運営する「シェルシュ」が新たに手掛けた居酒屋。日本の食材とフレンチの要素をかけ合わせた創作料理を提供する。酒類は焼酎や日本酒を中心とした和酒やクラフト酒やオリジナルカクテルまで種類豊富に用意。器にもこだわりが光り、日本の陶芸作家による器が料理と酒の魅力を引き立てる。

マルヤマ
TEL/03-6661-0923
営業時間/ランチ: 11:30~14:30、ディナー: 17:00~22:00
URL/https://maruyama-tokyo.jp/
Instagram/@maruyama_tokyo

Hibiya Okuroji
大人の隠れ家

JR有楽町駅と新橋駅を繋ぐ高架下に佇む、日比谷OKUROJI。約300メートル続く施設内には、飲食店や物販店など45店舗が営業している。明治時代から残る煉瓦アーチを活かしたその空間は、まるで隠れ家のよう。

世界各国の料理を味わえる多彩な飲食店に加え、傘の専門店「Tokyo noble*」やカスタムオーダー腕時計ブランド「ルノータス」、藍染体験ができる「水野染工場」など、個性豊かな店舗が揃う。訪れる度に何か新たな発見がある場所だ。

日比谷オクロジ
住所/東京都千代田区内幸町1-7-1
URL/https://www.jrtk.jp/hibiya-okuroji/
Instagram/@hibiya_okuroji_official

TAKANAWA GATEWAY CITY
都市と未来を結ぶ、イノベーションの街

JR山手線の高輪ゲートウェイ駅周辺で開発が進められてきた大規模な都市開発、TAKANAWA GATEWAY CITYが今年3月にまちびらきを迎えた。「100年先の心豊かなくらしのための実験場」を目指し、この街から新しいビジネスや文化を生み出し続けていく。約9.5ヘクタール、東京ドーム約2個分に相当する広大な敷地に、オフィス、商業施設、ホテル、住宅など多様な都市機能が集約する。

ニコライ バーグマン ニュウマン高輪店
ニコライ バーグマン ニュウマン高輪店

ブルーボトルコーヒー ニュウマン高輪店 Photo: ブルーボトルコーヒージャパン合同会社
ブルーボトルコーヒー ニュウマン高輪店 Photo: ブルーボトルコーヒージャパン合同会社

メインとなる「THE LINKPILLAR 1(NORTH/SOUTH)」が3月27日に一部開業し、2026年春に「THE LINKPILLAR 2」が順次開業予定だ。

中でも注目となるのは、3棟にまたがって展開される、ルミネ史上最大規模の「ニュウマン高輪」。多彩な業態の約200ショップがオープンし、エルメスの色彩の美を体感できる「エルメス イン カラー」の世界最大店舗のほか、CFCLの都内最大級ストアなど、注目ブランドの大規模な出店も見どころだ。

駅前の広場「GatewayPark」には、ゲキダンイイノ合同会社が展開する自動走行モビリティ「iino」が回遊する。速い移動が求められる今、あえて歩く速度と同じ最高時速5キロに設定した、人間の自然体を生み出す乗り物。パーク内で自由に乗り降りが可能で、街や施設の魅力を感じながら移動することができる。イノベーションを生み続ける街らしい、斬新な試みだ。

高輪ゲートウェイシティ
住所/東京都港区高輪2-21-2
URL/http://www.takanawagateway-city.com/
Instagram/@takanawa_gateway_city

 

Edit & Text: Makoto Matsuoka

 

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