プロたちの愛用道具|yUKI「竹森鉄舟作のメイクブラシ『yUKI Brush』」 | Numero TOKYO
Beauty / Feature

プロたちの愛用道具|yUKI「竹森鉄舟作のメイクブラシ『yUKI Brush』」

各分野のプロフェッショナルたちに、自身のクリエイションを完成するのになくてはならない大切なこだわりの道具を見せてもらった。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2025年7・8月合併号掲載)

yUKI|ユキ(メイクアップアーティスト)
竹森鉄舟作のメイクブラシ「yUKI Brush」

「ブラシの毛が良くないと、きれいに肌に馴染まない」

「メイクにおいてブラシは手と同じくらい重要」とメイクアップアーティストyUKIは語る。1990年代にパリでメイクを学び、パリコレやファッション撮影の現場でブラシの使い方がメイクの仕上がりに大きな影響を与えることを実感。だが、帰国した当初、日本で主流のスポンジでメイクした厚塗りの肌に違和感を覚えた。それをきっかけに「肌に負担をかけず、肌質を生かした自然な仕上がりの美を提案したい。そのためには良いブラシが必要」との思いから、世界的に評価の高い日本製の熊野筆で理想のブラシ開発に着手。

yUKI Brushシリーズ。(右上から時計回り)ベースだけでなく洗顔に使用するのも効果的な、高価で上質な山羊毛ブラシ106(プティ)。適度なコシのチーク&パウダーブラシ002。ニキビや吹き出物もピンポイントでカバーするコンシーラーブラシ008。シェーディングブラシ102(プティ)。毛穴をカバーし、ツヤも実現するファンデーションブラシ205(サクラ)
yUKI Brushシリーズ。(右上から時計回り)ベースだけでなく洗顔に使用するのも効果的な、高価で上質な山羊毛ブラシ106(プティ)。適度なコシのチーク&パウダーブラシ002。ニキビや吹き出物もピンポイントでカバーするコンシーラーブラシ008。シェーディングブラシ102(プティ)。毛穴をカバーし、ツヤも実現するファンデーションブラシ205(サクラ)

広島県熊野町の職人や工場を何軒も訪ねるなかで、竹宝堂の筆司・竹森鉄舟氏と出会った。高品質な原毛の厳選から、熟練の手作業による工程のなかでも「揉み出し」は、手触りと感覚を頼りに不要な毛を整理し形を整える、高度な技術が求められるブラシ作り。

開発に約3年を費やし、鉄舟氏の技と温かみ、yUKIのノウハウとこだわりが詰まったメイクブラシ11本(現9本)が完成した。ファンデーションからアイシャドウまで全てブラシで完結できる。

例えば、希少な灰リスの毛を使ったブラシ001は、肌に上品なツヤを残しつつ、絶妙なハーフマットの仕上がりを可能にする。アイシャドウブラシ010は程よい硬さと密度があるので、先端を蝋燭形に尖らせることで、目の際までしっかり色を入れられる。

その後、プロユースはもちろん、一般の人でも使いやすいプティサイズも展開し、敏感肌の人からも「こんなに痛くないブラシは初めて」と支持されている。

Numero CLOSETでyUKIのメイクブラシをチェックする

Photos:Ai Miwa Edit&Text:Masumi Sasaki

Profile

yUKI ゆき 1990年渡仏。パリでメイクアップアーティストとしてのキャリアをスタート。数々のメイクアップアーティストのアシスタントをしながらパリコレほか、各都市のショーに参加。98年、帰国、東京に拠点を移す。以後、雑誌、広告、ショーなどで活動。2009年、自身のブランド「yUKI MAKEUP」を立ち上げ(現BISOU)、ブラシ、コスメの開発から、他社とのコラボレーション、アドバイザーなどを行う。
 

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