ミンギュ、TXT、加瀬亮ら出席。ジョナサン・アンダーソンによる「ディオール」2026年サマー メンズ コレクション
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ミンギュ、TXT、加瀬亮ら出席。ジョナサン・アンダーソンによる「ディオール」2026年サマー メンズ コレクション

ディオール(Dior)が2025年6月27日(金)、パリで2026年サマー メンズ コレクションを発表した。会場には、アンバサダーを務めるSEVENTEENのミンギュ、TOMORROW X TOGETHER、日本からは俳優の加瀬亮が出席し、ジョナサン・アンダーソンのデビューコレクションを見届けた。

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会場はパリの歴史的な建造物、アンヴァリッド。ベルリンの絵画館(ゲメルデギャラリー)のベルベット張りの内装を模し、壁には18世紀フランスの画家ジャン・シメオン・シャルダンによる2枚の絵画が飾られた。

シャルダンは静物画や日常生活を題材とした作品を多く残した画家として知られている。当時、芸術といえば壮大で神話的・宗教的なテーマが主流だったところ、シャルダンはあえて控えめで親しみやすい日常を描くことで、華美な表現とは異なる静かな美を示した。

ジョナサン・アンダーソンが手がけた今回のルックには、ドネガルツイードやレジメンタルタイ、「バー」ジャケットやテイルコート、18〜19世紀のウエストコートといった、タイムレスなフォーマルウェアの再構築が随所に見て取れる。

また、ムッシュ ディオールが愛したロココ調のバラや小さな刺繍、「ディオレット」チャームなど、繊細で詩的な要素も散りばめられた。一方で、英国文化へのオマージュも感じられ、「デルフト」「カプリス」「ラ シガール」といったアーカイブピースは、新たな息吹を吹き込まれ現代的に再解釈されている。

アクセサリーにも知的な遊び心が光る。「ディオール ブックトート」には、ボードレール『悪の華』やカポーティ『冷血』といった文学作品の表紙を模したプリントが施され、クロスボディバッグは『吸血鬼ドラキュラ』へのオマージュ。一方「レディ ディオール」はアーティストのシーラ・ヒックスによってリネンのポニーテールで覆われ、新たな姿に生まれ変わった。

ジョナサン・アンダーソンは、ディオールの伝統に敬意を表しながらも、テーラリングや素材の選び方に遊び心を忍ばせながら、クラシックを現代的に刷新した。文学や美術などの文化的モチーフを織り交ぜ、服を通じてストーリーテリングのあるスタイル哲学を表現し、新時代のディオールを印象づけるコレクションとなった。

 

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