
2021年の東京オペラシティアートギャラリーで大規模個展を開催するなど、注目を集めるペインターの千葉正也。東京・六本木のシュウゴアーツにて新たな絵画シリーズが公開中だ。
2021年の東京オペラシティアートギャラリーでの大規模個展も記憶に新しい千葉正也。ペットの亀の視点で展示が展開されるなど、大きな話題を呼んだ。
2023年にシュウゴアーツで開催された「横の展覧会」では会場自体を90度回転させたかのような視覚的にも身体的にも違和感をもよおす空間をつくるなど、鑑賞者の絵画体験を刷新する試みを続けてきた。
本展で公開中の『絵画と野菜』シリーズは、2021年にウィーンのギマレスで予定されていた展覧会を出発点に生まれたものだ。展覧会は実現しなかったものの、その構想がシリーズへと展開されたという。かつて馬小屋だった空間を改装した展示スペースで計画され、馬の餌である野菜と絵画を同じ空間に配置するというプランだったが、アトリエで試みた際、恣意的に結びつけられた両者のあいだに「野菜が絵画を助け、補っているような独特の関係性」があると気づいたそうだ。


絵画という伝統的な形式を起点に、絵画が帯びる「精神性」が空間に拡張し、鑑賞者へ作用する可能性を追求してきた千葉正也。絵画のための「伴侶」(?)として野菜やオブジェクトを選び、それらとの関係性を築くことで閉じた平面空間に新たな出口を設けようと試みていく。その飽くことのない絵画の冒険的な旅にこの夏注目だ。

千葉正也個展「絵画とiPS心筋細胞シート」
会期/2025年6月28日(土)〜8月2日(土)
会場/シュウゴアーツ
住所/東京都港区六本木6丁目5番24号 complex665 2F
時間/11:00〜18:00
休廊/日・月曜、祝日
URL/shugoarts.com/
Text:Akane Naniwa
