リヒターやキーファー、淺井裕介らによる 「積層する時間」展 @金沢21世紀美術館 | Numero TOKYO
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リヒターやキーファー、淺井裕介らによる 「積層する時間」展 @金沢21世紀美術館

藤倉麻子『明るい駐車場のポール』(2023年) © Asako Fujikura
藤倉麻子『明るい駐車場のポール』(2023年) © Asako Fujikura

時間をテーマに、現代社会の課題に向き合う展覧会「積層する時間:この世界を描くこと」が開催中。石川県金沢の金沢21世紀美術館にて、2025年9月28日(日)まで。

戦争や人種差別、貧困や経済格差など、現代を取り巻く根深い課題を「時間」というテーマからひもとく本展「積層する時間:この世界を描くこと」。絵画や版画、アニメーションなどさまざまな手法を用いながら、過去、現在、未来が複雑に交差する世界の姿に迫る試みだ。

ゲルハルト・リヒター『1999年11月5日』(1999年) 金沢21世紀美術館蔵 ©Gerhard Richter photo:SAIKI Taku
ゲルハルト・リヒター『1999年11月5日』(1999年) 金沢21世紀美術館蔵 ©Gerhard Richter photo:SAIKI Taku

出展アーティストは、ゲルハルト・リヒターやアンゼルム・キーファー、ウィリアム・ケントリッジなど、国際的に評価の高いアーティストらのほか、淺井裕介やユアサエボシ、今津景、チトラ・サスミタといった、近年注目を集める気鋭の表現者たちも。アーティストらはそれぞれの視点から、社会の記憶や地域の歴史、個人の経験などを手がかりにして、時間に対する考えや感覚をかたちにする。

また本展では、時間と並んで「描くこと」も重要なテーマとして位置付けられている。素材を塗り重ねる、線を刻む、版木を彫るといった多彩な“描く”手法を通じて、幾層にも重ねられた物理的な素材やイメージが、見る者の意識を画面の奥行きへと引き込む構成だ。

ぜひお見逃しなく。

リュック・タイマンス『二重の太陽』(2006年) 金沢21世紀美術館蔵 ©Luc Tuymans photo:SAIKI Taku
リュック・タイマンス『二重の太陽』(2006年) 金沢21世紀美術館蔵 ©Luc Tuymans photo:SAIKI Taku

※掲載情報は5月21日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

積層する時間:この世界を描くこと
会期/2025年4月29日(火・祝)〜9月28日(日)
会場/金沢21世紀美術館 展示室7〜12、14
住所/石川県金沢市広坂1-2-1
料金/一般 1200円、大学生 800円、小中高校生 400円、65歳以上 1000円
時間/10:00〜18:00(金・土曜は20:00まで、入場は閉場30分前まで)
休館/月曜日(ただし7月21日、8月11日、9月15日は開館し、翌火曜日は休館)
TEL/076-220-2800
URL/kanazawa21.jp

Text:Manami Abe

 

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