ケリングとカンヌ国際映画祭による「ウーマン・イン・モーション」アワードをニコール・キッドマンが受賞
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ケリングとカンヌ国際映画祭による「ウーマン・イン・モーション」アワードをニコール・キッドマンが受賞

© Platon
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グッチ(Gucci)サンローラン(Saint Laurent)などを傘下に収めるグローバル・ラグジュアリー・グループのケリング(Kering)とカンヌ国際映画祭は、映画や社会における女性の地位向上に寄与した個人を表彰する2025年「ウーマン・イン・モーション」アワードを、俳優兼プロデューサーのニコール・キッドマンに授与することを発表した。

2015年に創設された「ウーマン・イン・モーション」は、スクリーンの内外で創造性を発揮する女性たちにスポットライトを当てる取り組みで、前述のアワードをはじめ、トークやポッドキャストを中心に構成される。過去には、ジェーン・フォンダやミシェル・ヨーなどが受賞者に名を連ねる。

記念すべき10周年の年に栄誉に輝いたニコール・キッドマンは、『アイズ ワイド シャット』(1999年)、『アザーズ』(2001年)、『めぐりあう時間たち』(2002年)、『ドッグヴィル』(2003年)など、これまで数々の名作や話題作に出演。2024年公開の『ベイビーガール』では、年下の男性に性的な駆け引きを仕掛けられて翻弄されるキャリア女性を演じ、新境地を開拓。その芸術的な大胆さと卓越した演技力で、50代を過ぎた今なお存在感を増し続けている。

また、2010年に自身の制作会社ブロッサム・フィルムズを設立して以来、社会的に意義のあるプロジェクトを積極的に支援。2017年には、当時の映画業界におけるジェンダー不均衡を批判し、18ヶ月ごとに女性監督と撮影することを公約した。実際に、2025年現在、公約を大きく上回る19人以上の女性監督とのコラボレーションを実現している。他にも、世界中の女性と子どもの権利擁護に尽力する社会活動家としてもよく知られており、ユニセフとUN Womenの親善大使を務める。

ケリング会長兼CEO、フランソワ=アンリ・ピノーは、こうしたニコールの功績を称え、『ウーマン・イン・モーション』を体現する存在として称賛する。

「『ウーマン・イン・モーション』の記念すべき年に、このプログラムの精神をまさに体現するニコール・キッドマンへ授与するのは当然の選択でした。彼女の芸術的基準、揺るぎないコミットメント、そして映画における表現を変えるための具体的な行動は、『ウーマン・イン・モーション』が 10年間にわたり支援してきたものを力強く表しています」
──ケリング会長兼CEO フランソワ=アンリ・ピノー

また、ニコール本人は今回の受賞について、以下のようなコメントを発表した。

「フランソワ、ティエリー(・フレモー)、イリス(・ノブロック)、ケリング・グループの友人たち、そしてカンヌ映画祭からこの賞をいただけたことは、本当に光栄なことです。これまでにこの栄誉を授かった 素晴らしい女性たち、私が深く尊敬するアーティストや先駆者たちのリストに加わることができ、誇りに思います。カンヌ映画祭は30年以上にわたり私の人生の一部であり、ここで築いてきた数々の思い出に、この素晴らしい賞を加えることができ、大変嬉しく思います」
──ニコール・キッドマン

授賞式は、5月13日(火)より開幕するカンヌ国際映画祭期間中のディナーにて開催される。

ウーマン・イン・モーション
URL/www.kering.com/jp/group/kering-for-women/women-in-motion/

Text: Tetsuya Sato

 

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