阪神・淡路大震災から現在、希望へ「1995 ⇄ 2025 30年目のわたしたち」展
2024年12月21日(土)より、兵庫県立美術館にて「阪神・淡路大震災30年 企画展 1995 ⇄ 2025 30年目のわたしたち」が開催される。本美術館では、これまでも震災後の節目の年に、関連展示を開催してきたが、今回は初めての特別展会場での自主企画展となる。2025年3月9日(日)まで。
1995年の阪神・淡路大震災から2025年まで、この30年を振り返ると、アメリカ同時多発テロ、東日本大震災、ウクライナ侵攻、イスラエルとハマスの武力衝突、能登半島地震……世界は実に多くの自然災害や紛争に見舞われてきた。
このような時代に求められる希望とは。その問いかけから、本展は始まっているという。ステイトメントには「アーティストとその作品、何らかの出来事と、それらと出会うみなさんが展覧会という場につかのま集うこと。言い換えれば、今それぞれに生きる「わたしたち」こそ「希望」の出発点にほかならない、そのような思いを展覧会名に込めています」とある。
参加アーティストは、國府理、束芋、田村友一郎、森山未來、梅田哲也、やなぎみわ、米田知子。
森山未來、梅田哲也は、コラボレーションによる作品制作と発表を行う。さらに同時開催の「注目作家紹介プログラム チャンネル15 森山未來、梅田哲也《艀(はしけ)》」でも作品を発表する。
2020年に別府で開催された個展形式の芸術祭「梅田哲也イン別府『O滞』」に、森山は役者として参加している。本展での作品制作は、森山と梅田が、ともに街を歩くことから始まったという。今回は、特別展では『浮標』(ブイ)、チャンネル15では、『艀』(はしけ)と題した作品を発表する。なお『艀』は事前申込制のため、ぜひ予約してから訪れて。
そのほか、イベントも多数開催。米田知子と束芋のアーティストトーク、本美術館を設計した安藤忠雄による講演会「震災30年-まちは人がつくる」、神戸発ジモト系非暴力抗争頂上決戦トークイベント「ちいきいとvol.40「生まれたあの子も、もう30篇」、田村友一郎による「こどものイベント 暗号解読」、國府理『水中エンジン』についての座談会、映画上映など、作品や神戸はじめ、この場にかかわる企画が続く。展覧会名の「わたしたち」には、今を生きる私たちも含まれている。ぜひ訪れてほしい。
阪神・淡路大震災30年 企画展
1995 ⇄ 2025 30年目のわたしたち
場所/兵庫県立美術館 企画展示室
期間/2024年12月21日(土)〜2025年3月9日(日)
休館日/月曜日・年末年始(12月29日(日) 〜1月3日(金))
※1月13日(月・祝)と2月24日(月・振休)は開館、1月14日(火)と2月25日(火)は休館
開館時間/10:00〜18:00
観覧料/一般1600円、大学生1000円、高校生以下無料
URL/www.artm.pref.hyogo.jp
※詳細は公式HPをご確認ください。
Text:Hiromi Mikuni