坂本龍一が遺したものを共有化する「sakamotocommon」初めてとなるプログラム @Ginza Sony Park
坂本龍一の楽曲や真鍋大度らアーティストとのコラボレーション作品など、彼が“遺したもの”を共有化する試み「sakamotocommon」が、初めてとなるプログラム「sakamotocommon GINZA」を東京・銀座のGinza Sony Parkと共同開催する。会期は、2024年12月16日(月)〜25日(水)まで。
1966年、銀座の数寄屋橋交差点に誕生したソニービルの建て替えプロジェクトの一環として2018年にオープンしたGinza Sony Park。建物の解体過程を“公園”として活用し、これまで多彩なイベントや展示、ライブなどが行われてきた。そんなGinza Sony Parkがついに最終形に突入。2025年1月26日(日)に新しいGinza Sony Parkとしてのグランドオープンを目前に控え、注目を集める工事中の建築空間で本展は開催される。
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「sakamotocommon」は、次世代を担う若い才能が坂本の精神を継承し、未来へと続くクリエイティブなコミュニティを築くために、坂本の知的財産を公共的・文化的に活用し、未来へと残す活動を行う団体だ。23年に逝去した坂本が“遺したもの”を共有化し、これからの文化の発展に寄与することを目指している。
今回の企画は、sakamotocommonが「都会の中の公園」というGinza Sony Parkのコンセプトに強く共感したことをきっかけに、初プログラムとなる「sakamotocommon GINZA」を共同で開催する。
本展では、坂本と真鍋大度(Studio Daito Manabe, Rhizomatiks)によるコラボレーション作品「Sensing Streams GINZA」を展示。人間が普段知覚することのできない「電磁波」をセンシングし可視・可聴化する。そのほか、坂本が日々採集していた雨の音や風の音など、7つのフィールドレコーディング素材をこの企画のために360 Reality Audioミックスした立体音響と、坂本自らが乃木坂ソニー・ミュージックスタジオで制作に立ち会った最後のアルバム『12』(360 Reality Audioバージョン)を、会場に設置されたスピーカーで聴くことができる。
また、坂本が生前より構想を進めていた「坂本図書」を実現する場として、彼が所蔵した書籍がフロア内に点々と置かれ、それらを自由に閲覧することもできる。さらに、坂本が遺した『Merry Christmas Mr. Lawrence』などの本人の演奏データを、本人が所有していたOpera Pianoが奏でる演出も。
開催期間中には、sakamotocommonアドバイザーの齋藤精一(パノラマティクス)や若林恵(黒鳥社)を招いたトークイベントや、東北ユースオーケストラの演奏会、坂本のピアノ調律師である酒井武による親子向けのワークショップ「ピアノの仕組みを知ろう!」なども開催。なお、本プログラムは、sakamotocommonのクラウドファンディングへの参加者のみ入場可能となっている。
坂本龍一が残した知的財産、楽器、蔵書、その他、さまざまな“遺産”の共有化を目指し、未来のクリエイターのために利活用することを目指すsakamotocommonの初プログラム。どうぞお見逃しなく。
※掲載情報は12月13日時点のものです。
開館日時など最新情報は公式サイトをご確認ください。
「sakamotocommon GINZA」
会期/2024年12月16日(月)〜 25日(水)
会場/Ginza Sony Park
住所/東京都中央区銀座5-3-1
開館時間/11:00~19:00
※12月22日(日)は「東北ユースオーケストラ in Ginza Sony Park」実施のため、4FのOpera Pianoは、15:30までの入場
※12月23日(月)は「sakamotocommon構想会議」実施のため、B2のSensing Streams 2024 – invisible inaudible (GINZA version)は、16:00までの入場
入場方法/sakamotocommonのクラウドファンディングへの参加(¥3,000~)要
※12月25日(水)18:00までにクラウドファンディングに参加要
※クラウドファンディング1つ購入につき1名何回でも有効
※クラウドファンディングの詳細は、うぶごえ「sakamotocommon クラウドファンディング」ページにてご確認ください
URL/https://www.sonypark.com/activity/pre_004/
Text : Akiko Kinoshita