BLACKPINKリサ、Kōki,、ローラも出席「Louis Vuitton」2025年春夏コレクションが魅せる、相反しながら生み出されるハーモニー
2024年10月2日(水)日本時間、ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)の2025春夏ウィメンズコレクションがパリ ルーヴル美術館のクール・カレにて発表された。ニコラ・ジェスキエールのアーティスティック・ディレクター就任10周年を締めくくるショーには、ゼンデイヤ、BLACKPINKのリサ、NewJeansのヘイン、フレンド・オブ・ザ・ハウスのKōki,とローラや、佐藤晴美など華やかなゲストが駆けつけた。
クール・カレに現れたのは、鏡で覆われた会場。その中央には1000個以上ものトランクが組み合わされたランウェイが設置された。揺るがぬメゾンの歴史にオマージュを捧げたプラットフォームで、2025年春夏コレクションがスタート。
会場に響くのは、ジェイミーxxのニューアルバム『In Waves』のファーストトラック「Wanna」。高まる鼓動がリラックスしていくような、静謐なハーモニーが繰り返し打ち寄せる。
ファーストルックに現れたのは、大きく膨らんだパフスリーブとペプラムヘムのジャケット。ボディスーツやバイカーショーツと組み合わせることで、ルネサンスのシルエットと現代性が調和し、構造的でありながらも軽やかなルックが続く。
ショーノートでは、「フレンチファッション」とは、サヴォアフェール(匠の技)の伝統やアール・ドゥ・ヴィーヴル(豊かなライフスタイル)からなる「ソフトパワー」であるとし、そして言葉そのものに含まれる「ソフト」と「パワー」という対立する概念を、どのように調和させることができるかと、投げかけている。
繊細なドレスにボリュームのあるアクセサリーやビジューも印象的。柔らかなフォルムのバッグ、扇のようなクラッチバッグ、サテンリボンに包まれたシューズ、トランクの取っ手のようなベルトがカラフルなピンヒール、大きなトートとミニバックとの組み合わせも。
アシンメトリーなシルエット、左右で大きく丈の異なるレギンス、ノスタルジックなストライプ、構築的なジャケット。ニコラ・ジェスキエールが打ち出す、コントラストに富んだルックは、絶え間ない動きを生み出し、新しいフェミニニティをも感じさせる。
ラストを飾ったのは、フランスのアーティスト、ローラン・グラッソの絵画作品『Studies into the Past』(過去への探究)から再構築したピース。
ビジューやスパンコールが施されたフリンジに、ローラン・グラッソの夢のようなシーンがプリントされたトップスが組み合わされる。そしてトランクバッグにも。
ローラン・グラッソもまた、未来と過去、神話と科学など、相反する2つの概念を1つの作品として取り込んできたアーティスト。ルネサンス期やフランドル絵画の方法で、当時はモチーフにもなりえなかった日食などの天体現象を描くなど、リサーチに基づき、神秘的な現象や伝説を取り入れている。
毅然とした女性らしさ、鋭くありながら繊細、そして伝統的でありながら現代的、相反する2つの項を行き来しながら、調和を生み出すコレクション。ニコラ・ジェスキエールが問いかけながら提示してきたスタイルは、動き続けることで緩やかに広がり、増幅していくパワーに満ちていた。
Louis Vuitton
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Text:Hiromi Mikuni