イタリアの巨匠ミケーレ・デ・ルッキの作品展@21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3
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イタリアの巨匠ミケーレ・デ・ルッキの作品展@21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3

『ブロンズ・ロッジア3』(2024年) Photo by Michele De Lucchi
『ブロンズ・ロッジア3』(2024年) Photo by Michele De Lucchi

イタリア建築の巨匠、ミケーレ・デ・ルッキによる展覧会「六本木六軒:ミケーレ・デ・ルッキの6つの家」が開催中。東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3にて、2024年10月14日(月・祝)まで。

 

デザイナー、現代アーティストとしてもその名をとどろかせる、イタリアの建築家、ミケーレ・デ・ルッキ。文化施設から住宅に至るまでさまざまな建築プロジェクトを実現してきただけでなく、タイプライター会社「オリベッティ」在籍時にデザインした照明器具『トロメオ』(Artemide)は、世界中で愛されるベストセラーとなった。

本展「六本木六軒:ミケーレ・デ・ルッキの6つの家」では、デ・ルッキが手がけた彫刻の「ロッジア」シリーズから、木製とブロンズ製のそれぞれ3作品からなる計6作品を初公開。イタリア語で“涼み廊下”を意味するロッジアを制作するにあたって研究したのは、家の内と外をつなぐ「間(あわい)」の空間。日本家屋の障子と、ヨーロッパの窓枠が融合されたデザインは、両国の文化が持つ手仕事への敬意を感じさせるものだ。

会場風景 Photo: Masaya Yoshimura
会場風景 Photo: Masaya Yoshimura

「自然の驚異的な力と人間のはかない本質を共存させる」ためには、私たち人間の生き方を見直し、「新たなふるまいを模索する必要がある」と、デ・ルッキは話す。そしてロッジアは、従来の建築の概念から離れ、外の世界を内に採り入れるための透過性がある環境の探求にほかならないという。

人々が、他者や都市、自然とともに生きるために、健全な建物とは何かを模索する本展。どうぞ、お見逃しなく。

会場風景 ミケーレ・デ・ルッキと『ブロンズ・ロッジア3』(2024年) Photo: Masaya Yoshimura
会場風景 ミケーレ・デ・ルッキと『ブロンズ・ロッジア3』(2024年) Photo: Masaya Yoshimura

 

六本木六軒:ミケーレ・デ・ルッキの6つの家
会期/2024年9月20日(金)~10月14日(月・祝)
会場/21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3
住所/東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン
料金/無料
時間/10:00~19:00
休館日/火曜日
URL/2121designsight.jp

Text : Manami Abe

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