Culture / Editor's Post
エディター発 モードな事件簿「楳図かずおの『こわい本』」
小誌エディターの気になる最新トレンドや撮影の裏話まで、鋭い視線を盛り込んだトピックスをお届け!(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2021年9月号掲載)
楳図かずおの『こわい本』が装い新たに復刊!
長らく入手不可能、多くのファンが復刊を望んでいた『こわい本』が新編集&新装版で全10巻刊行。各¥968(KADOKAWA)「うろこの顔」など3篇を収録した『こわい本1 蛇』から始まり『こわい本10 顔』まで毎月リリース。 全巻に楳図かずおインタビュー収録! KADOKAWA『こわい本1 蛇』より © Kazuo Umezz 2021
子どもの頃に通った楳図かずお漫画。しばらく離れていたのですが、社会人になって『わたしは真悟』と『イアラ』シリーズを知人に勧められ、「楳図先生天才!」と開眼。刊行物を網羅する勢いで読み漁りました。ただ怖いと思っていた『赤ん坊少女』タマミちゃんの悲哀に気づき、それぞれの作品に潜む複雑な人間模様、斬新なストーリー展開、圧倒的な画力に惹き込まれました。大人にこそ読んでほしい、原作探しに躍起になっているハリウッド何をしている? など勝手に思っていたところ、多くのファンが待望していた本格ホラーシリーズ『こわい本』復刊のニュースが。カバー&帯のアートワークを手がけるのは、楳図作品ファンのデザイナー、吉田ユニ。さすがおしゃれ。楳図ワールドへぜひともに!
Profile
水戸美千恵Michie Mito
マーケティング・ディレクター/エディトリアル・ディレクター。大学時代にジャーナリストアシスタント、ライターとして書籍、雑誌に携わる。卒業後扶桑社へ入社し、女性ファッション誌を経て『NumeroTOKYO』創刊1年目より副編集長に就任。ファッションページ制作や取材のほか連載「YOUのテキトーく」「佐久間由美子が聞く 女性表現者たちの闘い」を担当。食、旅、アートも好きなもの。座右の銘は「いつも心にナンシーを」。Instagram: @mitomiche