向田邦子の没後40年を飾る特別イベント&配信公演
旺盛な好奇心で風のように軽やかに生きた、脚本家・小説家の向田邦子。飛行機事故での突然の訃報から40年となる節目の本年に、特別イベント「いま、風が吹いている」 が、東京・表参道のスパイラルにて開催される。会期は、2021年1月14日(木)〜24日(日) まで。
1929年東京生まれの向田邦子。女性の社会進出はまだこれからという時代に、編集者として活動を始め、多数のラジオ番組を構成。作家として『時間ですよ』、『寺内貫太郎一家』など約1,000 本ものテレビドラマの脚本を手がけ、ヒットドラマの旗手となった。さらに、数作の短編小説が直木賞を受賞し、一躍、時の人となる。おしゃれを楽しみ、美味しいものに目がなく、旅好きで「自分らしく気持ちよく暮らしたい」という彼女の生活スタイルもまた、世代を超えて共感され続けてきた。
本展は、妹である向田和子監修のもと、合津直枝(テレビマンユニオン)を総合プロデューサーに迎え、向田が最後の約11年を過ごし愛した街である青山を会場に選んだ。KIGIによる会場構成・アートディレクションのもと、向田の愛用品、生原稿、写真などの資料約300点や、「向田邦子賞」を受賞した38名のパネルを展示。また、大きな吹き抜けの空間に設置された「風の塔」からは、向田作品の中から選りすぐられた「ときめきの言葉」(朗読:小泉今日子)が、風に乗ってふわりと鑑賞者のもとへ舞い降りてくる。
また、公演企画としては、映画監督、女優、スタイリストら分野を超えた30余名が織りなすドキュメンタリー『向田邦子の贈り物』 、演劇『寺内貫太郎33回忌』 、音楽『風のコンサート』の3演目を開催。スパイラルホールでの公演予定をオンライン有料配信公演に切り替え、2月27日(土)よりテレビマンユニオン チャンネルにて実施する。
他にも、スパイラルカフェでの限定特別メニューや、トークイベント、本展オリジナルの選書による「向田書店」をはじめ、会場全体で向田邦子の51年の軌跡をたどる。公演やイベントの詳細、参加クリエイターなど、まずは公式サイトをチェックしてみよう。
時を経ても色褪せることなく人々の心に響き続ける向田の言葉や物語。その風のような軌跡と輝きを、どうぞお見逃しなく!
※掲載情報は1月13日時点のものです。
開館日時など最新情報は公式サイトをチェックしてください。
向田邦子 没後40年特別イベント 「いま、風が吹いている」
会期/2021年1月14日(木)〜24日(日)
会場/スパイラル
住所/東京都港区南青山5-6-23
開館時間/11:00〜20:00
休館日/会期中無休
料金/入場無料
URL/spiral.co.jp
Instagram/@mukodakuniko_kakeru
Text : Akiko Kinoshita