ファッショニスタの間で話題! 知っておきたいアップカミングなブランド
地球環境やライフスタイルの価値観に大きな変化が訪れた2020年、純粋にファッションを楽しめる注目のブランドが続々とデビューしている。自分だけのチェックリストで発掘する喜びを感じてみては?(『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2020年12月号掲載)
Patou
パトゥ
ギョーム・アンリ率いる新生パトゥ
老舗メゾンのジャン・パトゥが、アーティスティック・ディレクターにギョーム・アンリを迎えパトゥとして生まれ変わった。初披露は、2019年9月のパリコレ。カルヴェン、ニナ・リッチでキャリアを積んだギョームが、サステナビリティを意識したメッセージとフレッシュなクリエイションを打ち出した。デビューを飾る今季は、得意のフレンチシックなムードとモダンなカッティングの融合で表情豊かにアプローチしている。
Shinonagumo
シノナグモ
エレガンスとモードの調和
帽子デザイナーとして10年のキャリアを持つ南雲詩乃。彼女が手がけるシノナグモは、2019年秋冬にデビューした。手触りがよく、重厚感のある帽子の生地は、ポルトガルやチェコなど世界各国から取り寄せているほか、希少価値のあるアンティーク素材や、生産背景から徹底してこだわったスペシャルなものまでを幅広く揃えている。この上質な生地はもちろん、クラシックな風合いや美しいシルエットを生かしたデザインでカジュアルからモードまで攻略できる。
Fetico
フェティコ
個性派で味わうフェミニニティ
クリスチャン・ダダなどコレクションブランドで経験を積んだデザイナー、舟山瑛美が手がけるフェティコは今季スタート。「The Figure:Feminine(その姿、女性的)」をコンセプトにした構築的な服づくりを特徴としている。デビューシーズンは、ブラックベースのカラーパレットに鮮明なピンクを加えて独自のフェミニニティを追求。モダンなデザインスリーブやダイナミックなカッティングなど、女心を掴むモードな一着で個性派の支持を集める。
Meryll Rogge
メリル ロッゲ
ドリス出身、最注目のデザイナー
メリル・ロッゲは今季デビュー。ドリス・ヴァン・ノッテンでウィメンズのヘッドデザイナーを務めていた彼女が自身の名を冠して立ち上げた。地元ベルギーのアントワープ王立芸術アカデミーを卒業後、名だたるメゾンでデザイナーとしてのキャリアを持つ。ファーストコレクションでは、フューシャピンクやライムイエローなどブライトカラーを用いたデザインを提案。素材を組み合わせたリズミカルなパターンや新鮮な色使いで業界の熱い視線を浴びている。
Melampo
メランポ
ミラノ発、新進気鋭の姉妹デュオ!
ルル・ ポレッティ、アンナ・ ポレッティの姉妹がクリエイティブ・ディレクターを務めるメランポ。ミラノの有名なテイラー出身の2人が80年代のヴィンテージやロマンティックなムードを着想源にクリエイションを生み出している。ウェアフラブルなサイジング、繊細なテクニック、ユニークなフォルムで自由な発想を表現。ラッフルドレスやフリルブラウスなどポエティックな世界観も面白い。アップサイクルのウェアも展開する気鋭ブランド。
Vanity Nap
ヴァニティ ナップ
新世代ならではのセンスが光る!?
今シーズンにデビューしたポーランド・ワルシャワ発の若手ブランド、ヴァニティ ナップ。「永遠のモダンエレガンス」をブランドコンセプトにデザイナーデュオが立ち上げた。ディテールにこだわったクラフツマンシップとストリート香る現代的なデザインを融合させたハイエンドなラインナップが魅力。今季はオーガンジーを用いた透け感のあるウェアやアクセサリーをアクセントにしている。特に気になるのは、カラーバリエーション豊富なシアートート。
Photos : Ko-ta Shouji Edit : Yuko Aoki