ドリス ヴァン ノッテンがLAにアメリカ初のショップをオープン | Numero TOKYO
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ドリス ヴァン ノッテンがLAにアメリカ初のショップをオープン

2020年10月9日(金)、ドリス ヴァン ノッテンがロサンゼルスのラ・シェネガ通り(La Cienega Boulevard)にアメリカで初の旗艦店をオープンした。各国のドリス ヴァン ノッテンの店舗は、それぞれの都市がもつスピリットとエネルギーを空間の中に表現した固有のデザイン。では、ロサンゼルスではどんなショップになったのだろうか。

©Jim Mangan
©Jim Mangan

まず注目したいのはそのスケールの大きさ。8500平方フィート(約240坪)もの広々としたレイアウトのショップは、ドリス ヴァン ノッテンのショップの中で最大だという。敷地には広いパーキングで仕切られた二軒の家が建ち並び、二階建ての“ビッグハウス”には1階にウィメンズ、2階にメンズコレクションが揃う。一方“リトルハウス”は広々とした一つのスペースとなる。この建物のもともとの特性を維持するために細心の注意を払い、装飾的な技巧を最小限に抑えながらドリス ヴァン ノッテンの世界を独自に打ち出した。

©Jim Mangan
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店外に植えられた青々とした葉や店内の切り花は、ブランドのボタニカル・レガシーを表現しており、それはドリスが以前パリのファッションショーやエキシビションの背景美術でコラボレーションした日本人アーティスト・東信の作品によって強調されている。窓ガラスに描かれた半透明の花の写真から、鮮やかな色の光の屈折が店内に差し込む。

ともに ©Gareth Kantner

店内の壁はオプティックホワイト、床はグレーのコンクリート。ところどころ、ドリス ヴァン ノッテンの全ショップの代名詞である鮮やかなイエローが、構造的な部分に使われ、明るくはっきりとしたコントラストを描く世界に迎え入れられる。

©Jim Mangan
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ビッグハウスは、メンズ、ウィメンズコレクションにとっての“家”。スタインウェイのグランドピアノ、大きなイエローのソファが配され、エントランスから続くドラマティックな廊下からは、その奥にムラノガラスの華やかなシャンデリアを見ることができる。

©Jeff Forney
©Jeff Forney

スペースに置かれたほとんどの家具は再利用されたもので、至るところに取り入れられたフランス人のデザイナーJohan Viladrichの家具もまた工業資材を使用するなど“ゼロ・ウェイスト”で設計されている。

©GarethKantner
©GarethKantner

©Jim Mangan
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エキシビション、インスタレーションの部屋では、LA出身、もしくはLAを拠点に活動している海外のアーティストが、壁に直接ペイントできる場を提供している。またウィメンズ、メンズのフロアにはそれぞれ“アーカイブ・ルーム”が用意されており、過去のコレクションの中から厳選された服やアクセサリーを購入することができる。将来的には、お客様自身がドリス ヴァン ノッテンコレクションを修復し、リフレッシュさせてここでリセールできるようになるのだという。

©Gareth Kantner
©Gareth Kantner

ショップはドリス・ヴァン・ノッテンが感銘を受けたアーティストやデザイナー、職人たちの作品を展示する場所としても機能し、ビッグハウスではウィメンズ、メンズぞれぞれのそのシーズンのコレクションのインスピレーションを反映した展示を、リトルハウスでは、コレクションとは無関係に自由にキュレーションされたプログラムを展開するとのこと。今後のエキシビションは、ポーセリン、テキスタイル(カーペット)、フォトグラフィー、家具、音楽など、さまざまな分野やメディアのアーティストとの企画が予定されている。

©Jeff Forney
©Jeff Forney

©Jeff Forney
©Jeff Forney

リトルハウスでの最初の展示は、上質でドラマティックなポーセリンやガラス、メタルのテーブルウェアや照明を展開するセラックスによる、アン・ドゥムルメステールの作品。

ともに ©Gareth Kantner

ビッグハウスでは、ロンドンを拠点とするデザイナー、アラン・クロセッティのジュエリー作品が、アーティスRichard Stiplの印象的な作品とともに飾られる。

©Jeff Forney
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また、これまでのコレクションのインスピレーション源としての役目を果たしたブック(レア、古書、新書)のいくつかが展示されたり、毎月パーソナリティがキュレーターとして招待され、ヴィンテージもしくは現在のレコードを展示販売する。オープン当初は、“2 many DJs”のキュレーションによるセレクションを購入することができるそう。レコードはメンズフロアの“サウンド&ヴィジョン”のスペースで実際に流すこともできる。

なお、いずれはビッグハウスとリトルハウスの間を仕切るパーキングはエキシビションのオープニングでフード提供場所になったり、ショップの上階にドリンクや軽食を楽しむことができるオープンキッチンが設置される予定とのこと。

満を持してオープンしたドリス初のアメリカの拠点は見どころ満載。オンラインのコミュニケーションが進んだ今だからこそいっそう、わざわざ足を運びたくなる新ショップに期待が高まるばかりだ。

©Jim Mangan
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ドリス ヴァン ノッテン ロサンゼルス
住所/451 N. La Cienega Blvd. Los Angeles CA 90048
Tel/(310)880-6125
営業時間/月~土 11:00〜19:00 日12:00〜17:00
driesvannoten-la.com

Text:Chiho Inoue

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