ラム酒をめぐる冒険その1「カクテルで楽園気分」
未知なるパラダイスに恋い焦がれる夜はラムを嗜んではいかが。17世紀にカリブ海に浮かぶ西インド諸島で生まれたこの美酒はさまざまな歴史を経て、今では世界で4万種を超える銘柄が造られており、各国のナイトシーンを彩っている。一方、日本では通好みともいえるラムは、きっと非現実な世界へとエスコートしてくれるはず。ラム酒をめぐる冒険シリーズ「その1」では、エキゾティックなラムベースのカクテルをご紹介。身近な楽園、ラムワールドへようこそ!(『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2020年4月号掲載)
楽園気分を味わえる6種類のラムカクテルをご紹介!
陽光をラムで閉じ込めて
1.天国オン・ザ・ビーチ
目の覚めるようなオレンジに、晴れた夏の日を思い出す。ホワイトラムとオレンジジュースをシェイクして、ざくろ果汁のグレナデンシロップをとろりと。カリブ海ドミニカ共和国産のラム「BRUGAL」できりっと引き締める。願わくばビーチで飲みたい!(写真左)
夏の夜更けはこんな色?
2.真夏の果実
涼しげなブルーのカクテルは、まるで夜の月光に照らされた海のよう。ホワイトラムにグレープフルーツジュースを注ぎ、オレンジのリキュール「ブルーキュラソー」で仕上げる。グレープフルーツの酸味、かすかな苦味に「BRUGAL」のドライな後味が涼やかな一杯。
ラムで常夏に浸って
3.OH!! SUMMER QUEEN
輪切りのレモンが女優帽さながらで、とびきりプリティ! ココナッツのフレーバーラムに、グレープフルーツジュースとトニックウォーターを合わせて、レモンとミントを飾る。濃厚な甘さの「REDRUM」もこの組み合わせならすっきりしていて、お上品。
NoラムNoモヒート!
4.モヒート
今やすっかり定番のモヒートも、クラシックなタイプは基本的にラムベース。お店の数だけレシピもあるが、こちらはホワイトラムにシュガー、新鮮なミントにライムを搾って仕上げたもの。3年熟成の「Havana Club」はオークがかすかに香り、ニュアンスのある味わい。
サンセットにうっとり
5.夕方 HOLD ON ME
南国の夕暮れ時の空はまさにこんなふう。クラッシュドアイスを入れたグラスにオレンジジュースを注ぎ、ダークラムをフロートで入れてからオレンジを添えて完成。ハワイのカウアイ島生まれの「KOLOA」はチョコレートのような風味で奥行きのあるカクテル。
ラムそのものを堪能
6.ロック
さまざまなカクテルに生まれ変わるラム。時にロックで飲めば、その甘さや香り、後味、ニュアンスの豊かさに驚くはず。造られる地域によってもテイストは十人十色だが、シンプルにラムを味わうなら均整のとれた味わいに定評ある「EL DORADO」の12年熟成を。
カクテルを監修したのは……
Bar hatch8(バー ハッチエイト)
三軒茶屋のすずらん通りにあるラム専門バー。ラムやサザンオールスターズ、カルチャーをこよなく愛するご夫妻が営む。ラムマニアはもちろんのこと、ラムビギナーも温かく迎えてくれる。ラムはロックで¥600~、カクテルは¥700~。フードメニューも充実。
住所/東京都世田谷区太子堂4-22-13
Tel/03-6312-2130
営業時間/20:00~翌5:00
定休日/日曜
Instagram:@bar_hatch_eight
※お店の情報は本誌取材時点のものとなります。
※新型コロナウイルス感染拡大に伴い、2020年4月7日(火)より臨時休業中です。営業再開など最新情報はオフィシャルSNSなどでご確認ください。
Photo:Kenji Mimura Text:Nao Kadokami Edit:Saki Shibata