ライター・栗山愛以の偏愛おしゃれスナップ【2020AWパリコレ編】
ライター・栗山愛以が、独断と偏見とモード愛をもってお届けする最新パリコレスナップ第二弾。自分らしく自由に、そして今っぽく個性豊かなファッションを楽しんでいる極めておしゃれな人たちに直撃する。今シーズンは、フレッシュな配色でひねりを効かせた、カジュアルなスタイリングに注目。
Astrid Boutrot
The Websterバイイングディレクター
ラフなスタイルをアップグレード
HOPEのジャケット、RE/DONEのフーディ、GOLDSIGNのパンツに、ヴェルサーチのイヤリング、The Rowのバッグ、クロエのシューズ。小物にハイブランドを選択し、ただのカジュアルスタイルに終わらせていない。加えてルーズに着たジャケットに対するウエストの位置、ちらりと見せた白いソックス、素材の異なるベージュの配置も完璧。
Amandine Piango
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色合わせとバランスが新鮮
昨年のLVMHプライズファイナリストでナイジェリアを拠点とするケネス イズのショーにはアフリカ系のかっこいい人たちが集まっていた。スタッフとして働いていた彼女は、腰ぐらいまであるブレードヘアと抜群のスタイルに、ジャンフランコ フェレのジャケット、ヴィンテージのレザードレス、アシックスのスニーカー。絶妙な色合わせとバランスが新鮮だった。
Dovile Drizyte
ユルゲン・テラーのクリエイティブ パートナー
配色上手なカジュアル派の美女
今季いろいろなショーの客席で見かけた写真家、ユルゲン・テラー。リトアニア出身でかつてコンサルタントなどをしていたという彼女はその横にいつも一緒にいた。カジュアルが信条のユルゲンに合わせてか肩肘張っていないが、鮮やかなイエローとエメラルドグリーンがセーター、ソックス、スニーカーに良い塩梅で散りばめられている。
Elena Cavagnara
エージェント
ポップ+スポーティ+アンニュイ
かつてはヴェトモンのショーに出演するなど、モデルをしていたよう。K-WAYのジャケット、カーハートのフーディ、コペンハーゲンのブランド、SAKS POTTSのパンツ、リーボックのスニーカーといった何でもない組み合わせ。ポップさやスポーティさが過ぎる気もするが、本人のアンニュイなムードがそれに歯止めをかけている。
左:Emma Chopova、右:Laura Lowena
CHOPOVA LOWENAデザイナー
注目のLVMHプライズファイナリスト
今年のLVMHプライズのセミファイナリストが一堂に会したショールームで出会う。レザーベルトにクリップでリサイクル生地を吊るしたスカートがシグネチャーのCHOPOVA LOWENAを手がける。ストリートではパンキッシュに着こなされているのをよく見かけるが、本人たちはフォークロアなムードが強いスタイリング。
Alexandra Carl
スタイリスト
派手ではないのにいつも目を引く
トレンチを再構築したようなコートはロック。フィービー・ファイロが率いていた頃のセリーヌに在籍経験のあるロク・ファンが2016年にスタートさせた。決して派手ではないのに目を引くのは、トレードマークのメガネによるギーク風味と、デザインやフォルムにちょっとしたひねりが加えられているアイテムを選んでいるから。
Rachael Rodgers
スタイリスト、INDIE MAGAZINEファッションディレクター
エッジーなベルリンテイスト
独自のおしゃれさんが多く見に来ていたY/Projectの会場にて。バーバリーのショート丈のダウンジャケットに、ベルリン発のGmbHのパンツ、アグとエコーズ ラッタのコラボブーツとのこと。ベルリンを拠点にしているらしく、ブランドのセレクトやシルエット、ダサいのかおしゃれなのかギリギリな感じがいい。ちらりと見える長いネイルにも共感。
Photos & Text:Itoi Kuriyama Edit:Chiho Inoue