西島隆弘インタビュー「完璧に何かに染まりきらなくても美しい」
ジュエリーブランド「SoireeO(ソワレ・オー)」のプロデュースを発表したNissyこと西島隆弘にインタビュー。ジュエリーに込められたメッセージとは?(『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2019年11月号掲載)
重ねていくLIVEは思い出となりそれは形ともなり
ファンとの共有・共感をジュエリーで表現
なぜいま、彼はジュエリーをクリエイトするのか? プロデューサーとしての一面にクローズアップ。
──ブランド名の意味と由来を教えてください。
「ジュエリーブランドの名前は『SoireeO』。“ソワレ”はフランス語で夜会の意味で、舞台ではソワレは夜の公演を指します。僕自身、夜にステージに立つことが多く『夜会、何時に?』とのイメージから、集う人の輪という意味も込めてこの名前を付けました。夜会で集うときに、このジュエリーを身に着けていてほしい、また自分も着けていたいなと」
──オリジナルのジュエリーを作るきっかけは?
「昨年、ソロ活動5年続けてきたタイミングで初めてドームでソロライブをやらせてもらうと決まったくらいに、夜、カフェで一人でご飯を食べてたときに思ったことがあって。今まで作ってきた数々の音楽作品は、その人それぞれの生活環境で見て、聴いて、触れていて、そして時は過ぎ、その人オリジナルの思い出となっていく。きっと5年の節目でやるこのドームライブも、僕らそれぞれの思い出となっていく訳だから、ならばその激動に走り続けた節目のタイミングに、身に着けられる証というか、思い出のものを今後も、たまに身に着けていたいなと思ったのと、ここまで一緒に歩んでくれた人達との、節目の年に思い出のものとして『僕らの5年の夜会』を共有できたらなと思ったのがきっかけですかね」
──デザインでのこだわりを教えてください。
「完璧な円ではない、柔らかい雰囲気の輪やゆるい曲線だったり、決まりがない自由な形だけど、それが繊細でさり気なく輝いてて。未完成とも完成とも見えるのは、それぞれであっていいと思う僕の考え方が反映されています。ゴールドとシルバーのツートンも、完璧に何かに染まりきらなくても美しいというイメージで。でも、そんな裏テーマは気にせず、単純に着けて『可愛い!』と思っていただけたら十分。パーティやイベントに行くときのために、自分のコーディネートの一つに加えていただけたら。もちろん普段使いとして、常に一緒にいる、思い出を共有している、という意味であっても素敵かなと」
──Nissy自身はどんなジュエリーがお好きですか。
「『SoireeO』が好きですよ(笑)。生活に邪魔にならない、女性が着けていそうなシンプルなジュエリーが好きです。若い頃はゴツゴツした男っぽいアクセサリーをしていた時期もありましたが、恐らく似合ってなかったですね(笑)。なのでいまは、『SoireeO』を愛用してます」
Photo : Masaki Sone Interview & Text : Maki Miura Edit : Hisako Yamazaki