世界一薄くて強い手漉き和紙として知られ、“カゲロウの羽”とも喩えられる土佐典具帖紙。明治期にはタイプライター用の原稿用紙として諸外国に輸出されていたものの、昭和中期に入ると機械漉き洋紙の登場により需要が激減し、工場をたたんだ職人も少なくなったという。そんな中、土佐典具帖紙を再び世界へ進出させるため立ち上がった「hamadawashi」( 高 知 県 吾 川 郡 い の 町 鹿 敷 )が、青山のセレクトショップvalveat 81にて“washi”を使ったインスタレーションを展示中だ。
展示テーマは「matou(纏う)」。“washi”を日常的に身に纏い、肌で感じる柔らかな感性の揺らぎを通して、“washi”の新たな可能性を追求する。染めの技術、繊維の長さ、薄さの中の強靭さ、質感など、単純な構造ながら他の追随を許さない「hamadawashi」ならではの一品は圧巻だ。東京で「hamadawashi」の和紙を手に取って購入できる初めての機会にもなるので、ぜひともお見逃しなく。
valveat 81×hamadawashi
場所/valveat 81(東京都港区南青山4-21-26)
時間/12:00 ~ 20:00
電話/03-6406-0252