恋人、家族、妻、母として。長島有里枝、24年間の写真展
かつて家族とヌードで撮影したセルフポートレー トで注目され、今では子育てをしながらカメラを構え続ける写真家・長島有里枝の回顧展が、東京都写真美術館でスタートした。
社会における「家族」や「女性」のあり方への違和感を、作品を通して問い続けてきた写真家・長島有里枝。近年では2010年に「背中の記憶」で第26回講談社エッセイ賞を受賞するなど、写真以外にも活動の幅を広げている。本展では、初期を代表するセルフポートレートのシリーズから、スイス滞在中に制作した植物のシリーズ、女性のライフコースに焦点を当てた新作まで、208点を一堂に展示する。
「さまざまな経験を経てあるいまを、そのまま美しいものとして受け入れる姿勢を、写真では貫きたい。」と、本展に向けたインタビューで語った長島。留学、結婚、出産、子育てを経験して24年経った今、何を思うのか。日本の公立美術館では初開催となる長島の個展に注目したい。
また、会期中には作家とゲストによるトークイベントが開催される。10月8日(日)にはライターであり翻訳家の野中モモ、11月5日(日)には写真家・志賀理恵子と同じく写真家・藤岡亜弥との鼎談が予定されている。こちらもぜひチェックを。
「長島有里枝 そしてひとつまみの皮肉と、愛を少々。」
会期/2017年9月30日(土)〜11月26日(日)
会場/東京都写真美術館 2階展示室
住所/東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
時間/10:00〜18:00(木・金曜日は 〜20:00)
休館/毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は開館、翌平日が休館)
TEL/03-3280-0099
URL/topmuseum.jp
<トークイベント>
[野中モモ(ライター、翻訳家)× 長島有里枝]
日時/10 月 8 日(日) 14:00〜15:30
[志賀理江子(写真家)× 藤岡亜弥(写真家)× 長島有里枝]
日時/11 月 5 日(日) 14:00〜15:30
会場/東京都写真美術館 1 階スタジオ
定員/50 名
※当日 10 時より1階総合受付にて整理券を配布
Text : Manami Abe