エリーローズのプライベート旅行記 in メキシコ Vol.7
旅好きのエリーローズが、完全プライベートな旅を、実際に見て聞いて感じたままにフォトエッセイでお送りする短期連載。キューバの次に訪れたメキシコ。トゥルムのビーチでゆっくりして旅の疲れを癒したあとは、旅のラストを飾る活気溢れるメキシコシティへ。最初の目的地は、念願のフリーダ・カーロ博物館!
メキシコシティで一番行きたかった場所
Frida Kahlo Museum
メキシコシティ南部コヨアカン地区にある、「The Blue House(La Casa Azul)」 とも呼ばれる、フリーダ・カーロの人生を知るべく、ディエゴ・リベラと暮らした郊外の家へ行ってきました。そこにあったものは、ディエゴへの愛と、彼女自身の苦しみでした。
メキシコ現代美術を代表するフリーダ・カーロと、その夫ディエゴ・リベラが1929年から54年まで実際に住んでいた家がそのままミュージアムとなっていて、彼女の作品や家族写真、衣類や家具など、パーソナルなものが当時のまま置かれてます。フリーダとディエゴはメキシコの500ペソ紙幣に裏と表で描かれるほど知らない人はいない。
若い頃に患った事故による体の痛みと子供を産めない苦しさから、絵を描くことに没頭する日々。そんな中で生まれた作品たちを目の前にしてみると心打たれます。
フリーダは6歳の頃に、急性灰白髄炎で一年近く寝たきりになり、18歳の時には乗っていたバスが路面電車と衝突し、子宮に鉄棒が貫通、背骨、肋骨、骨盤、鎖骨は砕け、右足はつぶれ、不自由だった右脚も10ヶ所以上が骨折するという悲惨な大事故に巻き込まれます。 以降、乱暴な手術が繰り返され、彼女はギブスやコルセット無しでは生きられない体になりました。
フリーダが描いたほとんどの絵は自画像。その時の彼女自身の状況や心情を絵にぶつけ、悲しみや苦しみ、痛さが溢れていて、見るのも耐え難く感じる作品ばかりです。
家族とそしてフリーダのポートレートも至るところに飾られてます。
キッチン、寝室、ダイニングのインテリアにはメキシカン・フォーク・アートの作品やオブジェが。2階のアトリエにはフリーダのために作られた特別な車椅子や彼女の使用していた画材もそのまま置いてあります。
フリーダが実際につけてたコルセットやサポーター、衣類やアクセサリーも展示。メキシカンカラーと刺繍、レースなど、トラディショナルでこだわりのあるディテールがあしらわれている。この頃からキャットアイのサングラスをつけていたことも知らなかった。
ディエゴへの愛を感じるフリーダが刺繍したものや、家の壁のあちこちに2人の名前が書いてあったり、2人の愛の結晶となるものがそこらじゅうにあり、強い絆と切なさを感じさせられる場所でした。
Museo Frida Kahlo
住所/Londres 247, Del Carmen, Coyoacán, 04100 Ciudad de Mexico
TEL/+52-55-5554-5999
URL/http://www.museofridakahlo.org.mx/
フリーダとディエゴが結婚式を挙げた老舗レストラン
Cafe de Tacuba
老舗ですし、昼と夜は行列ができてすごく混むと聞いてましたが、一か八かで行ってみたら1テーブルだけ空いてて座れたので一安心!高い天井にステングラス、壁中にメキシカン・フォーク・アートのタイルが敷き詰められた店内は本当に素敵。店員の女の人たちもみんなナースのような、全身白で統一されたユニフォームでテキパキとサービス。
私たちはエンチラーダスやタマレス、アボカドが入ったオリジナルメキシカンスープなどを頼みました。味もパワフルでとても美味しかったです。そして何と言ってもこのメキシコのシャルドネ白ワインが最高に美味しくてびっくり!!!!とろっとしたテクスチャーで酸味が少なく、重みのある白で全員感動しながら飲みました!
食事の間はずっとバンドの生演奏。雰囲気出ますよね〜。メキシコにいるんだ〜って実感しますよ。私たちのテーブルまでバンドが来てくれて、どこから来たのか聞かれたので日本ですと答えたら、まさかの、美空ひばりさんの「川の流れのように」をスペイン語で歌ってくれました。もう鳥肌ものでした!!圧巻! ホスピタリティも良くて、大満足なディナーでした!
Cafe de Tacuba
住所/Calle de Tacuba 28, Cuauhtémoc, CENTRO, 06010,Ciudad de Mexico
TEL/+52-55-5521-2048
URL/http://www.cafedetacuba.com.mx/
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Photos & Text:Elli-Rose
Edit:Masumi Sasaki