あなたの知らないミレニアルズの世界!?
最新号のミレニアルズ特集で、3人のミレニアルズ(しかも10代)に話を聞く機会がありました。10代の人たちにインタビューすることはこれまでほとんどなかったこともあって、正直、どういうふうにアプローチをしたらいいのかな?って思ってました。でも、そんなことは拍子抜けするくらいに杞憂に終わり、しかも私は3人の大ファンになり、私(アラフォー)にとっては、デジタルネイティブのミレニアルズって言ってしまえば別の生き物には違いないんだけれど、それでも、彼らの目線で彼らの世界が、ほんの少し見えた気になったのでした。ぜひミレニアルズ特集を手に取っていただき、そんな新鮮な視点を味わってもらえたらなあという思いでいっぱいです。ミレニアルズは多様な世代、ミレニアルズなあなたも必ず発見があるはずです!
で、本です。10代のクリエイターを取材することになって思い出されたのが、第29回小説すばる新人賞を史上最年少で受賞した『星に願いを、そして手を。』青羽悠著(集英社)です。現役高校生が書いた小説として、昨年話題になりました。朝井リョウ氏が20歳のとき、『桐島、部活やめるってよ』で受賞した賞ですね。となると自然に期待も膨らむというもの。物語は、小中高をともに過ごした幼なじみたちが大切な人の死をきっかけに再び集まることになって、展開します。年齢をまったく感じさせない普遍的な世界ももちろん描かれているのですが、何よりも私が心を掴まれたのは、ミレニアルズに取材したときに感じたような、知らない世界を覗くような気持ちになれたということ。(もしかして、同年代が読んでもそう思うかな?) 小説というジャンルに本当は年齢なんて関係ないとは思うのですが、“16歳が書いた小説”を頭の隅に置きながら読んでしまうところはもはやどうしようもないのであきらめてください。