Interview / Post
インテリアや家族、これからの展望について
家にはファッション誌もテレビもない
──前回取材させていただいた事務所では、インパクトのある置物や個性のあるインテリアが印象的でしたが、ご自宅はわりとシンプルに統一されていますね。
「自宅では完全にオフの状態でいたいので、いっさい仕事は持ち込まず、ファッション誌や情報誌、テレビも置いていません。テレビはもう5、6年前から家には置いていないです。それまでは家に帰るとBGMのようにとりあえずテレビをつけるような生活でしたが、仕事でものすごく刺激を受けるぶん、家では脳や身体を休めたくて。帰宅すると音楽をかけてリラックモードに入ります」
──たくさんのグリーンと愛嬌たっぷりのペットたち。植物や動物に囲まれた生活はご自身のルーツが関係している?
「小さい頃からムツゴロウ王国で働きたいと思っていたくらい動物が大好きなんです。実家が神奈川県でも山梨県に近い自然豊かな場所だったので、家では犬や猫のほかにニワトリやウサギ、金魚、それに猫が捕まえたハトまで飼っていました。そのため緑や動物に囲まれていると落ち着くし、自分らしくいられる気がするんです」
──個性的なグリーンが多いですよね。
「自分が経営しているカフェで昔グリーンを販売していたとき、よく市場に仕入れに行っていたんです。そこで出会った卸の人にいろんな種類のグリーンを紹介されて詳しくなりました。特にサボテンとか多肉系が好きなんです。いびつな形がまたかわいくて」
──お気に入りのインテリアショップなどありますか?
「特にないです。ソファもヴィンテージだし、収納として使っているトランクも三軒茶屋のリサイクルショップでたまたま見つけたもの。テーブルもイケアで買ったものに自分でオイルを塗ってアレンジをしたりとばらばら。味のあるものが好きだから、値段もブランドも関係ないし、これだと思ってピンとくるものを買っているだけです。ものを買うときは無意識のうちに頭の中でスタイリングするような感覚で選んでいるから、機能性とかはあんまり考えたことがないかも(笑)」
インテリアや家族、これからの展望について
大田由香梨の生き方とは?
“ライフスタイリスト”の名にふさわしく、衣食住の全てをコーディネートするマルチな才能の持ち主、大田由香梨に聞く。
衣食住すべてに関わるスタイリングを手がける大田由香梨の創る空間は、洗練されていながら温かみも感じさせ、まるで本人をそのまま反映したかのようだ。これまで彼女がクリエイトしてきた空間を通して大田由香梨という人物像に迫ってきた本企画。3回目となる今回は、彼女の自宅を取材。“ライフスタイル=生き方”。そう考える彼女が語ったインテリアから家族、そして今後の展望。大田由香梨自身の“ライフスタイル”とは──。
yukariota #03 cointreau
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Photos:Ayako Masunaga
Text:Mari Higure
Edit:Yukiko Shinmura, Kefa Cheong
Profile
大田由香梨(Yukari Ota)ライフスタイリスト。雑誌や広告を中心にスタイリストとして活躍をしながら、2011年に自身がプロデュースするカフェ・レストラン「ORGANIC TABLE BY LAPAZ」を外苑前にオープン。ファッションに加え、店舗内装やフードのディレクションもスタートし、“衣食住”すべてのスタイリングを行うことで活躍の幅を広げる。14、15年はグローバルファッションコミュニティ「FARFETCH」のスタイルアンバサダーも務めた。16年著書『THE LIFESTYLIST』発売中。