ベーシックでありながら、着こなしによって無限の表情を見せる“シャツ”。本企画では、そんな普遍的なアイテムであるシャツを共通テーマに、6人のスタイリストがそれぞれの視点でスタイリングを提案。レイヤーや素材、シルエットのバランスで、ベーシックな一枚が新たなムードを纏う。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2026年5月号掲載)
Daichi Hatsuzawa

マニッシュを崩す、計算されたラフさ
「レディースのアイテムをマニッシュに落とし込むスタイルを提案したくて、白シャツにレザーパンツというメンズライクな組み合わせに。胸元が開いたマルジェラのシャツを選んで、ほどよい抜け感をプラス。さらにシャツをレイヤードし、袖をまくって着崩したりして、スタイリングで軽やかなニュアンスを出しました」
初沢 大地
スタイリスト山口翔太郎氏に師事、2023年に独立。ブランドのルックやマガジン、国内外のエディトリアルを中心に活動中。着崩したスタイリング、コンセプチュアルなディレクションが得意。
midori

ライトグリーンが導くフェティッシュなレイヤード
「2026年春夏コレクションに登場したイッセイ ミヤケの半袖シャツに一目惚れ。ライトグリーンのカラーと、変形させることで8分袖にもなる2wayデザインが魅力的です。ユニークなシャツは、春らしいカラーや薄手素材をレイヤードして楽しみたい。ネットやシアー素材を重ねて、ランジェリー要素をさりげなく覗かせたスタイルにしました」
大岩 翠
大学卒業後、渡英。ファッション誌でアシスタント経験を積み、帰国後は『Numero TOKYO』に参加。現在は、フリーランスのスタイリストとして、カラーパレットにこだわりを持ちながら、ストーリー性あるビジュアル制作に携わる。
Ayumi Hamamoto

重ねることで魅せる、構築のエレガンス
「シャツは素材違いでダブルに重ねるスタイリングが好きです。今回はホワイトのシャツをレイヤードして、襟元の構築的なバランスで遊んでみました。ひとつはタフな素材、もうひとつはフォルムがきれいに出るものを選ぶのがポイント。オールインワンに重ねてユニセックスなムードにしつつ、オールホワイトでモダンな印象に仕上げてます」
濱本愛弓
アパレルスタッフとして勤務後、スタイリストを志し、上京。2018年より独立。ファッション誌や広告などで幅広く活躍する傍ら、自らもインフルエンサーとしても情報を発信し注目を集めている。
Yoko Irie

可愛さの裏に潜む、ちょっとした違和感
「ガーリーなムードは好きだけれど、甘くなりすぎないバランスを意識しています。あえてセッチュウのストライプシャツをセレクト。インスピレーションはホラー映画に出てくるおばさんたち。どこかちぐはぐなのに、不思議と可愛い組み合わせをしているんですよね。そんな違和感のあるバランスをヒントに、少しクセのあるシャツスタイルにしてみました」
入江陽子
スタイリスト長瀬哲朗氏のアシスタントを経て2013年独立。モード誌や広告、ルックブックや、ファッションショーのスタイリングなど、幅広く手掛けている。女性らしさに遊び心を加えたスタイルが得意。
Nozomi Urushibara

海の記憶をまとったシティスタイル
「ビーチやリゾートで着るシャツスタイルが好きなので、そのムードをタウンユースに。スカーフやパレオ、アンクレットなど海を感じるアイテムをアクセントにしています。中にはビキニを合わせて、少しリラックスした空気感を漂わせて。そこにトーテムのスエードのシャツを重ねることで、街でも着られるバランスに仕上げました」
漆原望
Numéro TOKYO コントリビューティング・ファッション・エディター。小誌では、ファッションヴィジュアルを中心に、スタイリングを行う。広告やタレントのスタイリングのほか、ディレクションも行い幅広く活躍。洗練されたモードなスタイリングが得意。
Aika Kiyohara

影を纏う、モードな女忍び
「今年に入ってから大河ドラマにすっかり影響されていて、頭の中は密かに戦国気分。もし現代に“女忍び”がいたら? というイメージでスタイリングしました。主役はランウェイで一目惚れしたバレンシアガのシャツドレス。動きやすいデニムショーツと、忍び道具のような装飾のロングブーツを合わせて。顔を影に潜ませるハットをかぶれば、モードな忍びの完成です」
清原愛花
Numéro TOKYO コントリビューティング・ファッション・エディターほか、スタイリストとして活躍。田中杏子に師事後、独立。ファッション誌や広告、アーティストのスタイリングなどで幅広く活動中。
Photos:Shota Kamei Hair:Takayuki Shibata Makeup:Kie Kiyohara Edit:Shiori Kajiyama, Shomi Abe
