パラオへ直行便が就航!洋上リゾート『フォーシーズンズ エクスプローラー』で海&陸を自在に遊ぶ Part2. 体験記編
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世界遺産の南の島、パラオへ直行便が就航!洋上リゾート『フォーシーズンズ エクスプローラー』で海&陸を自在に遊ぶ Part2. 体験記編

「ユナイテッド航空の直行便+フォーシーズンズ エクスプローラー パラオ」の魅力をご紹介したPart1に続き、今回は実際体験してみて、どうだったか? の深堀体験記を。これまでのパラオになかったサービスやスタイルに、新時代の到来を感じた!?

1日目:ほら貝で迎えられ、洋上生活スタート!

ユナイテッド航空の直行便+フォーシーズンズ エクスプローラー パラオ5日間の黄金ルートを体験してきました!

パラオ国際空港に到着すると、出迎えてくれたのはサイドに「FOUR SEASONS EXPLORER PALAU」の文字が光る黒塗りの大型バン。ゆったりとしたソファに身を沈めれば、すかさずおしぼりと水が渡されるサービスです。直行便は22時の夜遅くの到着ゆえ、その日はクルーズ船に向かわず、コロール市内のホテルにとりあえず宿泊。

翌朝、コロール島のマリーナからスピードボートに乗り込み、沖に停泊するフォーシーズンズ エクスプローラー パラオ号の元へ向かいます。このスピードボートと本船との行き来が毎朝あるので、ゲストはいつでもクルーズに合流することができるわけです。

今日はコロール島を出発して15分ほどのところに本船が停泊しているとのこと。しばらく航行すると、ロックアイランド(島)の間に貴婦人のように美しい、白いカタマラン船が見えてきました。

船に乗り込むと、スタッフたちが高らかにほら貝を吹き、迎えてくれます。そしてスタッフが一人ひとり自己紹介。これは、毎回ゲストがやってくるたびの恒例行事だそうです。

船内のブリーフィングを終えると、お待ちかねのランチです。この日はフルーツのセビーチェにマングローブガニのタコス(または本日の魚の蒸し料理)、パイナップルのグラニータ。一皿ずつサーブされるコース料理を、インドアもしくはテラス席で。クルーズ料金にはこのランチを含め1日3回の食事(アルコールは別料金)が含まれます。

合流した日のアクティビティは、午後のダイビングからスタート。フルボードのプランの場合、クルーズ料金にダイビングやレンタル器材の料金も含まれます。船内に入っているPADIのダイビングセンターには日本人ダイビングインストラクターの森さや香さんが常駐しているので、言葉の心配はありません。ちなみに、レンタル器材も信頼のスキューバプロです。

気になるパラオの水面下ですが、これがまさにダイバー天国。水面下は1400種のリーフフィッシュに、600種を超えるハード&ソフトコーラル、銀鱗系の群れからジンベエザメまで願えば何でも出てきそうな高いポテンシャルを秘めています。珍しい小さな魚や地形変化も多彩と、あらゆるダイビングの魅力を網羅したオールラウンダーです。

ファーストダイブは沈飛行機のポイント「ジェイックス・シープレイン」。第二次世界大戦時に情報収集のために使われていた飛行機で、長い年月を経ているため、ところどころ朽ちてはいますが、ほぼ原形を残した状態で海底に眠っています。ダイビング特有の浮力を活かして、機体の上やサイド、下方などあらゆる角度から見ることができました。

ダイビングを終えて船に戻ると、そこには海水を流せる“温水”のシャワーとふかふかのバスタオル、テーブルにはフルーツとチョコレートブラウニー、そして温かいコーヒー&紅茶! こんな優雅なダイビングは初めてです。もちろん器材のセッティングも後片付けも、面倒なことはすべてまかせてしまっていいのです。

ダイビングボートが本船に戻れば、水着のままで即、快適な自分の部屋へ戻れるのもポイントです。水量たっぷりのシャワーで気分もすっきりリフレッシュ。なんて、お殿様お姫様ダイビングなんでしょう。

ディナーは水牛のモッツアレラチーズとトマトの前菜にアボカドときゅうりのスープ、牛肉のタリアータ(またはメッツェルーネ パスタ)、そしてティラミス。船上であることを忘れるほど、美味です。

ディナーの後にはラウンジで、その日のハイライトを10分間ほどに編集した上映会が開かれます。ソファでくつろぎながら、飲み物を片手に一日を振り返るひと時であり、他のゲストとのちょっとした交流の場でもあります。初日はまだ打ち解けてはいなかったけれど、顔を合わすうちに会話が生まれてくるから不思議です。これがクルーズ・マジックでしょうか?

部屋に戻り、翌日に備えて早めに就寝。肌触りのいいシーツに滑りこむと、ほどなく心地いい眠気が訪れ、うとうと……。船底から時折ちゃぷんちゃぷんと水音が聞こえます。安定性の高いカタマラン船なので揺れもなく、ほぼ洋上にいるということを忘れてしまうほどですが、こうした瞬間に海を感じます。

2日目:目覚めると、窓にロックアイランド早朝ヨガにダイビング

ヨガは毎朝5:30からスタート。まだ夜に片足を突っ込んでいるような日の出前のトップデッキで、ヨガクラスは行われます。この日はハードな動きよりも呼吸法を意識した内容。やがてゆっくりと空の明るみが増してきて、周囲のロックアイランドのシルエットが浮かび上がってきました。サンライズを迎え、クラスが終了する頃に気持ちのいい朝が始まります。

朝食はフォーシーズンズのベーカリーで焼いた種類豊富なパンのビュッフェ+オーダーメニュー。メニューの中からフルーツの盛り合わせとギリシャヨーグルト、目玉焼き、スモークした魚のおかゆをチョイス。何品オーダーしてもOKです。

ランチの後、ダイビングまでの時間にサメとエイについてのレクチャーを受けることに。船には海洋生物学者が常駐しているので、海にまつわる興味深い話がいろいろ聞けます。そして、このレクチャーが呼び寄せたのか、次の「ウーロン・チャネル」でのダイビングではサメが次から次へと登場。サメといっても人を襲わない種類なので、ご安心を。合計10匹以上と遭遇しました! 

その日のディナーは、ベトナム風シーフードサラダなど3種のサラダ、バリ風サテととうもろこしのフリッター、メインはエビ&ステーキの盛り合わせ(または味噌ナスのグリュイエールチーズ焼き)。そして食後はラウンジで上映会。昨日よりも場になじめた気分です。

3日目:ダイビング天国パラオの真骨頂&ペリリュー島をサイクリング

午前中のダイビングポイントはジャイアントマンタが期待できる「ジャーマン・チャネル」。昨日、海洋生物学者のレクチャーを受けているので、マンタの予習もばっちりです。

水面下にエントリーすると、いきなりギンガメアジの大群が渦を巻いていました。何千匹ものギンガメアジがゆっくりと変幻自在にフォーメーションを変え、まるでひとつの巨大な生き物のようです。大群に近づくと、一匹一匹がこちらを横目で気にしながらも素知らぬ顔で泳いでいます。魚とはいえ、集団の眼力、ちょっとこわいです。

しばらくギンガメアジのトルネードを堪能したのち、ジャイアントマンタが小魚にカラダをクリーニングしてもらうポイントへ。こちらはしばらく待っても、マンタは現れず、代わりにタイマイ(カメ)が出没。マンタは現れなかったけれど、それを帳消しにするくらい、ギンガメアジのトルネードに感動した1ダイブでした。

ランチを終えた午後は、クルーズのルートとしては最南端に位置するペリリュー島へ。ここは第2次世界大戦時、日本軍とアメリカ軍の激戦が繰り広げられた島です。

人口700人の南の島は、メインストリートに沿ってカラフルな平屋やバナナ並木が続いています。のどかな島の風景の中、随所で見かけたのは朽ちた戦車や砲台の戦跡。米兵が上陸したオレンジビーチは、遥か沖のリーフで波がくだける穏やかなビーチでした。2階建ての旧日本軍司令部跡の柱には弾痕が残っていました。戦争の痕跡をリアルに目にし、ここで過去に実際に起きた事実だと思うと、日本人として胸に迫るものがありました。

ペリリュー島からスピードボートで本船へと戻る頃にはあたりはすっかり夕暮れ。明かりがともるフォーシーズンズ エクスプローラー パラオが温かくほっこりと目に映りました。

ディナー後にヨガの先生であり、スパ・セラピストでもあるタルン先生のウェルネストリートメントを体験。フォーシーズンズ リゾート モルディブ アット ランダーギラーヴァルで経験を積んだ先生の施術は、アーユルヴェーダに関する造詣がありつつ、手技的にはスウェディッシュ・マッサージ。まるで二人がかりの4ハンドマッサージのようなリズミカルさで、貯めに貯め込んだ悪いモノを排出してくれたもよう。施術後はすっきり!

そして早朝ヨガの早起きにも慣れた最終日。チェックアウトの手続き時にスタッフが渡してくれたのは、マンタの形をしたUSB。毎晩ラウンジで鑑賞した1日のハイライト動画です。思い出もギフトとして用意するなんて、フォーシーズンズ、心ニクイです。

下船時間は通常11:00ですが、ユナイテッド航空の直行便の出発時刻に合わせて、早めの8:00。3泊過ごしたキャビンとも、お世話してくれたスタッフともお別れです。コロール島の港へ向かうスピードボートに乗ると、スタッフが乗船した時と同様にほら貝を吹いて、見送ってくれました。そして小さくなるまで手を振ってくれるスタッフたちに、思わずほろりと来てしまいました。

ちなみに、来年2月にはコロール島にフォーシーズンズ専用の桟橋がお目見えする予定。そして近いうちにフォーシーズンズ リゾートがパラオに開業します。なんとパラオ初の1島1リゾートだとか! ますますパラオの今後が楽しみです。

 
フォーシーズンズ エクスプローラー パラオ
URL/https://www.fourseasons.com/explorerpalau/

 

Photos & Text:Chieko Koseki

Profile

古関千恵子 Chieko Koseki 旅行ライター。リゾートやエコ、ダイビングなど、国内外のビーチにフォーカスして寄稿。ここ最近は国内のビーチの美しさを再発見し、全国津々浦々を探訪中。目指すは伊能忠敬!? Instagram:@chieko_koseki
 

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