今求められているのは、自分自身を“キュレーション”する力。パステルカラー、シアーな素材、煌めくアクセサリー。ひとつひとつを選び、重ね、組み合わせて自分だけのスタイルを築いていく。モデル、ノール・シャンタルが秋冬コレクションを通して、その輝きを映し出す。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2025年12月号掲載)

パステルピンクが奏でる、甘くロマンティックなムード。繊細なディテールを宿すトップに、レース刺繍とオーガンジーの透け感を重ねたスカートが、コンテンポラリーな気品を漂わせる。ブラックシューズで引き締め、コントラストを効かせて。

コルセットにブラをレイヤードし、さらにビジューのハーネスを重ねて唯一無二の世界観を描き出す。ハードな印象のハーネスに煌めきを施すことで、輝きと官能性が増し、誇張されたシルエットが個性を際立たせる。

一見パンプスにソックスを合わせたように見えるシューズは、トロンプルイユ効果を効かせたヒールブーツ。リボンの甘さに隠された、私だけの特別な相棒を手に入れて。

ツイードのセットアップに、チュールのブラウスとスカートをレイヤード。トランスペアレントな素材が重なり合い、軽やかさと新たな表情を引き出す。

シンプルなデザインのドレスだからこそ、上質な生地の美しさと、着る人の魅力が映し出される。華奢なベルトとウェッジソールのモダンなミュールで、気品ある佇まいを引き立てる。ミニマルに仕上げることで、凛とした余韻が広がる。

淡いピンクのウールで仕立てられたニットドレスは、どこかノスタルジックなムードが漂う。フロントで結んだリボンがソフトなシルエットを浮かび上がらせ、女性らしいしなやかさを添える。ブルーのアイシャドーで個性を彩って。


エンボス加工が施されたファーがリュクスな印象を与える、マキシ丈エコファーコート。付属のカラーベルトでウエストマークし、ビジューのメガネでインパクトをプラス。華やかさと温もりを叶えてくれる、ドラマティックな装い。

シルバーの可憐な花と植物模様がちりばめられたロングドレス。腰から足にかけてデザインが施され、歩くたびに揺れる動きのある裾が特徴。さらりと一枚纏うだけで、ジュエリーのように煌めき、視線を惹きつける。

オーバーサイズのストラクチャーショルダーが、強さとしなやかさを演出するミニドレス。シーズンカラーを映し出すのは、鮮やかなマスタードイエローにブラウンのグローブ。クリスタルのピラミッドネックレスが、鮮烈な輝きを刻む。

ラグジュアリーなコートこそ、気負わず日常に纏いたい。タイムレスな魅力のファーコートは暖かく包み込むだけでなく、襟の高さとフレアな裾で、女性らしいフォルムにさりげない技が光る。特別な瞬間へと変える、存在感を放つ一着。

ショルダーとウエストに施された立体的なラッフルが、女性の普遍的なタフネスを力強く象徴する。トップと同素材のフリルスカートのセットアップで、上品さの中に大胆なインパクトを残す。
Photos:Ina Levy Styling:Diletta Ariano at 102 NYC Hair:Rubi Aguilar at JWA Makeup:Eric Polito at Art Department Model:Noor Chaltin at Supreme New York Casting Director:Marina Fairfax Producer:Lou Greenaway at Raw Production Retouch:Paul Drozdowski Photo Assistant:Dimitriy Levdanski Edit & Text:Maki Saito
