強烈な夏、1泊で心身のバランスに調和を! ホリスティックにリセットするステイ in ジャヌ東京
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強烈な夏、1泊で心身のバランスに調和を! ホリスティックにリセットするステイ in ジャヌ東京

外を歩けば倒れる予感しかない猛暑の夏。しっかり元気に乗り越えるにはヘルシーでバランスの取れたライフスタイルが不可欠ですが、こう暑いとなかなか……。そんな弱い自分に優しく、そして同時にビシッと喝を入れて、メンタルから生まれ変わりたい! そんなアナタにジャヌ東京。たった1泊の滞在で、身も心もひと皮むけた新しい自分を手に入れましょう。

優雅に、しかし確実に自分を変えたい!

都内でここまで広いプールを備えているホテルってある? ジャヌ ウェルネスは宿泊者と会員のみに開放しているので、混みあうこともなく優雅に利用できるのがうれしい
都内でここまで広いプールを備えているホテルってある? ジャヌ ウェルネスは宿泊者と会員のみに開放しているので、混みあうこともなく優雅に利用できるのがうれしい

満を持して昨年オープンしたジャヌ東京。「アマン」の世界初の姉妹ブランドホテルとして究極のラグジュアリーを誇り、まさに世界中から注目を浴びているこのホテル。スペーシャスな客室に8つのレストラン&バーもさることながら、すごすぎる! と評判なのがウェルネス&スパ施設「ジャヌ ウェルネス」。

なにしろフロア面積は約4,000㎡、マシンのラインアップも広さも都内随一のフィットネスジム、そしてボクシングリングのあるスタジオやゴルフのシミュレーションルームまで備えたトレーニングスタジオがなんと5つもある、本気のウェルネスセンター。スイミングプールにいたっては25mのフルサイズに加え、ラウンジプール (ジェットバス)があり、リラクゼーションエリアも広々としており都心にあるホテルとは思えないほどです。

そのうえ、本格サウナを擁する2つのプライベートスパハウスまで。こんな豪華ホテルなら恋人や友人と来てごろごろまったり過ごしたいところですが、ここはあえておひとり様で挑みます。理想のライフスタイルを本気で目指すために!

まずはプライベートスパハウスで日頃の“垢”を落として

チェックインの時間は15時からですが、早めに予約しておいたプライベートスパハウスへ。ばっちり汗をかいてすっきりし、だらけた自分を脱ぎ捨てる“儀式”をば。2つあるプライベートスパハウスでは、それぞれロシア式ドライサウナの「バーニャ」またはトルコ式の「ハマム」があり、どちらも専門のセラピストによるボディトリートメントが含まれます。バーニャでは「リカバリー/リバイタライズ」の効果、ハマムでは「リチャージ/リエナジャイズ」の効果が期待できるといい、迷いに迷って選んだのはハマム。トリートメントに酒粕を用いると聞いて、美容効果も期待したのでした。

「ハマム スパハウス エクスペリエンス(115,000円・税サ込)」は2名まで一緒に受けることができ、トリートメント後のリラクゼーションを含め2時間この部屋で過ごすことができる
「ハマム スパハウス エクスペリエンス(115,000円・税サ込)」は2名まで一緒に受けることができ、トリートメント後のリラクゼーションを含め2時間この部屋で過ごすことができる

室内に案内されると、デイベッドがあるリラクゼーションエリアで、ドライフルーツやナッツなどのスナックがサーブされます。サウナでは空腹だと倒れてしまう人がいるため、血糖値を上げておくのだそう。セラピストさんの指導のもとにサウナに入るので心配はいらないものの、ここはポリポリといただいておきましょう。ほかに、冷蔵庫の中にあるソフトドリンクも自由に飲んでいいので、すでにゆったりとしたティータイムに。こんなに優雅でいいのか? むしろ自分を甘やかしていないか? と不安になりますが、体調などに関する質問などもこの時間に行われ、なかなかがっつり本気のサウナであることがわかります。

ハマムはスチームサウナに設置された大理石の上に横たわる、ちょっと岩盤浴のようなイメージ。スチームなのでお風呂のようでもあり、入ってすぐは「イケる」と思うのですが、温度は約50度に達していますので数分でどっと汗をかきはじめます。頭部を冷たいタオルで覆ってくれるのですが、これがもう至福! 暑くてもそれほどつらくはありません。ただし、無理は禁物です。

ばっちり開いた毛穴から、ぐんぐん汗が出ていくのでそれだけでもかなりデトックスしているイメージです。温まったらサウナの外へ出て、水をかぶったり水風呂に浸かったり、とクールダウン。ここからはモロッコのハマムでも使われるオリーブオイルとユーカリを用いたブラックソープでさらに身を清めたうえにケッサグローブでぐいぐいと垢を落とします。ふだん手が届かない背中や怠りがちなかかとだけでなく、リンパ線の上などは垢がよく出るのだとか。たくさん出たら恥ずかしいわ~、なんて恥じらいなどどこへやら。せっかくなのでとにかく全身ひと皮むかれたいもの。ぐいぐいしたあとは酒蔵の良質な純米酒の酒粕パックでお肌を整えてくれるので安心です。もう思う存分やっちゃってください!

トリートメントが終わったあとは、またリラクゼーションエリアでフレッシュフルーツの軽食をいただきつつまったり。お風呂上りのような心地よい疲れがあるものの、つるりとした肌をきゅきゅきゅっと触るたびに気持ちが上がっていくのを感じます。また、ただ横になっていただけなのにすごくお腹が空いているのが意外! 血流がよくなることで代謝が上がり、たくさんカロリーを消費したのかもしれません。

オフィスビルに囲まれた大都会のオアシス。テラスにはジャグジーもあり、時間が許すかぎりのんびりまったり気持ちもリチャージ
オフィスビルに囲まれた大都会のオアシス。テラスにはジャグジーもあり、時間が許すかぎりのんびりまったり気持ちもリチャージ

ハマムのスパハウスにはテラスがあり、季節がよければ外で風に吹かれてもいいかも。スパハウスの利用時間は2時間までなので、トリートメントのあとも時間が許すかぎりサウナを楽しんでもOK。

すっきりつるりとしたあとは、お部屋にチェックイン。今回宿泊したのはスペーシャスなプレミアルーム。ジャヌ東京は、都内では珍しくほとんどの部屋にテラスを備えているのが特徴的です。

65㎡のプレミアルームは天井も高く、大きなバスタブがあったりしてリゾート感がある。ミニバーのソフトドリンクもインクルードなので、室内で過ごす時間も大切に
65㎡のプレミアルームは天井も高く、大きなバスタブがあったりしてリゾート感がある。ミニバーのソフトドリンクもインクルードなので、室内で過ごす時間も大切に

室内の広さに加えテラスのおかげで開放感があり、夕景から夜景へとだんだんと移り変わる様子につい見入ってしまいます。それほど高層階というわけではないのに、喧噪がほとんど聴こえないのが不思議。心も一緒に静かになっていくよう。都心にいながらにして非日常体験。まだジャヌ東京に着いてからほんの数時間しか経っていないのに、ここまでリラックスできるとは、さすがです。

楽しみながら罪悪感がない食体験

せっかくデトックスしたのだから、食事もやはり身体への負担が少ないものを。とはいえ、粗食すぎるのは寂しいなぁ。そんな要望にも応えてくれるのがジャヌ東京。8つのレストラン&バーの多くでヴィーガンメニューのチョイスが可能です。お肉が大好きな筆者にとっては「肉を食べない」というチョイスはなかなかハード。しかし身体をリセットするためには、と選んだのがチャイニーズダイニング『虎景軒(フージン)』。ヴィーガンのコースメニュー『真虎Zhen Hu(13,800・税サ込)』は前菜からデザートまで全部で7品がサーブされます。

ヴィーガンチキンと彩り野菜の豆豉ソース炒め。ソイミートのチキンは食感がまさに肉。豆鼓ソースでしっかりめの味付けだが、野菜の味が損なわれていない
ヴィーガンチキンと彩り野菜の豆豉ソース炒め。ソイミートのチキンは食感がまさに肉。豆鼓ソースでしっかりめの味付けだが、野菜の味が損なわれていない

結論から申しますと、すばらしい満足度でした。豆腐や大豆ミートなどを用いた料理が多いのですが、とにかく野菜がおいしいのが印象的です。野菜やキノコ類が力強い風味を醸し出し、物足りなさが一切ありません。湯葉とアボカドの「精進北京ダック」はむしろふつうの北京ダックよりも好きかも。いくらでも食べられそうな軽さもよきでした。少しずつのサーブですが、最後のデザートに到達するころにはお腹がいっぱいに。お肉をしっかり食べたかのような満腹感でも、すべて野菜ベースだと思うと罪悪感は皆無です。

定期的に通いたいワークアウト

疲れた心と身体をしっかり休め、リカバリーとリチャージに費やした初日。あんなにお腹がいっぱいだったのに胃もたれもせずにすっきりとした目覚めなのは、やはりヴィーガンメニューのおかげでしょうか。ささっと着替えたら、さっそくジャヌ ウェルネスへ向かいます。ウェアもシューズも貸してもらえるので、手ぶらでOKなのはうれしいところです。

早起きして朝食の前に臨んだのは、日替わりワークアウトプログラム。多くのプログラムに無料で参加することができます。夏を乗り越える強い身体を得るための健康的なライフスタイルには運動は必須。しかし筆者は身体を動かすのが苦手どころか大嫌い。そんな人にも楽しくみんなでトライできるプログラムがたくさんあります。「ひとりでがんばらなくてもいいのなら……」とやる気を出したところで、中でもぜひ体験したかったのが、効率的にさまざまな部位を鍛えることができる、プロのアスリートも垂涎の最新機器「アウトレース」。

ただぶら下がっているように見えて、腹筋、広背筋など複数の筋肉を使うエクササイズなど。インストラクターの湯浅氏が丁寧に根気よく教えてくれた
ただぶら下がっているように見えて、腹筋、広背筋など複数の筋肉を使うエクササイズなど。インストラクターの湯浅氏が丁寧に根気よく教えてくれた

国内に数か所しか導入しているところがないそうで、ジャヌ東京ならではのアクティビティといっても過言ではないかも。インストラクターさんが丁寧にやりかたを教えてくれ、運動初心者の筆者でも難しくありません。グループレッスンですが、それぞれの体力を見てペースを調整しつつ無理なく運動ができます。簡単な動きでも、やってみると「くっ……これは効く……!」というものもあり、30分と短時間でも効果が高いのがわかります。

そして筋肉のトレーニングのあとは、カーディオに挑戦。無酸素運動と有酸素運動を合わせてやる、これも運動の常識デス。しかしこちらはなんとボクシング! なにしろこのスタジオにはリングまであり、さらにインストラクターさんは元プロボクサーの島氏という本格派。生ぬるいボクササイズではなく本当にホンモノのボクシングです。

ここ本当にラグジュアリーホテルの中? という本格的なスタジオ。アウトレースもボクシングも、身体を動かす楽しさを教えてくれる
ここ本当にラグジュアリーホテルの中? という本格的なスタジオ。アウトレースもボクシングも、身体を動かす楽しさを教えてくれる

ウォーミングアップをして身体が温まったら、ボクシングの基礎から教えてもらいます。いきなりパンチ! とやると手首を痛めたりするので、ここはしっかり聞いておきましょう。ちょっと練習したら、グローブをつけてコーチの「ジャブ、ジャブ、ストレート!」の声に合わせてスパーリングをしてみますが、あれ?どっちの手がジャブだっけ?? と混乱。ボクシングは反射神経と脳の運動にもなることがわかりました。え、これちょっと、いやかなり楽しい!

島氏によると、ボクシングで鍛えられる筋肉は「大きくならない」のだそう。たしかに、ボクサーって計量があるためか、みなさんパワーはあるのに細いイメージ。筋トレのようにゆっくりと筋肉を動かすと筋肉は大きくなるのだというので、ボクシングは細マッチョを目指すのに最適というわけです。

せっかくやるなら戦闘力も上げたいとお願いしてキックまで教えてもらいましたが、島氏は褒めて伸ばすタイプのトレーナー。ちょっと息が上がるくらいの運動量なのに、もっともっとがんばります! という気持ちにさせてくれました。

前向きな気持ちでライフスタイルを維持

ワークアウトのあとの朝食でもヴィーガンメニューのチョイスが可能。たっぷりのフルーツと野菜、チアシードなどのスーパーフードの食事はまさに健康食!
ワークアウトのあとの朝食でもヴィーガンメニューのチョイスが可能。たっぷりのフルーツと野菜、チアシードなどのスーパーフードの食事はまさに健康食!

サウナで調ったあとのトリートメントに健康的な食事、そして適度な運動――。生活に取り入れたいすべての理想が詰まったジャヌ東京でのステイ。たったの1泊でしたが、すべてを無理なく(しかも優雅に!)こなせたせいか、チェックアウト時にはきちんと背筋が伸びて、だらけた心と身体がリセットされたのを実感します。この状態をしっかり維持していこう! と固く心に誓ったのでした。

後日談ですが、自宅に戻ってから体重計に乗ってみたところ、1キロ弱増えた体重がその翌日にはもとに戻っていました。ふだん間食をしない筆者にしてはフルーツだ軽食だといろいろ食べたのに、運動のおかげなのか、それともヴィーガンメニューがよかったのか? カロリーがすべてなかったことに?

そして、宿泊から1か月経った今も時々しゅっしゅっとジャブやストレートパンチをやってみたりしています。キックは難しいですが、ボクシングは意外と狭いスペースでもできるのがいいですね。また気持ちがだれてきたらジャヌ東京へ。年に1度のメンテナンス習慣にしたいものです。

ジャヌ東京
住所/東京都港区麻布台1-2-2
TEL/03-6731-2333
予約/janutokyo.res@janu.com
URL/www.janu.com/janu-tokyo/ja/

Text: Shie Iwasa

 

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